点眼に加えレーザーや日帰り手術も
専門の医師が行う緑内障治療
つつみ眼科クリニック
(練馬区/東武練馬駅)
最終更新日:2024/12/13


- 保険診療
目と脳をつなぐ視神経が障害され、視野が徐々に欠けていく緑内障。年齢が上がるにつれて発症率は高まるが、「40歳以上の日本人の20人に1人が緑内障」ともいわれており、働き世代でも決して他人事ではない疾患だ。放置すると視野がどんどん狭くなり、最終的には視力が極端に低下し失明に至る可能性もゼロではない。一度狭くなった視野を回復させることは難しいため、早期に発見し、点眼等の処置で進行を遅らせるための治療を継続することが重要。点眼で改善が見られない場合はレーザーや手術といった方法もあり、近年は技術が進化し日帰りでできる低侵襲の手術も一般化してきている。緑内障治療において豊富なキャリアと実績を持つ「つつみ眼科クリニック」の堤妙院長に、手術も含めた緑内障治療の詳細などを聞いた。
(取材日2024年11月20日)
目次
自覚しにくい緑内障の早期発見のために、すぐに検査可能な体制を構築。緑内障のエキスパートが対応
- Q緑内障とはどのような病気でしょうか?
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A
▲見え方に違和感があった場合は、早めの相談を
緑内障は目と脳をつなぐ視神経が障害されることによって視野が欠けてしまう病気で、原因は眼圧の上昇が挙げられます。しかし日本人は、眼圧が正常にもかかわらず緑内障になる正常眼圧緑内障の方も多い傾向にあります。眼圧上昇による緑内障も正常眼圧緑内障も、基本的には眼圧を下げる目的の治療を行いますが、正常眼圧緑内障は眼圧だけでなく、視神経の血流改善や神経保護を考慮した治療を行うこともあります。症状は視野の欠損ですが、患者さんによっては視界がかすむと感じるケースもあります。放置すると視力に影響が出て、重篤な視力障害や失明に至ることもありますので、緑内障と指摘されたら定期的な通院で必要なケアを行いましょう。
- Q緑内障は自分で発症に気づくことができるのでしょうか。
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A
▲40歳を過ぎたら検査を受けよう
急性緑内障発作といって急速に眼圧が上がって痛みを感じる症例もありますが、それ以外の緑内障は初期段階ではほとんと自覚症状がありません。そのため、会社の健康診断で眼圧の異常を指摘されて気がついたり、他の症状で眼科を受診した際に発覚したりということも多いです。自覚症状が出る時点では、すでに症状がだいぶ進行している可能性がありますので注意が必要です。健康診断を受ける機会がない方は、40歳を過ぎたら一度検査を受けていただくのがいいと思います。当院では患者さんの年齢によっては、結膜炎などの疾患で受診した患者さんに、緑内障の兆候をチェックする視神経の検査を併せてご提案することもあります。
- Q緑内障はどのように治療するのか教えてください。
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A
▲患者のニーズに合わせた治療の選択を
眼圧を下げる点眼薬を用いた薬物治療が中心です。目の中には眼圧に影響を与える房水が循環しており、点眼によって房水の産生を抑え、かつ排出を促します。点眼で改善が見られない場合、レーザー治療という選択肢があります。レーザー治療には2種類あり、一つは虹彩に小さな穴を開けて眼圧が上がらないようにするレーザー虹彩切開術です。もう一つは、線維柱帯にレーザーを当てることで房水の排出を促す選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)です。毎日の点眼が難しい患者さんや、緑内障のタイプによっては最初からSLT治療を提案することもあります。当院では先端のレーザー機器がそろっていますので、さまざまな選択肢をご提示できます。
- Qそれでは、どういったケースに手術を検討するのですか?
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A
▲白内障と合わせた同日手術の実施も可能
薬物治療やレーザーで期待ほど眼圧が下がらない場合、手術という選択肢があります。当院で行う緑内障手術は線維柱帯切開術という術式です。角膜を小さく切開し、マイクロフックを用いて線維柱帯を切開することで房水の排出を促して眼圧低下を図る手術です。手術時間は10分程度、日帰りで実施できる低侵襲の緑内障手術でMIGSと呼ばれています。以前の緑内障手術は患者さんの負担も大きく、最終手段のように捉えられることもありましたが、ここ10年ほどでだいぶ低侵襲の術式が定着してきたと思います。当院では緑内障と白内障の同日手術も可能です。同日に行うことで、より眼圧を下げやすくなることが見込めるというメリットがあります。
- Qこちらのクリニックの緑内障治療の特徴を教えてください。
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A
▲患者の負担軽減のための設備、体制を整えている
まず緑内障は定期的な眼圧検査、視神経を含む眼底検査、視野検査が必要です。気になることがあって受診しても、視野検査は後日といわれるケースもあるかもしれませんが、当院は視野計を3台備えていますので予約なしで検査を受けていただけます。複数人の緑内障を専門とする医師がおりますので、ご希望の先生の診察を受けることが可能です。医師たちが意見を交わし、相談しながら治療方針を検討するため、より精度の高い治療が実現できると思っています。私自身も東京大学医学部附属病院等で緑内障の治療に携わってきましたので、難症例を含む緑内障手術についても豊富な経験があります。