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岩間 義孝 院長の独自取材記事

日本橋循環器内科クリニック

(中央区/馬喰横山駅)

最終更新日:2026/06/11

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック main

2007年に小伝馬町駅そばに開業して以来、ビジネスパーソンを中心に数多くの患者の悩みに応えてきた「日本橋循環器内科クリニック」。2025年4月に馬喰横山駅から徒歩すぐのビル最上階に移転したばかりの院内は、医療機関でありながらも、まるでカフェのようにリラックスして過ごせる空間が広がっている。院長を務める岩間義孝先生は、循環器内科を専門に経験を積みながらも、長年にわたり睡眠時無呼吸症候群の診療に取り組んできたスペシャリスト。今回は同院の特徴や診療に対する思い、これまでの歩みについて、じっくりと話を聞いた。

(取材日2026年4月20日)

生活習慣病の管理や日常生活の改善がすべての課題

まずは医師をめざしたきっかけを教えてください。

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック1

私は北海道の出身で、父が地元で開業医をしていました。いわゆる「町のかかりつけ医」として、内科だけでなく小児科や皮膚科まで幅広く診療し、地域の人たちの生活に寄り添う姿を日常的に見て育ちました。日々忙しく過ごす父の姿を当たり前に見てきたことが、医師をめざす大きなきっかけでした。とはいえ、一度は反発した時期もありました。「他の道もあるのではないか……」と。そのような中、高校生の頃、医療に関する一冊の本を読みました。がん撲滅に挑む人々の姿を描いた作品で、いわばドキュメント小説のような内容だったと思います。昭和30〜40年代、日本のがん治療がまさに黎明期を迎えていた時代を記録したものでした。「こういう歴史の積み重ねがあって今の医療がある」と感銘を受けたことが印象に残っています。その頃から、自然と医師という仕事を現実的な進路として考えるようになったのです。

そこからどのような経緯で循環器内科をめざしたのですか?

その後、順天堂大学に進学したのですが、卒業後、循環器内科を選択するなんて、最初は考えていませんでした。実は学生時代は循環器内科に苦手意識があったものですから。診察に欠かせない心電図を見ても「なんだこれは?」というような感じでしたし、例えば心臓の聴診でも「この音は何か」と言われても、なかなか判断がつかなくて、戸惑うことも多かったのです。ただ、臨床の現場に立つようになってから大きく意識が変わりました。患者さんの入院から回復、あるいは悪化していく経過を追う中で、教科書で学んだ知識が点から線へ、そして面としてつながっていったのです。その過程で、循環器疾患は一つの症状だけでなく、時間の経過や全身状態を含めて診ることの重要性を実感しました。

実際に医師として現場に立った際の印象を教えてください。

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック2

「順天堂大学医学部附属順天堂医院」の循環器内科医師として、臨床経験を積んでいく中で強く感じたのは、発症後の治療だけでなく予防の重要性でした。心筋梗塞などで入院した患者さんを数多く担当させてもらいましたが、入院中、退院後の外来診察……そこで感じたのが、再発予防や生活習慣の見直しがいかに大切かということです。さらに、そもそも発症させないための一次予防という考え方と、その重要性も意識するようになりました。心臓疾患は生活習慣病とも密接な関係がある場合が多いですから、日常生活の改善が、将来の大きな病気を防ぐことにつながる。そうした考えが、現在の診療方針の基盤となっています。

睡眠時無呼吸症候群と向き合う理由

睡眠時無呼吸症候群を専門に扱うようになったのは、いつ頃ですか?

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック3

睡眠時無呼吸症候群に関わるようになったのは、大学病院時代の研究がきっかけです。もう25年ほど前になるでしょうか。当時はまだ認知度も低く、現在のように一般的な病気ではありませんでした。そのため、日中に急激な眠気があっても「疲れているのかな」で終える方も多かったかと思います。最初の頃は、心不全の患者さんを診る中で睡眠時無呼吸症候群との関連を研究していたのですが、次第に「まだ心臓病になっていない段階」の患者さんに目を向けるようになりました。睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病とも深く関係しており、早期に介入することで将来のリスクを減らせる可能性があると考えるようになったのです。

