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若山 大己 院長の独自取材記事

若山整形外科

(練馬区/地下鉄赤塚駅)

最終更新日:2024/04/15

若山大己院長 若山整形外科 main

地下鉄赤塚駅のすぐ近くにある「若山整形外科」は、長年この地域の人たちに親しまれてきたクリニック。2024年春、2代目院長となったのは、若山大己先生だ。岩手医科大学を卒業し、東京、茨城の病院を経て、生まれ故郷に戻ってきた。専門の膝関節疾患だけでなく、骨粗しょう症の予防や地元のスポーツ少年の治療などに力を入れていきたいと意欲を見せる。「当院は父が長年診療を行ってきました。私の子どもの頃から来院されている顔見知りの患者さんも多いので、お世話になった地域に還元する気持ちで頑張っていきたいですね」と満面の笑みで話す若山院長。診療で大切にしているのは、患者の痛みに寄り添うことだという。院長に就任して間もない今、その抱負を聞いた。

(取材日2024年4月3日)

エコーを使って適切な検査・治療の実現をめざす

この4月に院長に就任したばかりだそうですね。まずは、これまでのご経歴について教えてください。

若山大己院長 若山整形外科1

岩手医科大学を卒業後は、帝京大学医学部附属病院の医局に属していたので、十条にある本院や溝の口の病院に勤務した後、いくつかの病院を経て茨城県の整形外科専門病院である嶋崎病院で研鑽を積みました。専門は膝関節ですが、いずれは父の後を継いで開業医となるつもりでいましたから、勤務医時代にはさまざまな症例について学び、今はスポーツ整形外科やリハビリテーションを積極的に勉強しています。スポーツが好きだったので、子どもの頃は野球、大学時代はゴルフをしていました。大きなけがはありませんでしたが、やはりいろんなところが痛くなっては父のクリニックに通院していた思い出があります。父の体調不良もあり、今回、急遽院長に就任しましたが、幼稚園もすぐ近くでしたし中学校や高校もこの沿線でしたので、地元への愛着も人一倍あります。顔見知りも多いこの地域に恩返しの気持ちで戻ってきました。

得意な治療について教えてください。

エコー機器を使っての診断や治療です。というのも、近年のエコー検査はひと昔前に比べると画像も鮮明になったので、エックス線検査では直接見ることのできない腱や靱帯の損傷部位を詳細に見ることができます。病気としては、肉離れや腱の断裂などですね。また、エックス線には映らないできものなども見ることができます。これまでは骨以外の組織の損傷が疑われる場合は、MRIなどの大がかりな検査をしていたのですが、エコー機器の進化もあり、ここ数年で整形外科クリニックにも普及しました。エコーは、患者さんの目の前でリアルタイムで見ることができるため、実際に筋肉を動かしてもらいながら検査をすると、筋肉や筋膜の動きまで見ることができるのも強みですね。注射治療でも、エコーの画面を見ながら傷つけてはいけない神経や血管を避けてピンポイントで打つことができるので、安全性に配慮して正確な治療をめざす上でも非常に役立っています。

エコーを使って行う注射というのは、どのような治療ですか?

若山大己院長 若山整形外科2

変形性膝関節症や、四十肩、五十肩と呼ばれる肩関節周囲炎に対して行うヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸注射は、膝や肩の関節の循環やすべりをスムーズにしたり、炎症を抑えたりする目的で行います。もともと注射は整形外科で行われてきましたが、エコーを併用することでより安全性に配慮して注射を打つことを可能にします。注射で痛みや炎症の緩和を図るというのは整形外科ならではです。ちょっとした炎症でも長く続くと組織が固まってしまいますから、そうなるとマッサージではどうにもなりません。慢性的に気になっていればぜひ相談してほしいと思います。

充実の院内設備を生かしたチーム医療の実現

エコー以外の医療設備についても教えてください。

若山大己院長 若山整形外科3

昨年導入したエコーの他、エックス線骨密度測定器も新しい機器で、従来のものよりも被ばく量が少なく、体の中の一番大きな骨である腰椎と大腿骨の骨密度を一度に測定できます。DEXA法(デキサ)法といいますが、日本骨粗鬆症学会でも推奨されている検査です。ひどい骨粗しょう症になると、腰椎や大腿骨であっても簡単に骨折して、その後に寝たきりになってしまうことが多いため、この2つの骨の骨密度を計測することは重要です。新しい機器を活用してしっかりと骨密度を測定し、骨粗しょう症の予防や治療に役立てたいと考えています。特に閉経後の女性は骨密度が急に下がりますから、早めに検査をして骨粗しょう症を予防してほしいですね。

どんな患者さんが多く来院されていますか?

