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坪田 康弘 院長の独自取材記事

細見デンタルクリニック 

(杉並区/上井草駅)

最終更新日:2021/11/11

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西武新宿線の上井草駅の目の前にあるビルの3階に位置している「細見デンタルクリニック」。40年以上にわたり、近隣住民の歯の健康を守り続けてきた地域に根差す歯科医院だ。5年ほど前に院長職を引き継いだ坪田康弘先生は、「患者さんの状態や意向に沿った治療方針を立てることが大事」と話す。優しい口調と穏やかな笑顔が印象的だ。2010年に東京医科歯科大学歯学部を卒業して以降、長年同大学で多くの症例にあたりながら、補綴歯科の分野で研鑽を積んできた坪田院長。虫歯や歯周病といった一般歯科に加え、噛み合わせの治療にも積極的に取り組み、違和感なく噛める口腔状態の維持をめざしている。そんな坪田院長に患者層や診察時のモットー、今後の展望などを聞いた。

(取材日2021年11月4日)

補綴歯科の専門知識を生かし、噛み合わせ治療にも尽力

こちらの院長に就任する前は大学病院に在籍していたのですね。

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はい。大学病院では、数多くの症例を通して技術や知見を養い、現在の自分の礎を築くことができたと感じています。検証をする場も多く設けられ、その治療法で正しかったのか、はたまた別の選択肢があったのか、さまざまな角度から意見を交換しました。また指導してくださる教授をはじめ、ともに働いた大勢の先生方の考え方やスタイルを吸収できたのも、大きな財産となっています。当院の前院長である細見洋泰先生は、私が入局した時の臨床教授でした。東京医科歯科大学の部分床義歯補綴学分野OBという共通点もあり、当院を任せていただく運びとなりました。

患者層を教えてください。またどのようなご相談が多いですか?

ここ1年はさまざまな年代の患者さんに来ていただいており、お子さんから90代のご年配の方まで、幅広く診ることが増えました。虫歯による痛みや歯周病、知覚過敏など、ご相談内容も多岐にわたります。私も前院長も補綴歯科に長く携わっていますので、特に噛み合わせ治療には力を入れています。とはいえ、患者さん側から「噛み合わせがおかしい」と訴えることはまれで、はっきりとした自覚症状がないケースがほとんど。食事中どことなく噛みづらさを感じるなど、二次的な症状から噛み合わせが合っていないことが判明することが多いものなのです。他院で治療を受けてから違和感を感じる、という方のセカンドオピニオンにも応じています。

診療方針を教えてください。

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歯科は、治療のガイドラインが少ない医療のひとつだと思います。例えば風邪であれば、医師によって処方する服用薬が大きく変わることはあまりないでしょう。ですが歯科治療の場合、同じ症状や疾患だとしても、患者さんの口腔状態やご年齢、治療経験、本人の意向によって選択するべき治療法が異なるのです。歯科医師の私から見て、噛み合わせがあまり良くないとしても、患者さんご自身が痛みや不具合を訴えておらず治療に消極的であれば、必ずしも治療をする必要はないと考えています。もちろん近い将来悪化する可能性が高い場合もありますし、ご本人の気持ちをくみ取りつつ、治療のメリットとデメリットを比較して治療プランを決めていくことが大切だと考えています。歯科治療の中でも、噛み合わせ治療は特に正解を見極めることが難しいです。患者さん側もご自分に適した歯科医院を選択することをお勧めします。

しっかり噛めて食事を楽しめる口腔状態の維持を

長期的に口腔内の経過を診る重要性も感じられていると聞きました。

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そうですね。当院のように、近隣住民の患者さんが多いいわゆる「町の歯医者さん」は、そうあるべきだと考えているので、特別とは思っていません。私たちを信頼し、通院してくださっている患者さんが、問題なく噛めて、しっかり食事を取れる口腔状態を維持するサポートがわれわれの役割です。加齢によって足腰が弱るように、歯や顎の関節もすり減りますし、歯茎も痩せていきます。長い目で見て、変化や衰えも視野に入れながら治療や診療に臨むことは当然です。入れ歯も、装着をした当初は合致していても、次第に違和感を感じる方は少なくありません。「合わないのは仕方ない」と諦めるのではなく、現在の歯の状態に適した義歯に調整し直すこともひとつの方法だと思います。

診察時に心がけていることは何ですか?

