全国のドクター13,908人の想いを取材
クリニック・病院 156,800件の情報を掲載(2025年7月14日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 中央区
  4. 茅場町駅
  5. 茅場町メンタルクリニック
  6. 吉原 小百合 院長

吉原 小百合 院長の独自取材記事

茅場町メンタルクリニック

(中央区/茅場町駅)

最終更新日:2025/05/14

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック main

東京メトロ日比谷線の茅場町駅を降りてすぐ、アクセスの良さが魅力の駅前ビル2階にある「茅場町メンタルクリニック」。木目調と緑色を基調としたナチュラルな雰囲気の院内は、不安を抱えて来院した人がホッと息をつける空間であってほしいという、吉原小百合院長の思いが込められている。心療内科を専門に扱っており、うつ病・適応障害・睡眠障害や心身症などに対応。企業の医師や産業医からの紹介も多い。医師の診療や薬の処方だけでなく、公認心理師によるカウンセリングやパーソナルトレーナーによる運動指導を組み合わせて、患者の社会復帰を支援する。明るく朗らかな笑顔と柔軟な思考で、患者の個性やバックグラウンドに寄り添う吉原院長に、クリニックの診療方針や今後の展望についてじっくり聞いた。

(取材日2025年3月27日)

心の病から生じる身体的な不調にも多角的に対応

空港のラウンジのようなカウンターが印象的な待合室ですね。

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック1

待合室は患者さまがパーソナルスペースを確保できるよう、壁づけのカウンターテーブルに一人掛けのハイスツールを設置しています。心療内科を訪れる患者さまは、人との関わりがつらかったり五感からの情報に耐えられなかったりする方も多いので、患者さま同士が不必要に対面しない環境づくりに配慮しています。また内装は自然をイメージして、木目調と緑色をメインに森のイメージでまとめています。心療内科を受診する方の多くは、不安や緊張、警戒心を抱いています。そのような気持ちで訪れたクリニックがいかにも病院らしい空間であるより、親しみやすい色調やインテリアで飾られていたほうがリラックスできるのではないかと考えました。勇気を出してクリニックにいらした患者さまをいたわり、受け入れる姿勢が整っていることを伝えられるような雰囲気を大切にしています。

クリニックに来院される方の年齢層や主訴を教えてください。

当院は駅からのアクセスが良いこともあり、お仕事をしている患者さまがメインです。働きすぎてパフォーマンスが悪くなってしまったとか、不眠で困っているとか、神経症でお困りの方が多い印象ですね。また私自身が子育てをしていた経験から、子育て中の患者さまのサポートにも力を入れています。クリニックに来院したくてもお子さまの預け先がない場合は、お子さまと一緒にいらっしゃっても問題ありません。一緒に診療室に入ることも可能です。私も子どもが小さい時は、周囲の力を借りていました。子どもの預け先がないからと一人で悩まず、気軽な気持ちで頼ってほしいと願っています。

クリニックのコンセプトや診療方針を教えてください。

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック2

当院にはさまざまな困り事を抱えた方がいらっしゃいますが、どのような方でも、最終的に自分らしさを見つけられてハッピーになってもらうのを目標にしています。そのため初診では、患者さまの人柄やバックグラウンドを知ることも重要だと考えています。ヒアリングも淡々と症状を伺うのではなく、患者さまのすてきなところを見つけて声をかけたり、些細な会話を大切にしたりして、できるだけ楽しくなんでも話せる雰囲気づくりを大切にしています。治療は医師が一方的に行うことではなく、患者さまとの共同作業だと認識しています。患者さまの自己肯定感が下がっている場合、治療を始めて2、3ヵ月経過しても症状の変化に気づけない方もいらっしゃいますが、その場合は「初診時から表情が変わったね」など私が感じた様子をお伝えし、患者さまご自身が良い傾向に気づけるよう心がけています。

対話や運動で体全体を良い方向へ導くことをめざす

薬物療法だけでなく、対話や運動の指導など多彩な取り組みを行っていますね。

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック3

「不眠が続いている=睡眠薬の処方」のように、症状だけに焦点を当てた事務的な治療ではなく、患者さまの生活全般を良い方向に進める診療をめざしています。例えば、コーチング手法による対話を通じて患者さまの目標達成を支援する他、公認心理師による心理テストやカウンセリング、認知行動療法など、さまざまな方法を組み合わせながら患者さまの気持ちを支えます。さらに、パーソナルトレーナーによるストレッチ・筋力トレーニングなどを受けられる時間も設けています。元気に回復していただきたいですね。

パーソナルトレーナーのトレーニングは誰でも利用できますか?

