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作田 優子 院長、作田 健一 先生の独自取材記事

一口坂クリニック

(千代田区/市ヶ谷駅)

最終更新日:2019/08/28

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市ヶ谷駅から歩いて5分ほどの「一口坂クリニック」を訪ねた。ピンクを基調としたやわらかな雰囲気の院内は、院長の作田優子先生の人柄を表しているよう。精神神経科、心療内科を中心に診療する同院には、地域に勤めている人たちも多く訪れているという。「今の時代、頑張りすぎている方がとても多い」と話す作田院長は、一人ひとりの背景にあるものをしっかり受け止めようと、患者の声にじっくり耳を傾ける。同院では2017年4月から、作田院長の長男で神経内科が専門の作田健一先生による、脳卒中予防の専門外来も開設。今回は、作田院長と健一先生の2人に話を聞くことができた。
(取材日2018年2月10日)

精神科、心療内科に加えて、内科疾患にも対応

開業したきっかけを教えてください。

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【作田院長】開業前は、出身の東京女子医科大学をはじめ、夫の実家の精神病院で診察をしていました。私には3人の子どもがいるのですが、子育てが一段落したとき、娘が「好きなように生きたら?」と言ってくれて、開業を考えるようになったんです。市ヶ谷は自宅からもそう遠くないので、家庭と両立するにもちょうどいい環境でした。周囲はオフィス街ですから、当院にはお仕事で忙しくしている社会人の方が多くいらっしゃいます。

どのような症状の方が来院していますか?

【作田院長】当院は精神神経科、心療内科が中心ですが、心の面だけではなく、内科疾患を訴えて来院される方も多いです。眠れない、食欲がない、動悸がある、便秘といったことですね。心と体は一体化していますので、心の状態が不安定だと、体にも影響が出てくるのです。当院の患者さんには、夜遅くまで残業したり、休日も返上して仕事をしたりと頑張りすぎている方がとても多いです。すると、睡眠時間が少なくなり、疲れが蓄積され、頑張っているのに成績が上がらないとか、上司に叱られて自信をなくしたりと、崩れ落ちるように不安定になっていきます。このような状態を長く続けてしまい、不眠や摂食障害などの症状が出て、初めて受診されるケースも目立ちます。

2017年には神経内科を開設し、脳卒中予防の専門外来を始められたのですね。

2

【健一先生】私は普段、東京慈恵会医科大学の神経内科で診療をしていまして、当院では、予約制で診療を行っています。院長の話にもあったように、当院は内科疾患で受診される方も多いので、手助けができればと思っています。内科医師ですので、幅広い症状を診ることができますが、私の専門は神経内科といって、内科の中でも脳や脊髄、神経、筋肉の病気を診る内科です。代表例として、脳卒中の場合ですと、手のしびれ、力が入りにくい、言葉が出ない、喋りにくいといった症状がよく知られていますが、こうした症状が気になったときは、ぜひ神経内科を受診していただければと思っています。現在は、脳卒中を起こした後に再発予防で通院している方や、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病があり、薬による治療が必要な方も、定期的に通院されています。

患者が安定した生活を送れるように医師としてサポート

精神科での診療の流れを教えていただけますか?

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【作田院長】まずは患者さんの話をしっかり聞いて、症状を具体的に確認します。そして、患者さんご自身の生活習慣を見直していただいたり、場合によっては、お薬を使うこともあります。「薬を飲むのは怖い」と思っている方もいるかもしれませんが、症状の改善にはとても効果があります。眠れるようにしてくれる薬や、気持ちを落ち着かせてくれる薬を使いながら、精神の不調と体の症状を改善していきます。中には「自分の気の持ちようが弱いから」と自分を責める方もいらっしゃるのですが、そんなことはないんですよ。私はいつも「精神だけ患う疾患はない」とお話ししています。心と体はつながっているので、適量の薬や生活習慣の見直しによって、おのずと精神面も良くなっていることに気づくと思います。

受診すべきタイミングというのは、どんなときですか?

