黒田 敏樹 院長の独自取材記事
黒田クリスタル歯科 吉祥寺
(武蔵野市/吉祥寺駅)
最終更新日:2024/11/28
吉祥寺駅から徒歩2分。吉祥寺通りに面したビルの一角にあるのが、2009年に開業した「黒田クリスタル歯科 吉祥寺」。黒田敏樹院長は、スタッフらとともに虫歯などの一般的な診療から矯正歯科、インプラント治療、審美面に配慮した診療など幅広く対応。3世代で通う家族もいるほど地域に密着したクリニックだ。メンテナンスだけに通う人も多く、「めざすのは吉祥寺エリアのかかりつけ歯科医院。審美面と機能面の両方を視野に入れて、個々の患者さんの希望に合った診療をしていきたい」と笑顔で語る黒田院長は、診療の傍らセミナーなど勉強会へも積極的に参加している。取材では、昔から慣れ親しんだ吉祥寺エリアでの歯科診療に尽力する黒田院長に、新たな導入機器や今後の取り組みなどについて聞いた。
(取材日2022年7月13日/情報更新日2024年11月22日)
機能面と審美面を両立させる治療をめざす
どのような患者さんがいらっしゃいますか?
お子さんから学生・会社員・ご高齢の方まで、幅広い年代の患者さんが来院されますので、年齢や状況に応じて受診しやすい雰囲気を心がけています。ベビーカーのまま入っていただき、親子一緒に診察することも可能です。他院で断られてしまった、難しいインプラント治療を要する患者さんも来られますね。また、最近ですと3歳から10歳までの小児に向けた予防的な矯正のニーズが高いです。お子さんの口の中を見て歯並びなどを心配された親御さんが、お友達の紹介で来院されることが多いですね。主にマウスピース型装置で行いますが、お子さんの成長を生かせる時期を利用して行う矯正ですので、ご興味があれば早めに相談していただきたいです。また、14歳前後のお子さんの矯正相談も増えています。現代人は歯そのものが大きくなっているため、奥歯が並びきらなかったり方向が違って生えてきたりするケースが増えているんです。こちらは床矯正になります。
SNSを活用した取り組みも行っているそうですね。
ええ。患者さんの安心感や受診しやすさにつながればと、SNSを活用した取り組みを行っています。具体的には、当院の公式アカウントをご登録いただくと、診療の際に聞き足りなかったことや相談したいことについてなどのメッセージを送っていただくことができるんです。例えば乳幼児のお子さんを持つ親御さんから、「子どもの歯が抜けそうなのですが、後ろに大人の歯が生えてきたので心配です。定期検診の予約は1ヵ月後なのですが、すぐに伺ったほうがいいですか?」など、お子さんのお口の画像と一緒に相談いただくこともあります。それらに対し、診療の合間や診療終了後など、時間ができた時に私が随時確認して、返信させていただいています。
先生の得意な診療分野について教えてください。
私は卒後研修で、補綴学の分野の一つである摂食機能構築学、いわゆる部分入れ歯について学びました。歯の残っている場所には歯周病が関係し、欠損部分は入れ歯で支える必要がありますから、すべての治療を知っておかなければなりません。歯科に関するすべてを学べる分野だと思ってこの分野を選び、詰め物や入れ歯、インプラント治療などを総合的に診療した経験は、一般診療を行う上でとても役立っています。また、勤務医時代に数多く経験した審美面に配慮した診療も得意分野の一つです。見た目だけではなく、しっかり噛めること、発音や食事に支障がなくなること、見た目にも自信を持てるといった、機能面と審美面を両立させる治療を心がけています。
口腔内スキャナーとマイクロスコープで精密を実現
治療にはマイクロスコープを活用されていますね。
当院では開業以来、「精度の高い診断による精確な治療」をモットーに掲げているため、すべての診療に拡大率6倍の拡大鏡の使用と、20倍を超えるマイクロスコープを使用することもあります。これまで治療できなかった部分や、よく見えなくて治療に時間がかかっていた場所も見ることができ、より精度の高い診断と精密な治療を追求できるようになりました。マイクロスコープは根管治療でも活躍しますし、これまで見えなかった部分の歯石も確認できるので歯周病の予防や治療にも役立ちます。セラミックのかぶせ物をする場合も、より滑らかで適合の精度を追求したものを入れることができるので長持ちすることが期待できます。また施術前・施術中・施術後の状態をモニターに映してお見せすることで、患者さんの治療への理解度も上がるはずです。
必要に応じて新たな機器を導入しているそうですね。
2023年に2台目のマイクロスコープを導入しました。1台だけの時は、マイクロスコープが必要だけれど別の患者さんに使用している場合、その場ではルーペを使用して、次回詳しく確認しましょうと持ち越しさせていただくこともあったんです。ですが現在は2台あるため、その場ですぐにマイクロスコープによる確認ができるようになりました。より多くの患者さんに、マイクロスコープを活用した精密な治療を提供できる体制を整えられて良かったです。さらに、新しく口腔内スキャナーを導入しました。歯科ではデジタル化がどんどん進んでいるのですが、以前は精度の面から疑問を感じている部分があったんです。しかし現在はかなり大きな補綴物を作製する際の型採りでも、従来の印象材による型採りと比べて遜色がない、あるいはそれ以上の精度が期待できるようになったと判断したため、導入を決意しました。
口腔内スキャナーはその他どんな診療に役立てられるのでしょうか?