症状のわかりにくさも問題だそうですね。

この病気の特徴は「自覚しにくい」ことだと感じています。多くの患者さんが、ご家族や、出張や旅行先でご友人からいびきや無呼吸を指摘されて、初めて「もしかしたら……」と不安になり受診されています。時には「夜中に自分のいびきで起きてびっくりした」という方もいらっしゃいますが、大体の方は、眠っている時のことは気づかないものです。それに日中の眠気、朝の頭痛、口の渇き、夜間頻尿など、日常的に起こり得る症状と重なるため、見過ごされやすいのです。また、閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、喉の付け根が圧迫されて落ち込むことで、詰まってしまうことが原因となるものですが、やはり太り気味の方が多い。しかし、日本人には骨格的に顎が小さい方も多くいらっしゃいます。そういう方は、痩せていても発症するケースがある点も特徴です。「自分は大丈夫」と思っている方ほど、注意が必要な病気と言えます。

この数年で、検査と治療もかなり進化したと伺いました。

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック4

そうですね。以前は睡眠中の呼吸や酸素濃度を測るために、検査でも入院が必要だったのです。患者さんは「いびきの検査で入院するのか」と驚かれることもあり、特に30〜50代の働き世代の方が多く、仕事の都合もあって入院には抵抗を感じられるケースが少なくありませんでした。しかし、現在は自宅で簡単に検査が行えるようになりました。ご相談にいらっしゃった後に、検査用の機械を持ち帰っていただきます。そして鼻や指先にセンサーを装着することで、呼吸や酸素濃度などを測定し、診断につなげるもので、患者さんの負担を大幅に軽減できます。治療法は重症度によって異なり、CPAPやマウスピースなどを用います。CPAPは当初は4kg近くの重さがありましたが、再院は1kgを切るものもでてきました。最も重要なのは生活習慣の改善です。症状を改善するためにも、体重のコントロールや生活習慣の見直しをサポートしていきます。

診療への思いとクリニックの役割

開業されたきっかけを教えてください。

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック5

大学病院では診療枠に限りがあり、診たくても診られない患者さんが増えていくことに課題を感じていました。もっと多くの方を継続的に診たいという思いから、開業を決意しました。現在は、日々多くの患者さんが来院され、私ともう一人の医師とで、幅広い症状に対応しています。また、ご家族と来院される方も多く、お一人ではなかなか難しい食事や生活の管理も、一緒に聞いていただけることがうれしいですね。特に働き盛りの世代が多い病気ですから、生活習慣病や睡眠時無呼吸症候群と向き合う必要があると意識されている方が多いと感じています。

診療の中で大切にされていることはありますか?

診療で最も大切にしているのは、やはり患者さんに納得していただき、治療にあたるということです。症状や治療の背景を理解していただいた上で進めることが、継続的な治療につながりますから。一方的に治療を押しつけるのではなく、患者さん自身が「なぜ必要なのか」を理解することが重要です。そのため、説明にはわかりやすくパネルなどを使うなど、時間をかけ、一人ひとりに合わせた診療を心がけています。睡眠時無呼吸症候群の場合、昼間に今までにないような「落ちるような眠気」を感じることはよく知られていますが、実は夜トイレに何回も起きるとか逆流性食道炎なども、無呼吸が原因であることが多いのです。窒息状態によって利尿ホルモンの分泌が増えたり、胃酸が逆流しやすくなるのです。まさか、おしっこの回数が無呼吸に関連している可能性があるとは思いませんよね? しかし、そんな症状があった際には、まず受診してほしいと思います。

最後に、地域の皆さんにメッセージをお願いします。

岩間義孝院長 日本橋循環器内科クリニック6

当院では「順天堂大学医学部附属順天堂医院」と連携し、必要に応じて高度医療機関への紹介も行っています。クリニックでできることと専門機関に委ねるべきことを見極めながら、患者さんにとって最適な医療を提供したいと考えています。また、夜20時まで診療を行うことで、仕事帰りでも通いやすい環境を整えています。少しでも気になる症状があれば、気軽に相談していただきたいと思います。長く健康な生活を続けるためにも、まずは一緒に生活習慣の見直しから始めていきましょう。