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浅野 由香 院長の独自取材記事

富士見台眼科

(練馬区/富士見台駅)

最終更新日:2022/10/25

浅野由香院長 富士見台眼科 main

富士見台駅から徒歩1分の駅前商店街の一角に、「富士見台眼科」を訪ねた。2005年の開業から17年、近隣に住む乳幼児から高齢者まで幅広い世代の患者が訪れ、「気軽に相談できるかかりつけ眼科」として地域に根差した診療を提供し続けている。院長の浅野由香先生は、朗らかで親しみやすい雰囲気のドクター。患者一人ひとりとじっくり対話を重ね、病気に対する理解を促しながら、ライフスタイルに即した親身なアドバイスで、目の健康づくりをサポートしている。「地域の中で患者さんのためにできる限りのことをしていきたい」と語る浅野院長に、クリニックの特色や診療で心がけていること、プライベートでの素顔も交え、じっくり話を聞いた。

(取材日2022年8月3日)

地域の子どもたちの近視の進行を食い止めたい

こちらは開業から17年になるそうですね。

浅野由香院長 富士見台眼科1

子育てをしながらの開業でしたから、練馬区内の実家に近いこの場所を選んで開院しました。あれからもう17年たつんですね。この地域にお住まいの0歳児から80代くらいのご高齢の方まで、中にはファミリーでかかりつけにしてくださる患者さんもいらっしゃいます。練馬区からご家庭の事情で転居されたかかりつけ患者さんが、引っ越し先の横浜や都内の他のエリアからわざわざここまで通って来てくださるケースもありますし、開業当初はやんちゃな小学生だったお子さんが、今では30歳近くの立派な社会人になっていたり。身近なクリニックとして長く通っていただけることを、とてもうれしく思っています。

どんな症状にお悩みの患者さんが多く来られていますか?

当院は大きな手術を必要としない眼科一般を診療していますので、結膜炎やものもらいの治療を手がけることが多いですね。それから近視や遠視、弱視のご相談や眼鏡・コンタクトレンズの処方、20代以降ではドライアイや眼精疲労のご相談が圧倒的に多いですね。目が乾燥していてもご自身が気づいていないケースも多いので、必要に応じて目薬を処方しています。ご高齢の方の場合は、白内障や緑内障の治療、手術を受けるべきかどうかといったご相談を受ける機会も多いですね。後は、日頃から目の健康を意識して、年に1度の定期検診を欠かさず受けられる方もいます。以前「どんな病気にかかるより、目が見えなくなることが一番つらい」という言葉を患者さんから聞いたことがあり、印象に残っています。

最近は小児の近視の進行抑制をめざしているそうですね。

浅野由香院長 富士見台眼科2

当院は開業当初から子どもの患者さんの割合が高く、中には近視がどんどん悪化していくお子さんもいました。というのも、10数年前までは、近視は問題とされておらず、あまり対処するべきものとは考えられていなかったんですね。ですが、地域のお子さんたちの近視の進行を何とかして食い止めたいという思いから、当院では近視の進行抑制のためにできることをやっていきたいと考えています。就寝中に特殊なレンズを装着して近視の改善を図るオルソケラトロジーにも対応していますので、近視にお悩みの方は一度ご相談ください。

自身の病気への理解を深めることが、治療の一助に

先生が医師の道を志したきっかけは?

浅野由香院長 富士見台眼科3

実は私は、医学部に入る前に別の大学で建築関係の勉強をしていたんです。建築の勉強ももちろん好きだったのですが、大学で学ぶうちに「自分が本当にやりたいことは何なのか」「本当にやりたいことを勉強しなければ、一生後悔するのではないか」と思い悩むようになり、大学生活を送りながら自分が本当にやりたいことを考えていました。そしてたどり着いたのが「人間に対する興味」。人の体をつかさどる脳の細胞から、感情、手足の動きまで、とにかく人間について深く追究してみたいという結論に至りました。こうしたことが学べるのは医学部以外にありませんから、通っていた大学を卒業後、あらためて宮崎医科大学(現・宮崎大学医学部)に入学し直したんです。

日々の診療で心がけていることはありますか?

