高木 融 院長の独自取材記事
吉祥寺グリーンクリニック
(武蔵野市/吉祥寺駅)
最終更新日:2025/02/07

吉祥寺駅から大通りを歩いて3分ほどの便利な場所にある「吉祥寺グリーンクリニック」。長らく女性専門のクリニックとして知られていたが、2025年1月より、男女のいずれも受診できるクリニックに生まれ変わった。前院長に代わり、新たに院長となった高木融(たかぎ・ゆう)先生は、これまで大学病院をはじめ数多くの病院に勤務。消化器外科を専門とするほか、内科や肛門外科などの幅広い診療経験を持つベテランドクターだ。「熱が出たり、血圧が気になったり、なんだか調子が悪いなと思ったときには、いつでも相談しに来ていただきたいですね」と優しい笑顔で語る高木院長。継承開業をするまでの思いや、今めざしている医療について、話してもらった。
(取材日2025年1月17日)
男性も女性も受診できる、地域のホームドクターに
今回、継承開業をされた背景には、どのようなお考えがあったのでしょうか。

私は幼少期から福島県で育ったのですが、地元では父が開業医をしていました。当時は地域に病院が少なかったこともあり、どんな症状でも診るし、必要とされれば昼も夜も関係なく往診に行く。そんな父の姿をずっと見ていて、医師とはそういうものだと思っていました。その後医師になった私は大学病院や地域の基幹病院に長く勤務をしてきたのですが、ふと、最初にイメージしていた医師の姿を思い出したのです。あの頃の父のように、患者さん一人ひとりとじっくり向き合う、それが私にとっての医療ではないかと。そんなことを思って開業を考え始めたときに、こちらのクリニックの継承のお話をいただいたことが、この度の開業のきっかけとなりました。
これまでのご経歴について教えてください。
東京医科大学を卒業後に、大学病院の消化器外科・小児外科に入局し、主に消化器外科を専門として食道がんや胃がんなどのさまざまな症例に関わりました。その後に勤務した戸田中央総合病院では、副院長としてすべての診療科に携わっていましたので、多くの患者さんと接する中で幅広い経験を積むことができました。当院を開業する前に院長として10年勤務していた島田台総合病院では、療養病棟の患者さんを担当していたこともあり、高血圧や高脂血症、心臓病など生活習慣病をお持ちの方の診療も長く続けています。また、前院長から引き継いだ肛門外科に関しても、専門的な診断と治療にあたってきました。
今後こちらのクリニックではどのような診療を受けられますか?

まず最初にお伝えしたいのは、これまで女性専門であった診療体制から、今後は女性も男性もどちらも受診できるクリニックへと変わったことです。診療内容も肛門外科だけではなく、風邪や熱などの日常的な体の不調から、高血圧や高脂血症、糖尿病といった生活習慣病まで内科全般。それから切り傷ややけど、動物に噛まれた場合などの外科的処置も行っています。体のことで困ったときには何でも相談できるかかりつけ医のように思っていただければありがたいですね。また、当院では胃カメラの検査も行っています。逆流性食道炎や胃炎などの消化器疾患は私の専門でもありますので、これまでの経験を生かして、お一人お一人丁寧な診断をいたします。
診療内容は幅広く、専門的な検査・診断に努める
胃カメラの検査はどのように行われていますか?

当院では、経鼻内視鏡という鼻から入れる細い内視鏡を使用しています。口から入れる内視鏡は、舌根を通るときにオエッとなる咽頭反射が起こることがあるので、それがつらくて胃カメラはやりたくないという方もいらっしゃいますよね。経鼻内視鏡の場合は舌の根本を通らないため咽頭反射がほとんどなく、比較的楽に検査を受けられると思います。口がふさがらないので、普通に会話ができるのも良いところです。私のほうでは内視鏡を入れながら「今見ていますよ、つらくないですか」と患者さんへお声がけをして、「ここの部分がちょっと荒れていますね」などとその場でわかりやすいように所見をお伝えします。患者さんにも、検査中に何かこちらに伝えたいことがあれば遠慮なくお話ししていただきたいと思っています。
肛門疾患に関しても、以前のクリニックと同じように診てもらえるのでしょうか。
はい。私が直近まで勤務していた病院では肛門外科も扱っていましたので、肛門疾患についてはさまざまな患者さんを診てきました。当院でも、出血や痛み、かゆみなどのお悩みがある方のお力になりたいと思っています。当然のことですが、一方的に診察をするようなことはありません。まずは今どんな状況であるかお話をお聞きして、診察については患者さんのご意向を伺ってから進めますので、どなたも安心してお越しいただければと思います。
さまざまな症状に対して診ていただけますか。

今の時代、糖尿病内科、循環器内科、消化器内科、というように病院の診療科目は細かく分かれているのが一般的ですよね。自分が何の病気であるかわかる場合には良いのですが、何だかわからないけれど調子が変だなと感じている方は、どこを受診したら良いのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。私は、まずは患者さんのお話を聞いて、適切な診断を行えるようにしたいと思っています。熱が出たとか、おなかが痛いとか、はっきりとした症状があるとき以外にも、何か変だなと感じることってあると思うんです。そんなときこそ、かかりつけのクリニックへ行って、ちょっと話してみようと思っていただきたいですね。
地域のかかりつけ医として、いつでも頼れる存在に
診療の際に心がけていることはありますか?

患者さんがご自身の症状を言葉で表現するのは、なかなか難しい場合もあるかと思うので、その言葉を引き出すお手伝いをすることは、いつも心がけています。例えば、おなかが痛いと言われたら、ピリピリ痛いですか? キリキリするんですか? チクチクしますか?と具体的な質問を重ねることで、より深く患者さんの状態がわかります。それからもう一つ大事にしているのは、少しでもリスクがあることはできる限り回避する方法を考えること。私は今まで数多くの手術や検査をしてきましたが、仮に10万分の1、100万分の1というわずかな確率のリスクだったとしても、患者さんにとっては1分の1になるかもしれませんよね。ですから、リスクが少なくより効果が見込める選択をすべきと考えています。
お忙しい日々だと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?
私はスポーツが好きなので、休日はスポーツ観戦をすることが多いですね。学生時代は、野球部、陸上部、ラグビー部、とずっとスポーツに親しんできまして。医師になってからは、大学や社会人ラグビーのマッチドクターをしていたこともあり、試合の場にも出向いていました。最近は家でゆっくり、テレビや動画共有サービスでスポーツを観戦することが、良いリフレッシュになっています。これから長く診療を続けていけるように、自分の健康にも気をつけていきたいですね。
最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

私はこれまでさまざまな病院で医療に携わってきました。これからはその経験を生かして、地域の皆さんのかかりつけ医としてお役に立ちたいと思っています。日々の生活の中で、なんだか調子が変だなと感じるときは、体からの大事なサインかもしれません。そんなときは、お一人で悩まずにどうぞ気軽に相談しに来てください。お話をしていただくだけでほっとされる場合もありますから、当院ではまず患者さんのお話を伺うことを大切にしています。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の検査・予防接種をしたい方、高熱の症状が出ている方も問題なくお越しいただけますので、困ったときにはいつでも頼ってください。