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酒井 和夫 院長の独自取材記事

ストレスケア日比谷クリニック

(千代田区/日比谷駅)

最終更新日:2019/12/17

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日比谷駅から徒歩1分、有楽町駅からも徒歩3分の好立地にある「ストレスケア日比谷クリニック」。心療内科・精神科・内科を標榜する同院には、1996年の開院以来、小学生から90歳を超える高齢者まで幅広い年齢層の患者が訪れている。院長の酒井和夫先生は、東京大学文学部哲学科を卒業後に筑波大学医学群に入学、精神科の医師になったという経歴の持ち主。患者一人ひとりの状態を把握した上で適切な薬の処方を行い、症状によってはサプリメントも紹介するなど、「一人ひとりの患者さんの思いを受け止めながら、その方に合った治療を考えています」と穏やかに話す酒井院長に、開院のきっかけや診療の特徴について話を聞いた。
(再取材日2019年2月22日)

うつ・摂食障害・発達障害など脳と心の病に幅広く対応

まずは先生のご経歴と、開院の経緯をお聞かせください。

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東京大学文学部哲学科を卒業後に医療の道を志し、筑波大学医学群に入学、同大学卒業後は東京・三鷹市にある長谷川病院での勤務を経て、1996年に当院を開業しました。きっかけは、首を痛めて自宅療養を余儀なくされたことです。診療で多忙だった日々から一変、ただじっと横になって1週間を過ごしました。家の天井を見つめ、古くなっているのに気がつき、「家を建て直そう、しかも2、3階を自宅にして、1階を診療所にしよう」とふと思い立ちました。このような“偶然”がなければ、開業には至らなかったわけですから、「運」や「巡り合わせ」の大切さを実感しています。当院を受診される患者さんの話をお聞きしていると、不運な出来事がきっかけで、調子が悪くなられる方が多いように感じます。医学的な治療を施しながら、患者さんのこれからの人生に、何か良いことが起こりやすくなるような、運の良くなるような方向に導いていければと思っています。

診療の内容をお聞かせください。

当院では、うつをはじめ、パニック障害、不眠症、メール・インターネット依存といった精神疾患などに幅広く対応しています。最近は軽い自閉症やADHD(注意欠如・多動性障害)などの発達障害や、20~30代の女性が摂食障害で受診されることも多いですね。日比谷という場所柄、会社勤めの方が多いのではと思われるかもしれませんが、当院には小学生から90代の方まで、さまざまな年齢層の患者さんがいらっしゃいます。以前、中学1年生の方がインターネットで当院を知り、「学校で友だちとうまくいかない。どうしてうまくいかないのかがわからない」と、一人で来院されたこともありました。また、心理学や精神医学の分野をテーマに執筆した書籍が20冊以上あるのですが、これらの著書を読み、私の診療に対する考え方に共感して来院してくださる患者さんもいらっしゃいます。

診療はどのように進めておられますか?

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最初の問診では、カウンセラーや看護スタッフが患者さんの家族構成や職歴などのバックグラウンド、今一番困っていることなどについて詳しくお聞きして、その後、私が診療するというのが基本的な流れ。診療では、状態によっては心理テストも行いながら、患者さんの悩みや困りごとの原因を探り、2~3パターンの治療方法をご提案しています。私が一方的に指図するのでなく、患者さんと関わり合うことによって、診療を通じて患者さん自身が自ら変化していけるようなアプローチを心がけています。また、患者さんに合った適切な薬を処方することに加え、今後の生き方についてアドバイスすることも精神科の医師として大切な仕事だと考えています。哲学や宗教など古い時代の知恵がアドバイスに役立つことも多く、その意味では大学で哲学や宗教を学んだことも回り道ではなかったと感じています。

