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入口から出口までをサポート
地域に根ざす「癌よろず相談所」

大泉中央クリニック

(練馬区/大泉学園駅)

最終更新日:2021/10/12

大泉中央クリニック 入口から出口までをサポート 地域に根ざす「癌よろず相談所」 大泉中央クリニック 入口から出口までをサポート 地域に根ざす「癌よろず相談所」

日本人の死亡原因で3割弱を占めるがん。がんをトータルにサポートする医療機関が望まれる中、「大泉中央クリニック」では、検査から進行がんが見つかった場合の専門病院への紹介、治療法の相談、終末期ケアまで、入口から出口までサポートする。砂村眞琴院長は23年にわたって大学病院で消化器がんの臨床・研究に携わってきた専門家。「癌よろず相談所」を掲げる砂村院長の先進的な取り組みを取材した。

(取材日2014年6月16日)

がんの早期発見から終末期の在宅ケアまで幅広く対応

Qがんをトータルサポートする中で早期診断に力を入れていますね。
A
大泉中央クリニック 胃の内視鏡では、苦痛の少ないカメラを用意している

▲胃の内視鏡では、苦痛の少ないカメラを用意している

早期発見が重要だからです。私は消化器が専門なので、まず胃がんについて言えば、まだ小さな段階で胃がんを見つけることができれば、内視鏡(胃カメラ)で見ながら電気メスで切除することが可能です。また、大腸がんでは、ポリープががん化するという過程があります。大腸の内視鏡検査でポリープが見つかれば、ポリープを小さいときに取り除くことでがん化を防ぐことができます。がんがまだ小さいときはバリウム検査や血液検査などではわからないので、直接見ていく作業が必要となり、胃や大腸を見る内視鏡検査ががんの予防、治療に役立ちます。大学病院でなくとも、消化器を専門とするクリニックであれば、簡単なポリープ切除は可能です。

Q内視鏡検査を受ける際に知っておいた方がいいことはありますか?
A
大泉中央クリニック 「専門性の高い技術を持つ医師がいる」と自信を持って話す院長

▲「専門性の高い技術を持つ医師がいる」と自信を持って話す院長

胃の内視鏡では苦痛のイメージを持たれている方も多いと思いますが、最近は細くて、よく見え、苦痛など患者への負担も少ない経鼻内視鏡が使われるようになっているので、昔の胃カメラとは違う感じになっています。安心して受けていただきたいですね。大腸の内視鏡検査については、医師の技術力が問われますので、技術レベルの高い先生を選ぶ必要があります。当クリニックでは、大学病院から医師が来て大腸の内視鏡検査を担当していますので、大学病院レベルの検査を受けていただけると思います。また、大腸の検査では、検査のために腸に空気を送るのですが、お腹が苦しくならないように体に吸収されやすいガスを使うなどの配慮もしております。

Q検査で進行がんと診断されたときは、どう対応されるのでしょう?
A
大泉中央クリニック 話をじっくり聞いてくれる診察室

▲話をじっくり聞いてくれる診察室

がんの種類、症状に応じて、それぞれ専門性の高い病院や医療機関に紹介し、できるだけ早く治療ができるようにしています。例えば、大がかりな手術となるすい臓がんの場合は、すい臓がんを多く手がけてきているハイボリュームセンターにお願いします。肝臓がんの場合も、しっかりとした対応が取れるチームのあるところを紹介します。こうした紹介ができるのは、私がこれまで培ってきたネットワークの中で、先生ごと、あるいは施設ごとの得意分野がわかっているからです。そして、それらの専門性の高い病院、医療機関と病診連携(病院と診療所の連携・役割の分担)を密にしているからです。

Q「癌よろず相談所」では、どのような相談が多いのでしょう?
A
大泉中央クリニック 丁寧に相手の話を聞き、誠実に回答してくれる

▲丁寧に相手の話を聞き、誠実に回答してくれる

大きな病院でがんの標準治療を受けた後に再発した、あるいは使える薬がなくなってしまったなど、がんの治療に行き詰まり、どうしたらいいのかという相談が多いですね。免疫療法についての相談も増えています。免疫療法は現場ではエビデンス(証拠・根拠)がないということでまだ広まっていませんが、免疫療法を希望される患者さんには治療法や医療機関に関する情報提供を行っています。また、私が長く関わってきたすい臓がんについての相談も多くあります。すい臓がんについては少なくとも手術できる段階で発見したいので、今、家庭でも唾液で簡単に検査できるキットを開発中です。

Qがん治療の「出口」についての取り組みを教えてください。
A
大泉中央クリニック 多くのがん患者を診てきたからこそ終末期のケアの重要性を知る

▲多くのがん患者を診てきたからこそ終末期のケアの重要性を知る

「出口」としては2つの取り組みがあります。一つは、「癌よろず相談所」の話と重なりますが、大きな病院からもう受けられる治療がないと告げられた患者さんなど、納得できる治療を探し求める、いわゆる「がん難民」をサポートすること。もう一つは、終末期のターミナルケアですが、「最期は自宅で過ごしたい」という患者さんが増えているので、こうした患者さんの思いに地域のクリニックとして応えるための在宅ケアです。これは単独ではできないので、地域の訪問看護ステーションや薬剤師さんなどと連携し、24時間体制でサポートしています。

ドクターからのメッセージ

砂村 眞琴院長

がんについても、それ以外でも、自分のことを何でも相談できるホームドクターを持つことが大切です。ホームドクターが相談の窓口であり、病気を発見する最初のステップですからね。ホームドクターの条件としては、大学病院などと病診連携(病院と診療所の連携・役割の分担)がきちんとできていて、必要であれば次のステップとして専門性のある医療機関をスムーズに紹介してもらえるようなドクターを選ぶことです。また、がんは開腹手術をしないで治療できる段階で早期発見することが重要ですが、そのためには定期的に検診を受けることです。胃の内視鏡検査は経鼻内視鏡であれば昔に比べ負担が少ないので、気軽に受けてもらいたいですね。

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