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島田 淳 理事長の独自取材記事

グリーンデンタルクリニック

(千代田区/市ヶ谷駅)

最終更新日:2020/04/01

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市ヶ谷駅から大通りを1本入った閑静な住宅街にある「グリーンデンタルクリニック」。治療に対する緊張を少しでも和らげ、くつろげるようにと考えてデザインされた院内は、花のモチーフに彩られ、半個室の診療台もゆったりとスペースが取られている。大学院卒業後、補綴科で長年研究をしてきた島田淳理事長が得意とするのは、顎関節症の治療。紳士的で穏やかな雰囲気の理事長だが、語られる言葉からは「患者に一生歯で悩まない人生を送ってほしい」という熱い思いが伝わってくる。そんな理事長に、日々の診療について話を聞いた。
(取材日2012年12月3日)

患者と二人三脚で進める治療が理想

顎関節症がご専門だそうですね。

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顎関節症は、単純に顎が痛むという場合から、口が開かない、顎を動かすと音がするというような慢性的な症状までさまざまです。深刻なイメージのある疾患ですが、実際は正しく治療すれば治っていくケースがほとんどです。生活習慣を見直したり、セルフケアを行ったりすることだけでも随分と改善します。

治療の上で心がけていることは?

顎関節症では、患者さんのお話を聞くことが治療の大きな部分を占めます。さまざまな角度からお話を聞いて症状を見極め、最善と思われる治療法を提案した上で、その方のご希望を取り入れます。そのためには、ご本人がきちんと病気について知り、治療に対するビジョンを持つことが大切です。歯科医師とは、患者さんが問題を解決しながら生きていくための、あくまでサポート役。主役である患者さんと二人三脚で進める治療を理想としています。以前、顎関節症で口が開けにくくなってしまい、無理に開けたら今度は口を閉じられなくなってしまった方がいました。歯科医院で応急処置を受けたものの、また再発するのではないかと不安で、食事ができなくなってしまったんです。悩むうちに当院にセカンド・オピニオンを求めて来られ、診査の結果、正しく治療すれば良くなるので心配いらないと話したところ、安心して涙を流されていたことがとても印象に残っています。

根気のいる治療だと聞いています。

お話を聞くだけでも1〜2時間かかることがあります。しかし、保険診療の範囲内だけで歯科医院を運営しようとすると、1人を15〜20分ほどで診察しなければならないといわれています。保険の制約に影響されず、患者さんにとって最善の医療を行うことを考え、じっくり治療に取り組むために、当院では顎関節症の治療については自由診療とさせていただいております。そのような体制にしたのは2012年からですが、ありがたいことに来院される患者さんは増えています。

日本では「医療は保険の範囲内で受けるもの」という意識が根強いですよね。

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そうですね。しかし、保険診療でできるのは最低限のことですから、患者さんの将来にわたる健康を考えたときには、必ずしも最良と思われる治療が提供できるとは限りません。特に歯科は、治療の良しあしが技術や材料に左右される部分が大きいんです。本当は保険、自由診療ということではなく、将来的なことも含めて何が最善かを一緒に考えることが大切と考えておりますので、どのようなことでもまずはご相談ください。

患者が楽しい人生を送れるよう、予防歯科に力を注ぐ

治療について、有益な情報を見つけるコツはありますか?

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病気や病院について調べるとき、皆さんはまずインターネットで検索しますよね。けれども、さまざまな立場からの情報があふれていて、患者さんにとっては取捨選択がとても難しいと思います。顎関節症に関しても、検索すればたくさんの情報が手に入りますが、正しいものもあれば、すごく偏った意見もある。ですから、私はインターネット上で正しい知識を広めていきたいと思っていて、先日「インターネット上での顎関節症の理解」というポスター発表を学会で行いました。当院のホームページにも顎関節症の定義やその治療について詳しく掲載しており、実際にそれを見て問い合わせしてくださる方も多いんです。メールのやりとりでアドバイスすることも可能ですから、ぜひ利用していただきたいです。

とても心強いですね。

報道などではネガティブな面が話題になりやすいので、患者さんも「絶対に治さなきゃ」と思ってしまう。それで無理矢理に治療して、悪くなってしまうことも多いんです。例えば歯痛においても、原因が歯ではないケースがあります。これは「非歯原性歯痛」と呼ばれていますが、歯が痛いのに口の中をどんなに調べても悪い部分は見つかりません。原因は筋肉や他の疾患に関連した痛みであったり、ストレスが関係していたりすることも。今は患者さんの背景も考慮して診る時代なのです。

予防についてはどのようにお考えですか?