患者の思いを受け止め、複数の治療方法を提案

先生はサプリメントの研究も行っているそうですね。

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はい。私はさまざまな精神障害を自然物、つまりサプリメントでケアする研究を行っており、その研究結果を論文で発表しています。特に最近、力を入れているのが発達障害の研究です。発達障害の治療薬は、現在、新薬の承認に向けて動きがあるようで、これまでの3種類から4種類に増える可能性があります。ただ、治療薬には効果が期待できる反面、副作用のリスクもあります。特に小さな子どもへの使用は慎重になるべきです。その点、一概には言えませんが、サプリメントは自然なものからできていますので、2、3歳の幼児にも安心して使用できるのでは、と私は考えているのです。当院では発達障害だけでなく、うつや、悪夢で眠りが妨げられる悪夢障害でサプリメントをご紹介することもあります。

サプリメントだと抵抗がない方も多いのでしょうか。

ええ。ただ、サプリメントだけをご紹介しているわけではありません。一般的な治療薬とサプリメントの両方をバランスよく使うことで、症状の改善がより期待できると考えています。また、「できるだけ薬は使いたくない」とサプリメントを希望される方もいれば、「治療薬でなければ信用できない」とサプリメントに否定的な方もおられます。患者さん自身の心の根底にある、治療や薬の服用についての考え方を無視してしまうと診療がうまくいかない場合があるので、患者さんの思いを受け止めながら、一番良い治療方法を考えていきます。

院内処方を実施されているそうですね。

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はい。薬によっては院外処方になることもありますが、基本的には院内処方です。薬をお出しする際には、薬の特徴、服用の仕方、どんな副作用の可能性があるかなど、私が作成した資料もお渡しして、目を通していただいた上で服用をお願いしています。薬の効果は非常に多彩です。診療以外の時間を利用して、これらの薬の効能の研究や開発も行っています。さらに、精神科の医師向けの講演会で新薬について解説するなど一般的な薬物療法にも精通していますので、処方されてる薬に不安や心配がある方は、ぜひご相談いただければと思います。

「心の風邪」にかかる前段階のタイミングで受診を

心療内科や精神科にはどのようなタイミングで足を運べば良いでしょうか。

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うつは「心の風邪」といわれていますが、「風邪」というよりも「肺炎」のような重い状態になって初めて受診される方が大勢いらっしゃいます。以前に比べて集中力が落ちた、ちょっとした判断を誤ってしまう、ミスが増えるなど、「心の風邪」にかかる前段階の「最近ちょっと調子が出ないな」「心が疲れているな」というタイミングで来ていただきたいですね。症状の悪化を防ぎ、その後の生活をより快適に過ごすためにも、心療内科や精神科に気軽に足を運んでほしいと思います。精神科という診療科目は、医師が経験を積めば積むほど固定観念ができてしまい、治療が改善されない場合もあります。最初に訪れた病院での治療がうまくいかないと感じているのなら、別の病院で診てもらうなどセカンドオピニオンも積極的に受けると良いでしょう。

お忙しいかと思いますが、どのようにリフレッシュされていますか?

LPレコードでクラシックを聞いています。CDだとなぜか、頭と耳が音を受けつけず、落ち着いて聞けないんですよ(笑)。患者さんにより良いアドバイスをするためには、自分を整えることも大切です。自分自身のコンディションを良い状態に保つためにも、診療以外の時間はよく遊ぶことを心がけています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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当院では、働く人のメンタルヘルスにも力を入れています。開業した頃は「大企業に就職することができればそれで満足、一生安泰」という考え方が主流でしたが、今は企業の規模に関わらず職場環境が確実に悪化してきており、単なるストレスチェックだけではどうにもならなくなってきていると感じています。このようなストレスフルな環境により、今までストレスとは無縁だった方でも病にかかってしまう場合が多くなってきています。そのため、薬の治療だけではなく、ストレス源となっている環境の整備や配置転換など、さまざまな角度からアプローチをすることが大切だと考えています。少しでもおかしいと感じたら、気軽にご来院ください。中にはなかなかクリニックに来られないという方もいらっしゃると思いますが、そういったときには周りのご家族や同僚に相談をしてみてください。大切なのは、1人で悩まないことです。

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