森岡 成太 院長の独自取材記事
森岡整形外科
(練馬区/武蔵関駅)
最終更新日:2026/06/26
「迷ったら、まず相談しに来てもらえたら」。はきはきとした語り口の中に、地域への温かなまなざしがにじむ。白い外壁に木の格子があしらわれた明るいたたずまいが印象的な「森岡整形外科」は、武蔵関駅から徒歩2分の住宅街にある。1979年に先代院長が開業して以来、地域に根づいてきた整形外科クリニックだ。2代目院長の森岡成太先生は、聖マリアンナ医科大学卒業後は大学病院で脊椎疾患を専門に研鑽を積んだ、日本整形外科学会整形外科専門医である。2019年に父から継承し、患者目線で通いやすさを追求してきた。また、骨粗しょう症の診療やリハビリテーションにも力を注ぐ森岡院長に、診療の特徴や今後の展望を聞いた。
(取材日2026年5月14日)
医療の窓口を担うかかりつけとして整形外科全般に対応
まずは、来院される患者さんの層や、診療内容について教えてください。

患者さんは高齢の方が中心で、腰や膝の痛みについてのご相談が多いですね。学生さんがスポーツ中のケガで来院されることもあります。診療科目は整形外科とリハビリテーション科で、脊椎疾患や変形性膝関節症・変形性股関節症といった関節疾患、骨折や捻挫などの外傷、肩関節周囲炎や腱鞘炎など、幅広い症状に対応しています。特発性側湾症について学校の運動器検診後にご相談いただいた経験も多いので、お子さんの体に関して気になることがあるという親御さんもお気軽にお越しください。治療はリハビリテーションを中心とした保存療法を柱にしてます。より専門的な診療が必要だと判断した場合は、近隣の病院へのご紹介も行いますのでご安心ください。地域のかかりつけの窓口として、まずは気軽に足を運んでいただける場所でありたいと思っています。
患者さんと向き合う上で心がけていることを教えてください。
一番大切にしているのは、患者さんのお話をしっかり聞くことです。何を求めて来院されたのか、今どんな状況にいらっしゃるのかを、まず丁寧に把握するよう心がけています。たとえ私自身の考えと異なる部分があっても、その方が何を望んでいるのかを理解しようと努めることが大事だと感じています。地域のクリニックでは、患者さん一人ひとりの生活背景に寄り添った対応こそが重要だと考えてのことです。ちなみに、スタッフが患者さんと丁寧にやりとりしている姿から気づかされることも多く、そうした日々の積み重ねが今の自分の診療の土台になっていますね。
スタッフの皆さんについてもお聞かせください。

当院のスタッフは優しくて、地域医療に合っている人が多いですね。患者さんの立場に立って自ら動いてくれますし、帰り際にも声をかけてフォローしてくれています。私が気づけていないところもさりげなくカバーしてくれていて、本当に頼りになる存在です。限られた時間では私が聞ききれないことも、スタッフが受け止めてくれることで患者さんの安心につながっているのではないかと感じます。こうした仲間とともに、通いやすくて信頼できるクリニックとして地域の方々に意識してもらえる場所をめざしていきたいです。ケガや痛みがあったときに、「まずは森岡整形外科に行こう」と思い浮かべてもらえたらうれしいですね。
骨粗しょう症から脊椎疾患まで、設備と専門性で応える
特に力を入れている分野について教えてください。

