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木村博光 院長の独自取材記事

市ヶ谷歯科クリニック

(千代田区/市ヶ谷駅)

最終更新日:2019/08/28

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地下鉄の市ヶ谷駅から徒歩1分という好立地にある「市ヶ谷歯科クリニック」を訪ねた。同院は、2015年に開業30周年を迎える歴史あるクリニックだ。近隣にオフィスなどが立ち並ぶ同院では、昼休みの時間帯も診療を受け付けている。また、開業当初から夜8時まで診療を行っており、仕事で忙しい人などにも負担なく歯科医院に通ってもらえることを第一に考えてきた。院長であり歯学博士の木村博光先生は、飾らない人柄が魅力のベテラン歯科医師。開業して30年を迎える今、クリニックとともに歳を重ねてきた患者の体の変化に合わせた治療を提供していくために、新しい知識や技術の修得にも熱心に取り組んでいる。自身を「好奇心の塊」と呼ぶ木村先生に、治療にかける思いからプライベートの話まで、じっくり語っていただいた。
(取材日2014年11月26日)

30年間変わらないのは、患者を第一に考える姿勢

2015年に、開業30周年を迎えられるそうですね。

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開業当初からずっとこの場所でやってきました。市ヶ谷駅近辺は、今はオフィスや飲食店などでにぎわっていますが、開業したばかりの頃はもう少しのんびりした雰囲気で、2階建ての小さな商店などが並んでいました。そんなこの地で、地域の皆さんとともに、30年間歩んできました。こちらに開業する前は、大学病院で勤務していたのですが、その時感じていたのが、「本当に歯の治療が必要な人は、大学病院が開いている時間には来られないのでは」ということ。ですから当院では開業当初から、夜8時まで診療を行ってきました。今はそういうクリニックも増えてきましたが、当時は珍しく、患者さんからは「とても助かる」というお声を随分いただきました。また、現在はお昼休みの時間帯にも診療を行っており、仕事などで忙しい人にも負担なく通っていただけたらと思っています。

特に力を入れているのは、どういった診療でしょうか?

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私は補綴とインプラントの専門医なのですが、基本的にはオールラウンドに診療を行ってきました。その中でも特に力を入れてきたのが噛み合わせ治療と審美歯科の分野です。口は消化器官の入り口であるだけでなく自律神経に支配される内臓器官であり、その重要な役目の中心となる顎運動との調和を考える噛み合わせ治療には積極的に取り組んできました。治療を進める上で心がけていることは、口元の自然な美しさはもちろん、良好な機能が営まれる咬み合わせの追求。せっかく治療をしても、ただ見栄えが良くなっただけで、きれいに並んでいてもうまく噛めなかったりするケースは今でもよく見られます。ブリッジや義歯などの治療においても、当然同じことが言えます。審美歯科においても、美しさだけではなく、人間に本来必要な「噛む」という機能がきちんと果たせることが、何よりも大切だと思っています。人間にとって、血液を循環させる心臓を「第一の心臓」とすると、歩くことで下半身の血流を増やすのが「第二の心臓」。そして「第三の心臓」は、噛むことだと言われています。心臓は、血液を心臓より下に送ることは比較的簡単ですが、心臓より上にはどうしても血液が届きにくくなりがちです。それを補助するのが咀嚼の力。噛むことが、脳まで血液を送ることをサポートしてくれるという研究結果もあります。そのため、歯が少ない方や総入れ歯の方、噛めない方の場合、認知症になりやすいという可能性もあります。歯の健康を保つことは、全身の健康を維持することにも密接につながっていることを、患者さんにお伝えしていけたらと思っています。

歯の治療が、人生を変えることもある

診療にあたって、心がけていることはどういったことでしょうか?