父の代から通ってくださる方が一番多く、クリニックの歴史とともに年齢を重ねてきた70代や80代の患者さんは多いですね。骨粗しょう症もそうですが、重症になってしまってからというよりも、骨がもろくなってしまう前の段階で、予防できたらなと考えています。なので、50代や60代の方々にも骨粗しょう症は予防することが望める病気だということを知っていただいて、定期的に検査などで足を運んでもらえたらと思います。あと、今後は当院の広いリハビリスペースを存分に生かし、スポーツ整形外科やリハビリにも力を入れていきたいと思っています。部活やクラブチームで頑張っている地域のお子さんたちはもちろん、趣味でスポーツをしている働き世代や子育て世代、地域に長くお住いの方々の力になりたいですね。

スタッフさんについても教えてください。

若山大己院長 若山整形外科4

父の代から在籍しているベテランスタッフが多いですね。「そういえばしばらく○○さんの顔を見てないね」と、患者さん一人ひとりの病状をしっかり把握して気にかけてくれていますから、私もとても頼りにしています。リハビリについても、患者さんのことを第一に考える経験豊かなスタッフばかり。親身な指導でリハビリをサポートしてくれています。今後は、若いスタッフも加入予定なので、ベテランと新人とでうまく連携して、幅広い年齢の患者さんに対応できるようにしていきたいと考えています。

かかりつけ医として、地域の人へのQOL向上に貢献

診療をする上で心がけていることはありますか?

若山大己院長 若山整形外科5

医療現場で電子カルテというものが多く使われるようになってから、医師はパソコンを見て診察をするということが増えてきましたが、患者さんの膝に手を当てたり、目を見て話したりということは忘れてはいけないなと思っています。パソコン画面ばかりではなく、患者さんと向き合って診察したいですね。また、整形外科の患者さんは、「あそこが痛い、ここが痛い」という方も多いのですが、「それは年だから仕方がないよ」という返し言葉では、患者さんもがっかりされるでしょう。加齢による痛みはもちろんあるし、すべての痛みを取ることはできないのですが、そういった患者さんの訴えに少しでも寄り添う姿勢は大事だと思います。一度の診察ですべての痛みを取り除くことは難しいかもしれないですけど、「来て良かった」と思ってもらえるような診療を心がけています。

地域にとってどんな存在でいたいですか?

地域のかかりつけ医として、痛みが出てからはもちろん、痛みが出る前から頼っていただける存在でありたいと思っています。予防のために来院する。これは接骨院にはない整形外科ならではの特徴です。当院はDEXA法を用いた骨密度検査などの骨折やそれに伴う痛みの予防、エコーの強みを最大限に生かした適切な診断と治療、広いリハビリスペースとスタッフとも協力したチーム医療。すべての分野で患者さんをサポートします。悩んでいる方が多い四十肩や五十肩などは、まずはエコーを使って痛みの緩和を図り、その後リハビリで可動域を広げていく。そんな診察室からリハビリ室へのシームレスな医療を実践していきたいです。いろいろな治療を受けているのにも関わらず、継続的に痛みに悩まされている方も多いと思います。当院ならではの予防、治療、リハビリまですべてを一貫できるという強みを生かして悩んでいる地域の方々を助けていければと考えています。

地域の方々に向けて、意気込みをお願いします。

若山大己院長 若山整形外科6

地域の方々からも認知されてきたこのクリニックを継承できたことをうれしく思っています。父が長年築いてきた地域医療をこれからも継続しつつ、より新しい医療へと進化させていくことが今の目標です。スポーツ整形外科の分野ももっと勉強して、幅広い方々に利用していただけるようなクリニックをめざしていきたいと考えています。先ほどお話しした骨粗しょう症もそうですが、検査から予防につなげられる病気もありますので、雑談をしに来るような気持ちで、一度足を運んでいただければと思います。気になることがあればお気軽にご相談ください。

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