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後藤 厚 院長の独自取材記事

後藤医院

(杉並区/代田橋駅)

最終更新日:2025/08/28

後藤厚院長 後藤医院 main

1952年の開業以来、地域に根差した医療を70年以上にわたり提供してきた「後藤医院」。内科・小児科を標榜し、親子3代、4代にわたって通院する患者も少なくないという。先代の両親より医院を引き継いだ後藤厚院長は、糖尿病や痛風といった代謝性疾患を中心とした治療にも力を入れ、即日検査の結果を出し、診断を可能にする体制を整えるなど、地域の“かかりつけ医”としての役割を果たしている。また、通院が難しい方には訪問診療も実施し、住み慣れた場所での医療継続にも注力。患者の気持ちに寄り添った説明や対応を大切にし、一人ひとりが納得して選べる医療をめざしている後藤院長に、クリニックについて話を聞いた。

(取材日2025年7月24日)

開業70年を超える、地域に根差したクリニック

クリニックの成り立ち、現在までの歩みについて教えてください。

後藤厚院長 後藤医院1

当院は1952年に小児科専門のクリニックとして、私の母が開業しました。その後は大学病院勤めだった父が内科担当として加わり、内科と小児科を併設したクリニックになりました。その後私も別の医療機関に勤めながら非常勤で診療に加わるようになったんです。母の引退後の2015年に院長に就任し、開業当初から変わらない「地域に根差した医療」を行ってきました。開業から70年以上も地元の皆さまに支えられてまいりました。子どもの頃、大先生に親切にしてもらいましたと言ってお孫さんを連れてこられる患者さんもいらっしゃいます。これからも地域医療に貢献していきたいと思います。

貴院の診療について教えてください。

当クリニックは内科と小児科を併設し、幅広い年代の患者さんに対応する“地域のかかりつけ医”として診療を行っています。特に糖尿病や痛風などの生活習慣病・代謝性疾患に強みがあり、早期発見・治療を重視し、その場で結果を把握した上で的確な治療方針を立てられるよう、院内に迅速な血液検査体制を整えているのも特徴です。また小児科では9ヵ月健診・1歳6ヵ月健診にも対応し、今後は百日咳などの検査体制の充実化を図ります。このほかインフルエンザや肺炎球菌、帯状疱疹、HPVワクチンなど各種予防接種にも対応。高齢や病状などを理由に通院が難しい方には訪問診療も実施し、住み慣れた地域で安心して暮らせる医療環境づくりに努めています。

さまざまなニーズに対応しているのですね。

後藤厚院長 後藤医院2

地域密着のクリニックとして、症状の初期段階で患者さんの状態を丁寧に見極め、必要に応じて専門の医師や大きな病院へつなぐ“判断と橋渡し”の役割を担っています。そのため日常的な不調や慢性的な症状を、気軽に相談できる場であるということを大切にしていますね。症状が軽いのか、経過観察で良いのか、あるいは早期に専門的な検査や治療が必要なのか。「自宅と病院の中間」の存在となり、そうした判断を、患者さんの不安に寄り添いながら行います。大きな病院での診療に不安を感じる方や、どこを受診すべきか迷う方も含めて、最適な医療への入り口を提供するのが私の使命だと考えています。

糖尿病や痛風など、生活習慣病診療に強み

糖尿病診療に強みがあると伺いました。

後藤厚院長 後藤医院3

糖尿病は血糖値の異常が続くことで、全身のさまざまな臓器に影響を及ぼす慢性疾患です。当院では、糖尿病の早期発見・治療の重要性を深く認識し、単に血糖値を下げることだけでなく、合併症の予防や患者さんの生活の質を高めることをめざしています。放置すると、腎臓病、心血管性疾患、神経障害など重篤な合併症を引き起こし、悪化すれば人工透析が必要になったり失明したりすることもあり日常生活に大きな支障を来す可能性があります。そのため即時血液検査の結果が出る機器を導入するなど検査体制を整え、早期発見・治療につながるよう努めています。私自身も糖尿病で治療を受けていて、患者さんの気持ちはよくわかるつもりです。過剰な不安を与えたり、嫌な気持ちになったりしないよう、伝え方には注意をしています。