「8020運動」をご存じでしょうか? 歯は親知らず以外に28本あり、80歳で20本以上の歯を残そうという運動のことです。実は、先進国の中でも日本はすごく達成率が低いんです。日本の保険制度は世界的に見ても充実していますが、逆にいうと、悪くなったときに簡単に治療が受けられる。昭和30〜40年代に子どもたちの虫歯が増え、歯科医師不足が起こりました。世界的にも同じ現象が起こったのですが、その解決には選択肢が2つ。一つが病気をなくす、もう一つが治療する人を増やすことでした。日本はそこで歯科医師を増やし、誰でも治療が受けられるようにしましたが、例えばスウェーデンでは予防に力を入れたんですね。8020運動でいうとスウェーデンではだいぶ前から20本以上を達成しています。比べて日本は10本程度。日本では予防の考えが浸透しておらず、悪くなったら受診すればいいと思っている人が多いのが現状です。

予防は重要なんですね。

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虫歯も歯周病も細菌による感染症です。歯周病は少しずつ進行し40歳頃から発症するといわれていますが、この病気の怖さは、症状が出た時にはすでに歯を支える骨が溶けていて、手遅れである場合も多いということ。ですから発症前の対応が必要です。お口の中をきれいにして細菌を減らすことが一番ですが、細菌が固まるとブラッシングだけではきれいになりません。また20歳前後で口内の細菌の種類は決まるため、一度きれいにしてもまた戻ってしまう。だから定期的なメンテナンスが必要なんです。ただ人それぞれ細菌の種類が異なるため、最近では唾液の中の細菌をチェックして、どのくらい悪くなる可能性があるかを調べるリスク検査も行っています。一生、自分の歯で何でも食べられることが、年を重ねても楽しい人生を送ることと考え、当院では予防歯科にも注力しています。

歯科に関する正しい知識の啓発にも尽力

開院の経緯について教えてください。

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当院はもともと妻が開院しました。妻も日本大学歯学部の出身で、卒業後は私と違う医局ではありますが補綴科に勤務し、その医局では初めての女性有給助手として学位を取得しました。一方、私の研究テーマは「咬み合わせと全身状態について」。日本大学歯学部付属歯科病院に残って13年ほどたった時、東京歯科大学で私たちの研究を評価していただき、スポーツ歯学という新しい分野をつくりたいということで、上司とともに東京歯科大学に呼んでいただきました。

スポーツ歯学とは?

咬み合わせと運動能力、外傷予防などについて研究する分野です。6年ほど勤めたのですが、そのうちに子どもを授かり、妻が働けなくなったんですね。ちょうど私も臨床をもっと手がけたいと感じていた頃でした。大学に無理を聞いていただき、7年前に妻とバトンタッチする形で理事長に就任しました。現在、妻は週に3日診療を担当していますが、これまで院長としてしっかり臨床に取り組んでいたこともあり、どうしても妻に診てほしいという患者さんや紹介の方も多いんです。

今後の展望をお聞かせいただけますか?

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顎関節症は本当に人それぞれ症状が違うので、教科書的な治療法が誰にでも当てはまるわけではありません。これからももっと知識を深めて、経験も積んで本当のエキスパートとなることが目標です。また今後はホームページなどを上手に使って、顎関節症だけでなく歯科についての正しい知識について啓発していきたいですね。どうしても歯科って、来た患者さんを端から治していくようなイメージがあると思いますが、そういったイメージや、今の歯科業界の現状を変えないといけないと強く感じています。疾患について正しく知ってもらう場をつくること、そして適切で最良な治療をすることで、少しでも多くの人が充実した人生を送るためのサポートができればと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント治療/40万円~ 矯正/15万円~

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