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渡辺 和也 院長の独自取材記事

渡辺矯正歯科

(武蔵野市/吉祥寺駅)

最終更新日:2022/06/13

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科 main

吉祥寺駅北口から徒歩3分。駅前、活気あふれるサンロードのアーケードをまっすぐ歩いていくと商店街の2階に「渡辺矯正歯科」はある。普通、「技術力を重んじる歯科医師」というと、ホームページに自分が施術できる内容の治療が列挙されているようなイメージを抱きがちだ。しかし、渡辺矯正歯科ではそういったことに力は入れていない。なぜなら「患者さんの症状に合わせて負担を最小限にした矯正を行う」ことがこの歯科医院の診療ポリシーであるから。シンプルなこのポリシーが患者にとってどれだけメリットがあるのか、院長の渡辺和也先生に話を聞いた。

(取材日2013年10月15日)

自分に負けたくない気持ちが技術習得を加速させた

先生は矯正歯科において早くから研鑽を重ねてきたスペシャリストと伺いました。

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科1

好きなことを続けていたら、現在に至ったというだけなんです。マラソンでいうと、たまたま先頭の集団だった。はたから見るとそれがすごいことに見えるかもしれませんが、僕はそうは思っていません。世に無数ある技能のうち、僕の持っていた技能が歯を動かすことだったというだけです。僕は料理が苦手ですが、それを僕より上手にこなす人はたくさんいるでしょう。ただ矯正歯科という専門分野で自分自身には負けたくない。「もっとこういう技術を知っていたら、もっと良い施術ができたのに」と、そういう悔しい思いをしないために矯正歯科の技術を磨いてきました。

患者さんと接する際に信条としているのはどんなことですか?

患者さんが主役である、ということです。「こういう歯並びがあなたにはいいはずだからこうしなさい」という押しつけは絶対にしません。100人の方の歯並びを見れば、そのうち90人以上がどこかに改善の余地がある歯並びをしているものですが、いちいち指摘したりはしません。当院にいらしているということは、どこかしら歯並びに悩みがあっていらしているのだから、患者さんの抱えている悩みを聞いて、その改善のための提案をします。ただ、それは患者さんの要望を100%かなえる、ということではありません。例えば、人と違う歯並びがいい、という価値観の人がいて「奥歯と前歯を入れ替えてほしい」と言われたとします。それがいい、と思う価値観自体は否定しませんが、技術的にもできませんし賛同もできません。矯正歯科のプロとしてできることを患者さんに提案させてもらっていますね。

先生の向上心の源は、そういった患者さんの要望に応えたい、という気持ちからくるのでしょうか?

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科2

はい。ただ2年もたてばいろいろ進歩するので、それについていくためという側面が強いですね。個々の歯に装置をつけてワイヤーで歯を動かすという方法は100年ほどの歴史があります。僕は25年ほど矯正歯科に関わっているので、近代矯正歯科の4分の1くらいですかね。歴史が短いので技術もまだ発展途上、自分の技術が今後も通用するかわからない世界です。例えば、車検さえ通っていれば、どんなに古い車でも違法ではありません。でも、パワーウィンドウのない車やETCに対応してない車は便利ではありません。新しい車を選ぶ・選ばないは自由ですが、乗り方がわからないから最新の車に乗れないという状況には自分はしたくないんです。だから最新情報を精査する努力は惜しみません。今でも必要に応じ海外にも赴いて短期講習コースに参加したりと研鑽を続けています。

患者にとって最小限の犠牲で最大の結果を引き出したい

貴院の矯正で使われているマウスピース型装置とはどのようなものなのでしょうか?

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科3

ひとことで言うと、取り外しのできる透明な装置です。たいへん便利なものですが、ただ、その施術に適合しているのは患者さんのうちのごく一部の症例のみです。マウスピース型装置を用いた矯正の話を聞いて「私もこれで矯正できるんだ!」と夢を抱いて来院される方がたくさんいらっしゃいますが、そのすべてがかなうわけではないのです。当院では、マウスピース型装置だけを矯正の「売り」として強調することはしません。そうすることで、他にも方法はいろいろあるのにその方法しかできない、と思われてしまっては困るからです。数ある方法のうちの、選択肢の一つであるということです。

先生の最も得意とすることは何ですか?