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常に新しく、エビデンスのある知識を得ることです。歯科医療の世界は、常にものすごい勢いで進化しています。今まで正しいとされていたことでも、変わっていくことは大いにあります。そのため、講習会などには積極的に参加して、常に先進の知識や技術を修得するよう努めています。30年以上ずっと歯科医師をやってきて、今もすごく面白い。だからこそもっと知りたいんです。私は日頃から、あまり「勉強」とか「研究」をしているつもりはないんです。あくまで、ただの好奇心。自分のわからないことを学び、それを患者さんに提供して、患者さんに喜んでもらえる。そうすると自分自身も楽しくなる。そんな楽しさが、知れば知るほど雪だるま式に増えていく。それが単純にうれしくて、30年間続けてきたように思います。

印象に残っている患者さんのエピソードについてお聞かせください。

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開業して間もない頃、若い女性の患者さんが初診で来られたんです。マスクをされていたので「マスクを外してください」と言っても、黙ったままでほとんど話してくださらなくて。どうしたものかと思いあぐねて、「ほかに何かご病気などありますか」と聞いても、「ありません」とお答えになるだけで。ですがお話を聞いていくうちに、「人前で笑ったことがない」とおっしゃったんです。虫歯などで歯がぐしゃぐしゃだから、人前で笑えないのだと。口の中を見せていただくと、確かにかなり治療に時間がかかりそうな様子でした。そこでまずは、その場で仮歯を作ってお見せしてみたんです。するとその方が、少しだけ笑ってくださったんです。その瞬間、この様子なら治せるかもしれないと感じました。その後、彼女はずっと通ってくださって、すべてきれいに治すことができました。治療の終わり頃、きれいにお化粧をして来た彼女がおっしゃったんです。「先生、私、結婚することになりました」と。それを聞いた瞬間はもう、鳥肌が立つほどうれしくて。大げさな言い方かもしれませんが、私はこの人の人生を変えたのかもしれないと思いましたね。歯をきれいにすることは、人前で思いっきり笑える自分になること、生き生きとした自分をどんどんアピールできるようになることにもつながるのではないかと思います。ある実験で、人の肩から上の写真を置き、その写真を見た人がどの部分に注目するかを調べたところ、両目元と口元に、視線の90%が集中していたんです。つまり口元は、かなり注目が集まる部分なんですね。そこに自信を持っていただくことで、自分に自信を持っていただくきっかけをつくれたら、歯科医師としてこんなにうれしいことはないですね。

今よりももっと、生き生きと人生を楽しんでいただくために

歯科医師をめざそうと思ったきっかけは、どういったことだったのでしょうか?

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子どもの頃に、大きな病気をしたことがありました。今ではそこまでの病気ではないのですが、その時助けてもらった医療への感謝の気持ちを幼心に持ったのです。そういった経験もあり、医療系の進路を考えるようになったのですが、1つどうしても苦手なことがあったんです。以前、病気の告知を患者さんにあまりしないときがありました。命が危ない患者さんに、「大丈夫ですよ」と言える自信がなかったんですね。患者さんにうそをつくことになるのは、自分にとっては相当きついなと。そういった思いもあって、歯科に興味を持つようになりました。また、歯科には、生物学だけではなく、物理学、化学など、あらゆる領域の専門知識が結集しています。例えば、宇宙船が宇宙から帰ってきて大気圏に突入するとき、ものすごい高温に耐えるのですが、あそこで役立っているのが歯科の技術なんです。そういった幅広さ、奥深さにも惹かれて、歯科医師の道を選びました。

クリニックとして、今後取り組んでいきたいことはどういったことでしょうか?

30年間この地でやってきて感じるのは、私やクリニックと一緒に、通って来てくださった患者さんも、確実に歳を重ねてきたのだということ。自分がやってきた仕事にきちんと責任を持つという意味でも、長年通ってくださっている患者さんのケアには、きちんと取り組んでいきたいですね。ただ、時間とともに、患者さんの体も変わってきています。糖尿病や心臓疾患を抱えていたり、手が動かなくなってブラッシングができなくなっていたり、口元の筋肉が衰えて飲み込むことができなくなっていたりする方もおられます。そういった患者さんの体の変化に対応した治療を提供できることが、これからの当院には切実に求められるようになると考えています。そのため、全身疾患についての勉強などにも積極的に取り組んでいます。患者さんの加齢による体の変化に対応した治療ができる能力を、身に付けていかなくてはと思い、研鑽を続けています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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これからの日本はこれまでの世界に類を見ない長寿社会を迎えようとしています。その中で健康で美しく生きる、いつまでも美しい笑顔でおいしい食事を自分の歯で食べることができるというということは当たり前になりつつあります。患者さんの要望はそれ以上に多岐にわたり、高度化し、長期安定が求められています。それにお応えするためにも、知識、技術、スタッフチームワークを向上させるための努力を地道にやっていくことが30年間当医院を評価してくださった患者さんへの恩返しであると考えています。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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