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山本 欣正 院長の独自取材記事

山本歯科医院

(杉並区/代田橋駅)

最終更新日:2024/08/26

山本欣正院長 山本歯科医院 main

杉並区方南1丁目の閑静な住宅街で、地域密着の歯科診療に取り組んでいるのが、「山本歯科医院」だ。開業から80年弱の歴史を持ち、特に一定以上の年齢の人には、どこか懐かしさを感じさせる雰囲気の院内が印象的な同院。3代目である山本欣正(やまもと・よしまさ)院長は、虫歯や歯周病の治療など歯科一般に加え、食いしばりや歯ぎしり、入れ歯、セラミックを使用する治療などまで幅広い診療に対応。地域の歯科ニーズに応え、人々が健康で幸せな人生を送ることができるようサポートすることをめざしている。「生きている限りと言いますか、足腰が立つ限りは頑張りたいですね」と気さくに話す山本院長に、同院のことや歯科診療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2024年7月10日)

すべての患者を自分自身で診療する

現在は、通院中の患者さんと紹介の患者さんの診療をされていると伺いました。

山本欣正院長 山本歯科医院1

当院の歯科医師は私一人ということもあって、再診のアポイントが1ヵ月半以上先になってしまうことが多くなってしまいました。1ヵ月半に1回の診療だと治療もなかなか進みませんし、患者さんにご不便をおかけしてしまっている状態です。それに、新規患者さんに電話をいただいても、実際に診察できるのは1ヵ月半以上も先になってしまいます。そのままにしておくと、皆さんにさらにご迷惑をおかけするようになってしまうと思ったんです。口の中のことでお困りの患者さんに一人でも多く対応したいのはもちろんですが、これまでもご利用いただいている患者さんを優先しようということで、現在は新規の患者さんには他院の受診をお願いしている状況です。ですが、すでに通院していただいている患者さんのご家族やご紹介があれば、ウェルカムです。

それだけ患者さんの定着率が高いのですね。

その理由の一つは、代診がないことが大きいのかもしれません。代診や勤務医は、いずれは辞めてしまうでしょう。患者さんの口の中の健康を、一生守っていこうという私の心意気と相入れないところがあるんです。例えば、何かしらの理由で歯を失ってしまったら、最近ではインプラント治療をお勧めすることが多いと思います。もちろん、その治療自体は悪いとは思いませんが、患者さんが年配だったら近い将来に寝たきりになってしまう可能性も考えて治療をしなくてはいけません。一度入れたインプラントを手術で除去するのはリスクが高く、できれば避けたほうがいいことですから、入れ歯でよく噛める状態をめざしたほうが良いと思っています。複数の歯科医師でも同じ目線で同じ治療をすれば、同じ結果が出るかもしれませんが、違う考えを持っていると違う結果になるでしょう。だから、自分でやらないと気が済まないんです。わがままなんでしょうね(笑)。

すべての患者さんの口の中のことを覚えているのですか?

山本欣正院長 山本歯科医院2

100%ではないかもしれませんが、そうですね。私が歯学部を卒業したのは32年前ですが、その頃の患者さんのことも覚えていますよ。このかぶせ物は私が大学病院の頃に作ったんだとか、この詰め物は何回目だとか、そういうことも覚えています。そこに、当時この方は家庭で悩まれていることがあって、食いしばりがひどかったなどの記憶もリンクします。そういう過程があって、現在のお口の状態になっているのかがわかりますから、より適切な治療をめざしやすくなるんです。それに、人間の口の中は髪の毛1本の厚みでも感じますし、患者さんの違和感には見ただけではわからない部分があります。痛み一つにしても、人によって表現の方法は違いますから、今までの付き合いの中で培った感覚も生かして、診ていく必要がありますよね。

末長く健康に生きるための手伝いをしていきたい

力を入れている診療はありますか?