患者さんにとって最小限の犠牲で、最大の結果を引き出せるように配慮した矯正です。痛いよりは痛くないほうがいいし、目立つよりは目立たないほうがいい。ただし、それは犠牲をゼロにするという意味ではありません。犠牲がゼロになることで、おかしな結果を招いてしまうこともあるからです。例えば矯正だと「非抜歯」、「1年以内に終わる」といった言葉はとても受けがいいですが、その患者さんにとって必ずしもいいことなのかというと疑問が残ります。そしてワイヤーを使った矯正法もすべての患者さんにとって快適というわけではありません。一口に矯正装置といっても、その種類は無数にあります。どれか一つの矯正法だけというのではなくて、患者さんの負担をできるだけ減らす方法を提案すること。これが僕の得意としていることですね。

先生が矯正専門の歯科医師になられたのはなぜだったのですか?

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科4

子どもの頃、歯医者は行きたくないところでした。男の子だから泣いちゃいけないと思い、治療中は泣かなかったのに終わった途端に泣き出してしまったことを今でも覚えています。いつもこうあるべき、といった型にはめるのではなく、その方自身の声に耳を傾けようと思っているのはこの経験があったからかもしれませんね。高校の進路相談時「渡辺は器用だから、歯科医師なんて向いているのではないか」という担任からのアドバイスが、歯科医師をめざすきっかけになりました。わが家は歯科医師の家系ではなかったので、すべて一からのスタート。そこで他の人とちょっと違うことをやろうと矯正歯科を専門に選びました。分析能力や器用さが要求される診察。当時の自分にはわからないことだらけで、それが憧れとなり「知りたい」という気持ちを刺激したんです。

自分の習得した技術のバトンを後進に託したい

小さい頃はどんなお子さんだったのですか?

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科5

自分で何かを作るのが好きでプラモデルをよく作っていましたが、だんだん物足りなくなってきて、ジオラマのようなものを紙粘土で作ったり、民家を作ってみたこともあります。興味を持ったことはずっと考えているような子どもで、夕飯の時間も工作の手を止めずにやり続けていたり。患者さんがどういったことに興味を持っているのか、どういうふうにしたくて来院されたのかということを詳しく伺いたいのも、自分がそういう子どもだったからかもしれませんね。

今後、挑戦したいことはありますか?

若い歯科医師の育成に力を入れていきたいですね。僕が10年かけて得た技術を、次の世代も10年かけて習得していたら進歩がありません。ですので、次の世代にどんなかたちでバトンを渡せば自分が習得した技術を効率良く継承できるかを考えています。大学で非常勤講師を引き受けていますが、これも同じ目的です。近い未来にどんな技術が開発されるか、もしくは現状どんな問題点がありどう改善されるべきなのか。これから歯科医師になる若い人たちは、まさにこういった技術を開発していく人々です。僕の世代を早く超えてもらわなければね。

最後に、読者にメッセージをお願いします。

渡辺和也院長 渡辺矯正歯科6

自分の歯並びが少しでも気になっているのであれば諦めないでください。矯正をする、しないに関わらず、歯並びは年とともに崩れていきます。だからいつ矯正を始めても遅くはないんです。「もう年だから……」とか「今さら歯を矯正しても……」などと思わずに矯正歯科医院を訪れてほしいですね。患者さんをエスコートしてゴールまで連れていく。それが僕たち矯正歯科医師の役割です。でもそのゴールをどこに設定するか、というのは患者さんと相談して決めていくことですから、人それぞれ。お子さんの矯正のために来院されて、ご自身も矯正されているお母さんもいらっしゃいますよ。小さなことでも相談いただきたいと思っています。そしてご自身が信頼できる矯正歯科医師と出会っていただきたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

・ワイヤー治療/77万円〜(税込み)
・マウスピース型装置による矯正/44万円~(税込み)
※診断料:5万5000円(税込み)、毎回の処置料:3300円〜5500円(税込み)

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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