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名倉 武雄 院長の独自取材記事

名倉整形外科

(中央区/三越前駅)

最終更新日:2019/08/28

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日本橋のオフィスビル7階にある「名倉整形外科」。江戸の骨接ぎを先祖に持ち、明治や大正に書かれた小説にもその名前が出てくるという歴史あるクリニックだ。オフィス街の中の整形外科は開設当時は珍しく、先代院長が留学先のドイツの様子を参考にして思い立ったという。洗練された院内は近隣に勤める人たちでいつも混み合い、2代目の名倉武雄院長のもと、明るく元気なスタッフがテキパキと立ち働いている。江戸っ子らしく歯切れのいい院長に、名倉の歴史と今を語ってもらった。
(取材日2018年2月22日)

江戸の骨接ぎの時代から続く歴史あるクリニック

「江戸の骨接ぎ」の時代から続く、たいへん歴史のあるクリニックと伺いました。

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先祖の名倉直賢は1750年に生まれ、20歳ぐらいで医療を始めたといわれています。といっても当時は医師免許などない時代で、直賢は武道の達人だったそうなので、柔道の修復師のように外れた関節を元に戻すのが巧みだったのでしょう。千住に今でいう接骨医院を開き、患者さんがあふれるほどたくさん来ていたそうです。その後曽祖父の時代に西洋医学の医師となり、8代目の僕に至ります。今の場所に開業したのは父で、その意味では僕は2代目になりますが、日本橋で50年近く患者さんを診てきました。「名倉は看板要らず」というのが家訓の一つで、町のそば屋のように、大きな看板を掲げなくても皆さんに来ていただくのを良しとしてきました。

今も変わらない精神として受け継いでいることはありますか?

下町気質というのか、ざっくばらんな江戸っ子というところはありますね。祖母が「名倉は町医者」とよく言っていたのですが、確かに父も僕もずばっとものを言うタイプです。「腰が痛いのはそりゃしょうがないよ」と父が言うと、患者さんも「そりゃそうだけど、それを言ったらどうしようもない」と返す感じでした。医療は日々進歩して、治療法や薬は新しくなっていきますが、患者さんと接するハートは変わってはいけないと思っています。例えば、最近の若い医師の中には、診察していても患者さんに目を向けず、パソコンの画面ばかり見ている者もいます。でも、まずは患者さんと話をすることを大事にして、カルテは合間を見て書くようにしたい。そういった人と人との関わり方は、どれだけAIや電子化が進んでも変わらないと思います。

オフィス街の整形外科ですが、患者さんはどういった方が多いのでしょうか。

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ほぼ、この周辺にお勤めの会社員の方です。年齢層でいうと30〜50代の方がほとんどで、週末に運動をしてケガをしたとか、通勤途中で転んでケガをしたといった方が多いですね。ですからずっと同じ患者さんが通われているというより、ケガした方はどんどん治って、また別の患者さんがいらっしゃるというクリニックです。

「困ったら名倉さんへ」と紹介のリハビリテーション

こちらはリハビリテーション室が充実していると伺いました。

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例えばギックリ腰の方がいらしたとき、エックス線写真を撮り、コルセットと痛み止めを出してそこで終わりという整形外科が最近は増えています。でも当院ではそこにもう一つ、理学療法で痛みを取る治療を提案しています。ざっくばらんに言うと、リハビリテーションはコスト的には割に合わないのですが(笑)、人の手を加えることで治りが早くなります。他の医院でなかなか良くならなかった患者さんが、同僚の方から「それは名倉さんで診てもらったらいい」と勧められてクチコミでおいでになるのは、やはりリハビリテーションに力を入れているからかもしれません。このビルへ移ってきた時も、窓が大きく一番眺めのいい場所にリハビリテーション室を置きました。リハビリ専属スタッフも6人いて、みんな明るくハキハキした人ばかりです。

診察をするとき、どういったことを心がけていらっしゃいますか?

先ほどもお話ししたように、患者さんと向き合って話すということが一つ。「それは名倉さんで診てもらって」と専門性を求めておいでになる方も多いので、それに対してはきちんと答えを出して差し上げたいと思っています。もう一つこだわっているのは、治療の見込みを示して差し上げることですね。「ケガをしたけれど、2週間後のマラソンは走れるか」「この週末ゴルフをしてもいいか」などとお尋ねになる患者さんがとても多いんです。ですから、診断だけでなく「1、2週間で良くなりますよ」、あるいは「この捻挫は1ヵ月ぐらいかかりますね」というように、どれくらいで治るのか見込みまでお話しすると喜ばれます。皆さん、忙しい仕事の合間にいらしているのはわかっているので、「2、3日で良くなるから、もう来なくても大丈夫」と言うこともあります。診療もテキパキとミニマムに、を心がけています。

そういったゴールが見えるのは患者としてもありがたいですね。

治っていく患者さんが圧倒的に多いのでできることではありますね。例えば骨折された場合、僕は必ずその患者さんの趣味を尋ねるようにしています。指を骨折した方に「ピアノを弾いたり、ギターを弾いたりはしませんか」とお尋ねして、もし「1ヵ月後に演奏会がある」ということであれば、当然治療のプランニングが変わってきます。「週末のマラソン大会は無理でも、来月の大会なら多分大丈夫」と示されれば、ご本人も治療に頑張れるでしょう。内科の治療はどうしても「あれは食べるな」「これは飲むな」と制約が多くなりますが、整形外科なのでそこは臨機応変に。あまり無茶なことはもちろん止めますが、なるべくいろいろなことを許してあげるように治療しているつもりです。

スタッフの皆さんに示している医院のモットーなどありますか?

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父は「目配り 気配り 心配り」とよく言っていました。患者さんのことをよく見て、患者さんの立場になって動いて差し上げるようにということですね。院内の雰囲気というのは大事ですから、明るく元気にというのが基本です。昔から通ってくださる患者さんも多いので、名倉らしさというのでしょうか。イキのいいすし屋やそば屋に来たような気持ちになっていただけたらうれしいですね。

その場でパッと勝負がつく整形外科が性に合っている

代々整形外科の家系ということで、迷いなくこの道に進まれたのでしょうか。

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医学部時代、5%ぐらいは他の診療科に惹かれましたが(笑)、95%は整形外科でという気持ちでした。研修でいろいろな科を回る中で、整形外科はやはりノリが合うといいますか、自分でやっていても一番楽しい科だなと思いましたしね。内科のように3ヵ月間薬を飲み続けてやっと効果が出てくる、という治療は性格的に合わないようです。その場でぱっぱっと勝負が付くほうが合っているのかなと思いますね。

スタンフォード大学に留学なさっていますが、医学部でなく工学部ですね。

今も引き続き、大学でも講座を持って仕事をしているのですが、「バイオメカニクス」といって、人間の体を工学的にエンジニアリングの視点から見る研究をしています。人が歩く様子をデータに取って科学的に解析し、一つの診断のツールにするというようなことをやっています。基礎医学に携われるのは楽しいですし、患者さんのためにも新しいものを取り入れていくのは大事なことだと考えています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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最近はインターネットが全盛で、「ネットで見たらこう書いてあった」とまずそちらの知識が先行しがちです。それで、1ヵ月ぐらい放置してしまい、さらに症状が悪化してしまったというケースもあります。整形外科のことでお困りのことがあったら、まずは医師にご相談ください。どうということのない症状が実はびっくりするような疾患だったりもします。痛いということは人間にとって危険信号の一つです。調子が悪かったら、一度病院できちんと医師の診断を受けることをお勧めしたいですね。

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