水道橋東口クリニック

辻 彼南雄 院長

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大学、病院が立ち並び多くの人が行き交う水道橋にある「医療法人社団互酬会水道橋東口クリニック」は、家庭医のいる診療所として多くの人の健康を支えている。耳慣れない家庭医という言葉だが、そこには24時間患者に対応するという医師という意味が含まれており、院長の辻 彼南雄先生は、この言葉の通り外来診療はもちろんのこと訪問診療や、ライフケアシステムの協力医療機関としての活動に余念がない毎日を送っている。辻先生の専門は高齢者の全身を総合的に診療する老年内科。この科は超高齢化社会の日本で少しずつ広がりを見せてはいるものの、まだまだその数は少なく東京都内でも数えるほどしかない。そんな老年内科に学生時代から注目し迷わず専門とした辻先生は何においても常に時代の一歩先を歩いてきた。現在は「大好きな町の愛着のある自宅で最期を迎えることが当たり前になる日が来るように」と、医療従事者だけではなく地域住民に向けての発信にも力を入れている。ユーモアたっぷりでお話上手な辻先生に、家庭医としての日々の診療について、患者への思い、医師をめざしたきっかけのほか、先生ご自身の夢についても語っていただいた。
(取材日2014年3月11日)

身近な「家庭医」として患者の立場に立った医療を提供

―はじめにクリニックの成り立ちを教えてください。

在宅医療の第一人者である佐藤智先生が、1981年に設立した一般社団法人ライフケアシステムの掲げる家庭医医療サービスを行うクリニックとして1996年1月にこのクリニックの前進である佐藤クリニックを開業しました。その後1998年3月に「医療法人社団互酬会水道橋東口クリニック」として診療を開始し、僕は二代目の院長となります。開業当初は佐藤先生を頼りにして来院する患者さんが多く、地域医療のためのクリニックというよりはプライベートクリニックのような存在でした。おそらく開業して10年ほどは、地域の人はこのビルの中にクリニックがあることに気づいていなかったと思います。しかし、時が過ぎ地域医療の時代になってきたことで、当クリニックも広く診療を行うようになり、多くの方に知っていただき今日に至ります。

―「家庭医のいる診療所」とありますが、家庭医とはどんな医師のことを指しますか?

家庭医という言葉に実はこだわりがあるのですが、前のクリニック以来、僕たちは家庭医としての医療を提供しています。家庭医という言葉には、ほぼ24時間、患者さんがどこにいても応える責任があるという意味があります。よく耳にするかかりつけ医という表現と混同される場合も多いのですが、かかりつけ医には夜間の対応や往診の義務はありません。クリニックの診療時間内に患者さんが「かかる」のがかかりつけ医であるのに対し、家庭医では夜間の対応や訪問診療は当たり前です。日本ではかかりつけ医が圧倒的に多く家庭医の存在は一般の方にはほとんど知られていないのですが、これは日本標準であり世界標準ではありません。ではどうして日本では家庭医が少ないのか。それはこれまで夜間や急な対応は大きな病院に任せてきたため家庭医が育たなかったのです。しかし病院とかかりつけ医による医療構造が崩れようとしている今日、家庭医の必要性が問われる時代が来たと考えています。

―日々の診療において、大切にしていることを教えてください。

医療を受ける人の立場に立って医療を行うことです。例えば薬を出す時は飲む側の立場で、たくさん出したら飲むのが大変だろう、効かない薬はいらないだろう、説明はしてほしいだろうといった具合に考えます。在宅医療は基本的には通院が困難な人への医療です。病院に行くのは大変だな、でも行かなくちゃという人が絶対いるわけです。だったら元気な人が足を運べばいいじゃないというのが在宅医療の原点です。夜に困ったことが起きる、いつでもすぐに相談したい、だったら24時間対応しようといったように、医療を受ける人が必要とすることを行っています。そこで重要なのがコミュニケーションです。話を聞かないと相手の立場になれませんからね。まずは聞くということ。そして話しづらい雰囲気を作らないようにすることですね。僕は外来も往診も白衣は着用しませんし、クリニックにはふつうのオフィスのような内装にし、リラックスしていただけるように心がけています。また症状に応じてさまざまな専門医にご紹介しますが、僕がその病気になったら診てほしいと思える医師に紹介することをポリシーとしています。

記事更新日:2016/01/24

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