当院を受診している方なら誰でも受けられますが、基本的には休職中の方のスムーズな社会復帰の支援が目的です。運動自体、気分をリフレッシュさせることにもつながりますし、他の患者さまと一緒に運動することで集団のコミュニケーションが取れるのもメリットです。始めと終わりにあいさつをして、マットを敷く場所をお互いに調整し、頑張ったらトレーナーに褒めてもらう。その些細なやりとりが、社会復帰に重要な役割を果たします。社会復帰した後、仕事の合間などにトレーニングを受けることも可能です。このような複合的な取り組みで治療を行っているのは、患者さまの回復率の向上や、再発率の低下をめざしているからです。

ところで、先生が心療内科の医師を志したきっかけは何だったのでしょう。

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック4

幼い頃、人によって価値観や考え方が違うことに気づいたのがきっかけです。「みんな一人ひとり違うから、もっとコミュニケーションを取ってわかり合えたらいいのに」と考えるような子どもでした。人間の心や脳、その行動に興味があり、医学の道に進みました。心療内科を選んだのは、心と体どちらも診ることができ、悩みを抱えて相談に来られた方の生活や人生に関われる医師になりたいと考えたからです。例えば患者さまが「胃が痛い」と訴えた場合、内科だと胃の中を診て問題がなければ診療を終了してしまうのが基本です。でも胃に問題がなくても痛みを訴えるなら、「痛いんだね」と共感して別の原因を探り、ストレスが原因なら心の治療を施すべきとの思いがありました。心療内科は心から体まで多角的にアプローチできるので、私の理想にぴったりでした。心療内科を提供するには歴史が深い精神科も学ぶ必要があると考え、精神保健指定医の資格も取得しています。

自分らしさを見つける場として気軽に利用してほしい

先生ご自身が心身の健康を維持するために、続けている習慣や趣味はありますか。

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック5

お仕事以外のことでゆっくり頭を使ったり、心を落ち着けて過ごしたりできる時間を意識的に取り入れるようにしていますね。例えばピアノに1日1回、1分でも10分でも触れる習慣を続けています。あとはきれいな色ペンやガラスペンで、すてきな言葉などを丁寧に書き写すことも大好きです。キラキラしたガラスペンで字を書くと、心がとても癒やされるんです。

今後の展望やチャレンジしたいことを教えてください。

超高齢化が進む現代社会で、誰もが元気に年を重ねていけるような対策に力を入れたいです。現在老人ホームで月に1度訪問診療をしており、介護現場の実情を目の当たりにしたことで、今まで社会で尽力されていた高齢の方々が最期まで人間らしく生きられるにはどうしたら良いのか、考えるようになりました。健康に歳を重ね、世代や文化を超えた関わりに柔軟に対応して人生を楽しめる優しい社会づくりに貢献したいと思っています。また少子化対策として、子どもたちを地域で育てていく仕組みづくりも挑戦したいと考えています。特に今注目しているのが、歩きながら相手にボールをパスする「ウォーキングサッカー」という競技です。転倒リスクが少ないので、小さなお子さまからご年配の方まで世代を超えて交流できるのが魅力的なスポーツです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

吉原小百合院長 茅場町メンタルクリニック6

ぜひメンタルヘルスに興味を持ち、身近な存在として来院していただきたいと願っています。例えばイライラしている時、イライラの原因がどこにあるのか医師との対話で探り、回答を見つけてすがすがしくなれるような場の提供をめざしているのが当院の心療内科です。自分自身が変わるきっかけになり、それによって自分の格や仕事のパフォーマンスが上がる、次のステップに進める、いい仲間ができるなど、いい結果につながっていきます。特別なときに行く場所だと捉えず、靴の底がすり減ったから買い替えたり、眼鏡の度数が合わなくなったから新しくしたりするような感覚で気持ちをリセットしてみませんか? ちょっとした症状でも気軽にご相談ください。

Access