山本欣正院長 山本歯科医院3

一つは歯周病の治療です。歯周ポケットの深さを測って、エックス線撮影をして、診断して、その結果を説明するといった行っていることはスタンダードです。ですが、歯周病というのは歯茎の炎症だけではなくて、噛む力や食いしばり、それらすべてが複合的に原因になっているのです。加えて、全身疾患との関係もわかっていて、心筋梗塞になった人の血液の中には歯周病の細菌が見つかることがあります。歯茎の血管から細菌が入るのですね。そういうことも含めて知ってもらって、だから口の中をきれいにしておかないと駄目なんですよと理解してもらうことが大切だと考えています。そして、噛み合わせなども見極めないといけませんから、初めから歯科衛生士に任せるのではなく、最初は私が診て、ある程度治療が進んでからのクリーニングは歯科衛生士が担当するようにしています。

患者の全身の健康を守るには、歯周病をコントロールすることも大切なのですね。

そう思います。昨今では、医科の医師でも手術前には口の中をきれいにしておきましょうと言うようになってきています。そういわれ始めたのは10年以上前だったと思いますが、それが数年前からかなり普及してきて、口の中の環境を整えておくことで手術後の合併症などのリスク軽減につながるといわれています。つまり、何のために歯を磨いているのか。それは、歯のためだけじゃなく体を、命を守るためなのです。健康寿命を少しでも長くして、楽しく生きていくためですよね。そういう話をすると、皆さんは病気になりたくない、元気でいたいと思われるでしょうから、適切に情報を提供することも重要だと思いますね。

他に力を入れていることはありますか?

山本欣正院長 山本歯科医院4

歯が駄目になってしまう理由は、大きく分けると3つです。虫歯と歯周病、歯が折れてしまう歯根破折ですね。以前は、虫歯や歯周病が7割を占めていましたが、コロナ禍の頃から一気に歯根破折が増えました。その原因は、ストレスなどによる食いしばりだと考えられます。当院では、食いしばりの方にはマウスピースの使用をお勧めしています。ただ、マウスピースはあくまで対症療法で、食いしばりの根本的な原因の一つは体の姿勢の悪さです。ですから、噛み合わせもチェックして、均等に噛めていないようであれば、必要に応じて歩くときの姿勢のアドバイスなども、できる範囲でしています。

森を見て木を治療することを大切に

診療の際に心がけていることはありますか?

山本欣正院長 山本歯科医院5

先ほどの歯周病治療の話にもつながりますが、森を見て木を治療するのと、木だけを見て木を治療するのって大違いなんです。歯周病に限らず、口の中のトラブルには複合的なファクターが絡んでいますから、それを見極めて治療を進めることを心がけています。それに、私はメンテナンスという言葉が、あまり好きではありません。歯周病に完治という言葉はありませんし、歯磨きは私たち歯科医師だって完璧にはできません。メンテナンスというのは、要するに口の中の清掃のお手伝いですよね。治療ではなく、あくまで私たちはお手伝いさせていただく立場なんです。患者さんにはそれをお伝えして、私たちは清掃のお手伝いをさせていただくので、できるだけ今の良い状態を長く続けましょうという関係を続けていきたいと思っています。

スタッフ教育についても教えてください。

私がスタッフにお願いしているのは、言葉遣いですね。仕事でありプロフェッショナルなのだから、忙しいからといって、感情的になったり、患者さんに捲し立てるような言い方はしないということです。今のスタッフは、みんなそれができていて、患者さんともちゃんと接してくれていると感じています。それに、当院には長く働いている人や、家庭の事情などで一旦は離れたものの、落ち着いたからと戻って来てくれるスタッフもいます。いつも同じスタッフがいることで、安心して通院できるという患者さんもいらっしゃると思います。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

山本欣正院長 山本歯科医院6

一つ伝えたいのは、自由診療だからすべてが良いわけではないこと。例えば、噛み合わせのバランスが悪い人にセラミックなどの詰め物やかぶせ物をすると硬すぎて、噛み合わせている反対側の歯も駄目になってしまうことがあります。森を見て木を見れば、やらないほうが良いことも見えてきます。また、保険診療だから数年で壊れるとか、自由診療だから長く使えるかというと、そうではありません。保険診療や自由診療に関係なく、ケースバイケースで適切な治療をすることがが重要なことを理解していただきたいと思います。そして、私も生きている限りと言うか、足腰が立つ限りは頑張ります。皆さんには定期的に通院していただいて、口の中を健康に保つお手伝いをさせてほしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

オールセラミック(冠)/10万円
オールセラミック(部分)/4万2000円~5万5000円

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