特に力を入れているのは骨粗しょう症の診療です。骨粗しょう症は名前自体はよく知られていますが、どんな病気で、いつ治療を始めるべきなのかまでは、あまり認知されていません。気づかないまま放置してしまう方も多いので、正しい理解を広めていきたいと考えています。当院では全身用の骨密度測定装置を導入しており、腰椎や大腿骨頸部など実際に骨折すると生活への影響が大きい部位で精密に測定できるよう体制を整えています。診断結果をお伝えする際には、軽く捉えすぎず、かといって深刻になりすぎないよう、患者さん一人ひとりに合わせた言葉選びを大切にしています。前向きに治療へ取り組んでいただける伝え方を、常に模索しているところです。
リハビリテーションの体制やクリニックとしての強みを教えてください。
リハビリテーションは当院の大きな柱です。理学療法士が在籍し、患者さんごとに運動機能の回復や維持・強化のためのプログラムを個別に組んで提供しています。もう一つの強みとして、私自身が勤務医時代に脊椎疾患を専門として長く経験を積んできたことが挙げられます。高齢の方は骨粗しょう症をきっかけに背骨の病気へ発展するケースも少なくなく、そうした脊椎疾患のケアや早期の診断に力を注げるのは、大学病院での経験があるからこそだと感じています。地域のクリニックでありながら、専門性の高い脊椎の診療を身近な場所で受けていただけるよう努めています。大学病院で培った知識と経験を、地域の皆さんのために役立てていきたいですね。
診療に活用されている医療機器についても教えてください。

当院では多様な機器をこだわりを持って導入しています。圧力波を用いたマッサージ器も使用しています。超音波骨折治療器は低出力の超音波で骨の形成を促進し、骨がつくまでの期間短縮をめざすもので、スポーツによる骨折にも活用しています。脊椎疾患には頸椎腰椎けん引器を用い、筋肉の緊張をやわらげ、神経への圧迫を緩和して手足の痛みやしびれの軽減を図ります。超音波治療器は温熱作用で患部を立体的に温め、筋肉痛や関節痛の改善をめざす機器です。患者さんの症状に合わせて適切な機器を選び、診療に役立てています。
誰でも気軽に通いやすいクリニックをめざして尽力
先生のこれまでの歩みと、クリニックを継承された経緯を教えてください。

私は、父が当院を開業したのとほぼ同じ時期に、この関町で生まれ育ちました。小学校の頃に何度かケガをした経験があり、そのときに受けた治療がきっかけとなり、医療を身近に感じるようになったのです。そうして、高校で進路を考えた際、それまでの経験と父が整形外科の医師であったことが後押しとなり、医学部一本で受験することに。聖マリアンナ医科大学を卒業後は同大学の整形外科に入局し、大学病院を中心に脊椎疾患を専門として研鑽を積みました。その後、医師になって間もない頃に母を亡くし、父と2人になったことで自然とクリニックの将来を考えるようになったのが継承のきっかけです。2019年に院長を引き継ぎましたが、それ以前から診療には携わっていましたので、自然な流れでの継承でしたね。
明るく入りやすい雰囲気が印象的なクリニックですね。
ありがとうございます。2018年頃に大きなリニューアルを行いました。2階がリハビリテーション用のフロアですので、車いすの方や足元が不自由な方にも安心して通っていただけるよう、スロープやエレベーターの設置には真っ先に取り組みました。外観は木製の格子をあしらった温かみのあるデザインに一新し、自動ドアも透明にして外から院内の雰囲気が伝わるよう工夫しています。初めての方にも目に留まるように、来やすいようにと意識しましたね。すべて患者さんの目線に立って、来やすさ・入りやすさを最優先に一つ一つ考えた設計なんです。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

整形外科を受診すべきかどうか迷う方は意外と多いのですが、そういうときこそ気軽に相談していただきたいと思っています。高齢の方は「年のせいだから仕方ない」と諦めてしまいがちですが、体力や生活機能の面で少しでも不安があれば、ぜひ一度足を運んでみてください。若い方も、痛みや違和感を覚えたらためらわずにいらしていただければと思います。ご自身の判断で様子を見ているうちに、受診して初めてわかることもあるものです。考えすぎず、迷ったらまずご相談いただければうれしいです。当院は地域の身近な窓口として、どんな小さな不調でも安心してお話しいただける場所でありたいと考えています。気になることがあればいつでもご相談ください。

