藤田 浩司 院長の独自取材記事
水天宮藤田眼科
(中央区/水天宮前駅)
最終更新日:2026/05/20
東京メトロ半蔵門線・水天宮前駅6番出口を出てすぐのビルの7階にあるのが「水天宮藤田眼科」だ。「患者さんがゆっくりとくつろげる医院」をコンセプトとしてつくられた院内は、ホテルを思わせるデザインが施されている。「少しでも患者さんの緊張をほぐせるように」と話す藤田浩司院長はリラックスした雰囲気で診察に臨む。白内障の日帰り手術を中心に、緑内障、加齢黄斑変性症、幼児の結膜炎、パソコンなどディスプレーの長時間使用が原因で起こるVDT症候群に至るまで、幅広い相談内容に応じている。新たに取り入れている治療法や今後の展望などを藤田院長に語ってもらった。
(取材日2023年2月21日/再取材日2026年4月7日)
月~木曜は毎日、白内障の日帰り手術に対応
どのような患者さんが来院されますか?

地元にお住まいの方と近隣の会社にお勤めされている方が半々の割合でいらっしゃいます。ご相談内容は、パソコンやスマートフォンの長時間使用による目の疲れや、加齢とともに生じる網膜疾患など多岐にわたりますが、白内障の日帰り手術を希望される方が増えていますね。大きい病院だとどうしても入院が必要となり、病院に長期間滞在することに不安を感じる患者さんも多いことから、日帰り手術のニーズが高まってきているのだと思います。
日帰りですと気軽に白内障手術を受けられそうですね。
白内障は高齢になるほど発症率が高くなります。この地域は60代・70代の方でも現役で仕事をしている方がとても多いですね。もやがかかったようにかすんで見える、物が見にくくて困っているなどという方は、一度相談に来ていただきたいですね。当院では月~木曜は毎日、白内障手術に対応しており、精密に検査を行い、先進のガイドシステムを活用することで、質と安全に配慮した手術を行っています。手術自体は10分程度で済み、すべて保険適用の眼内レンズを使用しています。近年は手術の精度も上がっており、在宅のリモートワークで無理しない程度であれば、手術翌日からの仕事復帰も見込めます。実は、白内障は色の見え方にも影響があり、例えば黒と紺、白と黄白色の区別がつきにくくなってきます。印刷やデザイン関係、生地を扱う方など色に敏感なお仕事をされている方で、もしそのようなことがあれば受診して検査を受けていただきたいと思います。
目の健康診断も行っていると伺いました。

全身の健康状態をチェックする人間ドックを受ける方は多いですが、目の状態を詳しく調べている方はなかなかいませんよね。目は外側から見える範囲が限られており、病気が隠れている可能性が高い部位です。特に緑内障は、発症するかどうかが体質に左右されることが多く、事前に調べておくことで緑内障の発症リスクを把握し、治療へ備えることができます。当院では一般コースと、白内障、緑内障、VDT症候群それぞれに特化したコースの計4コースをご用意しています。視力検査や眼圧検査といったなじみのあるものから、OCTを活用した角膜の形状解析や視野検査など、細かい検査項目を設けています。だいたい2時間ほどで終了しますので、早期発見のためにも気軽に受けていただきたいです。
新しい治療法の導入が選択肢を広げるきっかけに
自由診療で、先進の治療を2つ提供していると伺いました。

はい。まず1つ目がオルソケラトロジーです。オルソケラトロジーの導入により、手術せずに近視や近視性乱視の視力の補正を図ることが可能となりました。寝る前に特殊なハードコンタクトレンズをつけ、就寝中に角膜の形状を平らに変化させることを図ることで、矯正をめざすものです。治療に入る前に、患者さんの角膜の形状をコンピューター解析した上で、マッチしたレンズを選び、定期的なチェックを行いながら治療を進めます。視力矯正治療においてスタンダードとなっているレーシックは、一度手術を受けると薄くなった角膜を戻せません。しかしオルソケラトロジーは、一時的に角膜の形状を変えることを図る治療なので、レンズの装着をやめれば形を元に戻ることが見込めます。日中は裸眼で過ごせることもメリットです。
もう一つの治療法についても教えてください。
眼内コンタクトレンズによる視力矯正です。言葉どおり目の中にコンタクトレンズを埋め込む手術を行うのですが、片眼10分もかからず受けることができます。目薬タイプの点眼麻酔なので、目や体への負担は少ないですし、手術後も少し休んでいただくだけですぐにお帰りいただけます。この治療法の特徴は、取り外しや入れ直しができること。将来目の病気になったらレンズを取り外して適切な治療に進めますし、度数が合わなくなれば新しいレンズと取り替えられます。また、現状マイナス6D以上の強度近視は、レーシックでの治療が困難ですが、眼内コンタクトレンズでは対応可能なので、視力回復を諦めかけていた近視の強い方はぜひご相談ください。
眼内コンタクトレンズのメリットをお聞かせください。