早期発見・治療が何よりも重要なのですね。

診断技術の向上や良い薬が開発されるなど、糖尿病治療は近年大きく進化しています。以前はインスリン注射や経口薬による血糖コントロールが中心でしたが、現在では新しいタイプの薬剤や持続血糖モニタリングシステム(CGM)などの登場で、より適切で柔軟な治療が可能となりました。また本当に早期で見つかれば、服薬・注射治療などに至らず、生活習慣の改善を図ることだけで済むことも。糖尿病は自覚なく進行していくため、健康診断で指摘された場合は放置しないことが大切です。「糖尿病は万病のもと」。近年は認知症などのと相関関係も報告されてます。お子さんの1型糖尿病なども含めて、頻尿や血糖異常による眠気の強さなども症状のサイン。違和感があったら早めに受診してください。

痛風症状での来院も多いそうですね。

後藤厚院長 後藤医院4

痛風は、尿酸が体内で結晶化し、関節で炎症となって現れるものです。ある日突然発作が起こって足の親指の付け根などが赤く腫れ上がり、立っていられないほどの激痛が出るのが典型的な症状です。私は長年、痛風について専門診療を行ってきましたが、実は尿酸値が高いからといって必ずしも症状が出るわけではありません。一方で、症状がないからといって放置しておくと、腎臓に悪影響があるという報告も近年なされているで注意してください。発症すると骨折したのかと勘違いしてしまうほどの激痛が走るため、整形外科を受診する方も少なくありませんが、単に関節の痛みを和らげるだけでなく、尿酸値のコントロールのほか、生活習慣や内臓疾患の有無も踏まえた治療が必要です。糖尿病や高血圧など他の生活習慣病とも関連が深く、当院ではこれらを同時に管理できる体制を整えています。

医療も生活も、どんなことでも相談できる場所に

患者さんに接する際に心がけていることはなんですか?

後藤厚院長 後藤医院5

患者さんに接する際、私が大切にしているのは「伝え方」と「距離感」です。例えば検査の結果が思わしくないときも、必要以上に不安をあおらず、受け止めやすい言葉を選ぶようにしています。医学的な事実を正確に伝えるのはもちろんですが、それ以上に、患者さんの表情や反応をよく見ながら、心に負担をかけないよう配慮することが欠かせません。時には“知らないほうが気が楽”という方もいれば、逆に“しっかり理解して備えたい”という方もいらっしゃいます。無理に説明を押しつけるのではなく、その人が何を望んでいるかに合わせた関わり方を選ぶことが重要だと感じています。医師が一方的に主導するのではなく、患者さん自身が納得して選べる医療を提供したい。その思いが、日々の診療の中での判断や言葉選びの軸になっています。どんなときも、「話して良かった」と思っていただけるような信頼関係を築いていきたいと考えています。

訪問診療についても教えてください。

通院が難しい高齢者や慢性疾患を持つ患者さんを対象に、定期的にご自宅や施設を訪問し、継続的な医療を提供しています。クリニックから離れたご自宅での療養は、急変への対応にどうしても時間がかかってしまうほか、駆けつけたとしても設備も限られています。こうしたリスクも含み、患者さん一人ひとりの生活環境や体調の変化を細かく把握して、適切な治療や薬の管理を行えるよう努めています。

地域の方々へのメッセージをお願いします。

後藤厚院長 後藤医院6

当院では内科・小児科を中心に、小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広い世代の診療を行っています。風邪やインフルエンザなどの感染症を含む一般内科疾患、糖尿病や痛風といった生活習慣病診療に力を入れており、それぞれの生活環境や価値観に合わせた、無理のない治療を大切にしています。医療への入り口となる「自宅と病院の間の存在」として、診断と病態に応じた専門機関への紹介などを行います。地域に根差したクリニックだからこそ、医療以外の部分の生活でもお手伝いできることがあるかもしれません。ご家庭内のトラブルや心配事なども、ぜひ気軽にお話しいただけたらうれしいですね。

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