病気を治すのはあくまでも患者さんご自身。私たちはそのお手伝いをさせていただく立場です。だからこそ、患者さんにご自分の病気について理解を深めていただくために、病気の説明をする時間、患者さんのライフスタイルをお聞きして、それに即した注意点をアドバイスさせていただく時間などを大切にしています。使い過ぎたときや疲れを感じたときに目を休めたり、長時間近くを見すぎないように気をつけたりなど、意識的に環境を整えることが予防の結果に直結します。そうした、生活の中で目の健康を守ることができるちょっとしたポイントを、わかりやすくお伝えしていきたいと思っています。

近頃はスマートフォンやタブレットが生活必需品となり、無意識に目を酷使している人も多いのでは?

浅野由香院長 富士見台眼科4

小学校でもタブレット学習が導入され、リモート授業や宿題のためにタブレットを至近距離で見続ける子どもたちの学習スタイルを不安に思っている保護者の方も多くいらっしゃいます。ご自宅でできる対策としては、文字の表示を少し大きめにした状態で読む習慣をつけること。見えにくい細かい文字などを読もうとすると、目にとってより大きな負担がかかりますから、画面上の表示の設定を工夫してみてください。そしてやはり、タブレット学習などを一定時間続けたら、目を少し休めること。目安として「20分見続けたら20秒休む」ことを意識すれば、眼精疲労の原因となる毛様体筋の緊張を取り除けることが見込めます。こうした対策は大人の方にも有用ですので、ぜひ日常生活の中に取り入れてみてくださいね。

患者のニーズに応え、時代に即した診療を届けたい

レーザー治療にも対応しているそうですね。

浅野由香院長 富士見台眼科5

レーザー治療は網膜剥離の予防や眼底出血による失明を防ぐ目的で行っています。何らかの原因によって網膜にできてしまった裂け目(網膜裂孔)の周辺に、裂け目をふさぐためにレーザーを照射することで、網膜剥離への進行を防げることが期待できます。一方の眼底出血は、網膜の血管が破れたり詰まったりして起きる眼球内の出血のこと。外見上の変化や自覚症状はありませんが、眼底出血を何度も繰り返していると、網膜の機能が衰えたり、網膜剥離を起こしたりして、視力低下を招いてしまうのです。ですから出血部分にレーザーを照射して、こうした出血しやすい状態の改善を促します。眼球へのレーザー照射と聞くと、不安に思われるかもしれませんが、網膜には知覚神経がないので痛みは感じませんから、ご安心ください。

お忙しい毎日かと思いますが、休日などはどのようにお過ごしですか?

最近の楽しみは、自宅の庭のガーデニングです。元からサクラ、シラカバ、モクレンなどの木が生い茂っているのですが、そこにクチナシやクリスマスローズなどをたくさん植えて大事に育てています。夏の猛暑が続くと1日2回の水やりをしないと枯れてしまうので大変ですが、庭の花の手入れは今では私にとって欠かせないルーティンになっていますね。ホバリングしながらクチナシの花の蜜を吸っている虫の姿を見たりするのも、とても癒やされる時間です。

今後の展望と読者に向けたメッセージを一言お願いします。

浅野由香院長 富士見台眼科6

現在の診療レベルを今後も落とすことなく維持できるように、まずは自分自身の体調を整えて、患者さんのニーズにできる限りお応えしていきたいと思っています。特段新しいことをやっていきたいとは考えていませんが、時代に合った診療を提供できるよう、常に知識面・技術面のブラッシュアップに努めていきたいですね。新型コロナウイルスの流行によるリモート授業、在宅勤務の増加の影響で、現在、子どもも大人も眼精疲労の患者さんが大幅に増えてきている印象です。目のことで少しでも気になる不調があったら、放置せずお気軽にご相談ください。また、40歳を過ぎると緑内障の発症率が急激に上がることがわかっています。当院のある練馬区では40歳から受けられる眼科検診がスタートしました。こうした自治体検診などもうまく活用して、目の健康を定期的にチェックする習慣をつけていただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オルソケラトロジー/両眼:16万5000円、片眼:8万2500円
※1年間の検査・診察料、コンタクトレンズの代金を含む。

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