強度の近視の方は、コンタクトレンズを使用している時間が長くなります。そのため、どうしても角膜に負担がかかりやすくなってしまいますし、またアレルギーやドライアイなどの点眼薬もレンズを装用した状態で行わなくてはならないなど、不便も多くなります。眼内コンタクトレンズの手術をすれば、そうした不便の解消が期待できます。また、災害などの緊急時や、水を浴びやすい環境や高所作業での仕事の方など、コンタクトレンズと相性の良くないケースを想定に入れた場合、眼内コンタクトレンズ手術は有用な選択肢だと考えられます。
これらの治療を導入したきっかけは何だったのでしょう。
眼内コンタクトレンズによる視力矯正に関しては、厚生労働省の承認が下りたことが導入の理由です。どちらも海外では近視の矯正治療として昔から確立されていましたが、合併症の発生が懸念点で、国内では賛否両論あったとされています。しかしレンズの開発が進んで合併症のリスクが大幅に低くなり、当院での導入に至りました。オルソケラトロジーと眼内コンタクトレンズの扱い開始にあたっては治療に関してしっかりと学び、日本眼科学会眼科専門医として安全性には十分配慮しています。自由診療とはなりますが、治療の選択肢を広げられるきっかけとなればうれしいですね。
目に関する不安を「見える化」
他に特に力を入れている治療はありますか?

緑内障向けのレーザー治療(SLT)に注力しています。緑内障には目薬の点眼治療がポピュラーですが、治療過程で目薬を中断してしまい、症状が進行してしまう患者さんも多いのです。それは治療へのモチベーションが続かないから。緑内障と診断された当初は「将来的に失明するかもしれない」という恐怖心からしっかりと治療に臨む方がほとんどですが、初期段階では自覚症状がないこともあり、途中で治療意欲が下がってしまうようなのです。しかしレーザー治療を受けてしまえば、面倒な点眼作業がなくなりますし、点眼忘れや目薬による充血や皮膚への炎症といった副作用の心配もありません。国際的にも、SLTが緑内障治療のファーストチョイスとして推奨されてきています。手術へのハードルが高いと感じる方もいると思いますので、ご自身の性格や状態に適した治療法を選択してもらいたいですね。
今後の展望や目標を教えてください。
常勤の医師による二診制が定着し、医師と患者さんが継続的にコミュニケーションを取りやすくなりました。小さな不安や悩みでも気楽に主治医に相談してくださるようになったと思います。医師はそれぞれ得意不得意の領域が異なりますし、経験値も違います。治療方針や患者さんの情報をシェアしながら、手術を含む医療技術をお互いブラッシュアップしていき、クリニックとしてのクオリティーも上げていきたいと思っています。また、初診は電話だけでなくウェブでも予約できるシステムを導入しましたし、利便性もさらに高めていければと思います。
読者へのメッセージをお願いいたします。

保険診療をベースとしながらも、以前は手が届かなかった自由診療の治療に関しても、当院で実現できる体制が整いました。また、目の健康診断を受けていただくことで、患者さん自身が気づいていない目の病気の早期発見につながり、早期治療に入ることができます。目に対する漠然とした不安がある方は診察や健診を受けて不安要素を可視化することが、一生ものの目を守る第一歩。ぜひ気軽な気持ちで来院してください。
自由診療費用の目安
自由診療とは目の健康診断/4500~1万5000円
オルソケラトロジーによる近視矯正/片目:9万250円、両目:18万500円
※2年目以降の定期検査代(3ヵ月ごと)4400円、12ヵ月以降のレンズの定期交換1枚片目4万4000円
眼内コンタクトレンズによる視力補正/60万円~