幅広い分野の診療に役立ちますが、当院では特にマウスピース型装置を用いた矯正を中心とした矯正やインプラント治療の難症例などに活躍してくれています。マウスピース型装置を用いた矯正に関しては以前から行っていましたが、やはりゴールまでの工程が多く、患者さんが途中で離脱してしまうケースも少なくありませんでした。しかし口腔内スキャナーでは、その場で容易に精密な歯のデータが採れて、技工所ともデータでやりとりするので、患者さんの負担はかなり減ります。またインプラントに関しても、これまで型採りに1時間程度かかっていたところを30分でできるようになりました。さらにかなり細い骨などに治療を行う難症例ではサージカルガイドの作製もしなければならないのですが、それもスキャナーとCTのデータだけで対応できるようになりました。
患者の豊かな人生の実現に尽力
スタッフの体制について教えてください。
歯科医師は、私のほかに常勤女医1人と非常勤の4人です。歯科衛生士は常勤5人、非常勤4人が在籍しています。2009年の開業当時から、このエリアの患者さんはデンタルIQが高く、メンテナンスだけでも数多くの方が来院されるため、歯科衛生士に関しては半担当制を導入しています。こちらで定めている必ずしなければならないメニューはありますが、トリートメントや時間配分、次回の予約など、歯科衛生士の裁量に任せている部分は大きいです。他には、もちろん歯科助手や受付スタッフも勤務していますから、接遇面も重視して、患者さんが気持ち良くリラックスできる環境を整えてほしいと伝えています。
お休みの日はどのように過ごされていますか?
現在、休日は日曜日のみですが、ほとんど勉強会やセミナーなどに出席していますね。医療人は生涯勉強しなくてはいけないと思っていますが、そもそも学ぶことが好きなのでストレスには感じていません。まとまった休日が取れた時には、スキューバダイビング、サッカー、スキーなどを楽しんでいます。食べ歩きも大好きです。例えるならマグロのように回遊していたい性分で、ゆっくり止まっているのが苦手なようです(笑)。
最後に今後の展望をお聞かせください。
何かあったらまずは当院に駆け込んできていただけるような「地域のかかりつけ医」でありたいと思っています。どうしても対応できない場合は提携の大学病院に紹介しますが、なるべく当院で解決できるよう、日々研鑽を積んでいます。ただ、私一人が頑張っても、月に診察できる患者さんの数は800人くらいが限界です。ですから、私と同じような考えや志の歯科医師が増えてほしいという思いで、勉強会での症例発表なども積極的に行っています。現在は日本歯科審美学会の理事も務めています。今後も歯科医療を通じて、患者さんにより豊かな人生をご提供できるよう精進していきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはオールセラミック/5万5000円~
ハイブリッドセラミック/4万4000円~
インプラント(1歯)/44万円~
歯列矯正/66万円~、床矯正/7万7000円~、
マウスピース型装置を用いた矯正/(成人)33万円~、(小児)/5万5000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。