【作田院長】休日に仕事から離れてゆっくりすれば、以前はリフレッシュできて元気になれたとしますよね。でも、休んでも一向に変わらないというときは、自分が思っている以上に症状が進んでいる場合がほとんどです。精神科・心療内科の病気も、一般内科と同様に早期発見、早期治療が重要ですので、不調がしばらく続いたり、眠れないといった症状が気になった段階で、早めに相談していただければと思っています。

診療において大事にしていることを教えてください。

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【作田院長】患者さんに「来てよかった」と思っていただけるよう、心や体の安定を保証してあげられたらと思っています。患者さんは不安感で覆われていることが多いのですが、それは一時的なものです。心の症状は、治っていく過程がゆっくりですが、必ず元に戻ると考えています。そのためにはどうしたらいいかを考えて、患者さんが日常生活を安定して送れるようにサポートすることが私の役目だと思っています。
【健一先生】症状が安定している患者さんに対しては、継続して治療を続けていくための「やる気」をサポートをすることが大事だと思っています。大学病院でもクリニックでも、提供する医療の質に変わりはありませんが、大学病院は患者数が多いため、一人ひとりに割ける時間がどうしても少なくなります。当院では患者さんからより多くの話が聞けるので、生活習慣のアドバイスなど患者さんの生活に寄り添った医療が展開できればと考えています。

患者のバックグラウンドを理解して、親身な治療を

ご自身の専門分野について、どのようなやりがいを感じていらっしゃいますか?

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【作田院長】精神科の医師として約40年患者さんを診てきましたが、「これで良し」と思ったことはありません。患者さんは一人ひとりバックグラウンドが違いますので、悩み方、不調の感じ方というのも人それぞれなのです。どの患者さんにも一から向き合って、治療の進め方を考えています。常に謙虚な姿勢で、また、精神面だけでなく、体の不調まで見極められる器でなければいけないと思っています。
【健一先生】神経内科は進歩が著しい科で、特に脳卒中の分野でいうと、ここ10年で治療技術が大きく変わっています。これまではベッドに寝ていただくしかなかった患者さんが、今では歩いてご自宅に帰れるようになったり、言葉が話せるまでに回復できるのです。医学の進歩を肌で感じられるところに医師として魅力を感じていますし、自分がそういった治療に携わっていくことで、患者さんに大きなメリットをもたらせるところにやりがいを感じています。

プライベートでの趣味などありますか?

【作田院長】日本の古典が好きで、落語や歌舞伎を鑑賞しています。落語家は、扇子と手拭い以外に道具を使わず、言葉だけで楽しい世界に連れて行ってくれるのがすごいなと思います。精神科の医師も、紙とペンだけで患者さんにご説明しますので、学べることもたくさんあるんです。歌舞伎は、荘厳な衣装や言い回しに引き込まれますね。昔、母が三味線をよく弾いていたのですが、「あの時、これを弾いていたんだな」と今になってわかりました。物語で描かれている昔の人の考え方などにも、感じ入るものがあります。
【健一先生】時間があるときは、車を運転して遠くまで出かけます。車を走らせていること自体が楽しくて、気持ちがいいですし、とてもリフレッシュできる時間ですね。乗り物が好きなのは昔からで、学生時代はヨット部に所属していました。今は年に一度、仲間とクルーザーに乗って、後輩たちの試合を観戦するのが楽しみです。

今後の展望をお聞かせください。

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【作田院長】できるだけ長く続けていきたいと思っています。医学は日々進歩していますが、人間そのものは同じですから、患者さんとしっかり向き合って丁寧な医療を提供し、安全な方向に導いていくことが、医師としての使命だと思っています。そのためには自分自身の健康管理も大事ですね。精神科は予約なしでも受けつけていますので、気軽にご相談くださいね。
【健一先生】体の症状だけでなく、患者さん全体を診る全人的な医療を行っていきたいです。高齢化によって、脳卒中の発症自体は増えていますが、本来は病気になってからの治療ではなく、若いうちからの予防が大事です。患者さんの健康を内科医師の視点から診ていき、地域にお勤めの方、お住まいの方の健康に貢献していけたらと思っています。

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