いろいろとありますが、やはり患者さんの想いに寄り添うことは心がけています。例えば、問診票には「痛い」と書いてあっても、希望する治療法の項目では「相談したい」に丸がついていた場合、「すぐに治療をしたいわけではないのかな」と捉え、診察では治療に対する考え方をお聞きするようにします。以前歯科医院で痛い経験をした方や抜歯に抵抗がある方など、じっくりと話さなければ引き出せないような想いを抱えている患者さんも多くいるんですよね。もちろん初診ですべてをくみ取ることは難しいですが、できるだけ歩み寄る努力をしています。またたとえ口腔内が悪い状態だとしても、「これはまずいですよ」と、不安をあおるような言葉を使うことはありません。やはり通院してもらわなければ治療も成立しないので、その方が継続して通えるよう、安心感を与えられる診察に努めています。

スタッフさんとはどのように接していますか?

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私が何か働きかけているわけではなく、みんな人柄そのものがとてもいいので、自然と温かい雰囲気をつくってくれています。歯科衛生士さんとは、今はスムーズに連携を図れていますが、初めのうちはお互いの考え方を理解する場を大事にしたつもりです。治療の工程ひとつとっても、人間の数だけ考えがあるもの。自分が先に意見を言うと誘導されてしまうため、まずは歯科衛生士さんの意図を聞いて、どのような方針の持ち主なのか把握するようにしていました。歯科衛生士と歯科医師は必ずしも同じ価値観である必要はなく、むしろ違う視点で考えられたほうがいいケースも多いです。私は治療をしなくていいと考えていても、歯科衛生士さんから「治療をしたほうがいいのでは?」と言われたら再考しますし、お互いの意見を尊重しながらいい治療法を見つけていきたいですね。

最小限の治療で健康な歯の維持をめざす

歯科医師を志したきっかけと補綴歯科に進まれた理由を教えてください。

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父親が歯科医師だったので自然とめざすようになりましたが、特に大きなきっかけとなったのは、私が高校生の時。父が病気になり、手術後の痛みを抑えるための薬で意識がもうろうとしており、私のことも認識できない状況にもかかわらず、仕事には行こうとしたんです。そうまでしてでも、責任感を持って歯科医師の役割を全うする姿に心を打たれました。補綴歯科を選んだのは、研修医時代に難しさを最も感じた分野だったから。というのも研修先の先生が苦手なのが補綴で、義歯の治療はだいたい私に頼むんです(笑)。もちろんベテランの先生が調整しても良くならない義歯が、若い私が施したところで良くなるわけではありません。補綴の難しさを目の当たりにする一方で、歯を作る基盤ともなっていると感じ、補綴歯科に進むことを決めました。

今後の展望を教えてください。

教育というとおこがましいですが、大学や部活の後輩が、開業前に一時的に学ぶ場として一緒に働きたいと考えています。歯科医師になると、大学病院に残るか開業するか、大きく二択に分かれます。開業を考えている後輩が、当院で開業のノウハウも含めて勉強し、成長をしてくれたら、さまざまな歯科医師の先生のもとで学んできた私としてもうれしい限りです。もし私が提供している歯科医療が正しいとするならば、他の地域に良い医療を還元することにもつながります。個人的に課題と感じているのが、新型コロナウイルス感染症流行の影響で大学病院にも顔を出せず、情報をインプットする場が減っていること。勉強会にも参加をし、歯科医療や補綴歯科の勉強にもまい進したいです。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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虫歯と聞くとすぐに治療しなければいけないと考える方が多いかもしれません。ですが進行がゆっくりの虫歯もあり、無理に治療をしたことにより悪化するケースもあります。すべてを完璧に治すのではなく、極力最小限の治療によって健康的な歯を維持させることが私の務めです。不安を増長させるような診療や診断はしないのでご安心ください。患者さんと歯科医師が患部の問題を意識し始める時期にはずれがあります。患者さんが痛みや異変を感じてから歯科医院にかかっても、手遅れの場合も多いんです。定期的な検診を心がけていただき、なるべく早期に問題を発見できるようにしましょう。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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