矯正について知っておきたいこと
ワイヤー矯正の種類について
高野歯科クリニック
(中野区/新中野駅)
最終更新日:2025/04/04


- 自由診療
「歯並びをきれいにしたい」という悩みを解決するための方法として普及している歯列矯正。審美面の改善に注目されがちだが、歯並びが整うことで清掃性が高まるほか、噛み合わせが整えば歯にかかる負担の分散につながるなど、自分の歯を長持ちさせるために大切であることは間違いない。そうした中、噛み合わせを重視した歯列矯正に取り組んでいるのが「高野歯科クリニック」だ。「歯並びの悪さは自分で見てもわかりますが、噛み合わせの良い悪いは専門家でなければ判断は難しいもの。自分には歯列矯正は関係ないと決めつけず、歯を長持ちさせるためにも専門家の診断を受けてほしい」と話す高野吉光院長に、歯列矯正について詳しく話を聞いた。
(取材日2023年10月6日)
目次
歯並びのきれいさと噛み合わせは別問題。専門家の診断を受けて正しく矯正を
- Q歯列矯正において患者さんが知っておくべきことはありますか?
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A
▲見た目の改善をめざすだけでなく機能性を高めることが大切
ほとんどの方は歯並びをきれいにしたいと歯列矯正を希望されていますが、矯正をしても思いどおりの歯並びにならないことがあります。例えば反対咬合や上顎が大きく前に飛び出しているような骨格的に問題があるケース、口唇口蓋裂などの場合は外科的な歯列矯正が必要になるため、歯科クリニックで対応することは難しいもの。年齢的な制限はありませんが、虫歯がある場合は前提として治療が必要ですし、歯周病が進行している方もある程度管理できるようになることが必要です。もちろん歯列矯正で見た目の改善をめざすことは大切ですが、それ以上に噛み合わせを整え機能性を高めるという目的があることも理解してもらいたいところです。
- Qワイヤー矯正の種類について教えてください。
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A
▲それぞれの治療法の違いについて語る院長
大人の歯列矯正においては、ワイヤーを使った矯正治療と、マウスピース型装置を用いた矯正の大きく2つがあります。いわゆるワイヤー矯正に関しては器具を歯の前面に装着する表側矯正、歯の裏側につける舌側矯正があります。舌側矯正は表側矯正と比べて目立たないことでニーズがありましたが、マウスピース型装置を用いた矯正の登場であまり使われなくなりました。また歯の裏側に器具があるため違和感が強く、喋りづらくなるなどのデメリットも影響したのかもしれません。表側矯正は器具が目立つという難点はあるものの、歯を動かす力が強いために通院期間が短くて済みやすいといったメリットで選ばれている方法です。
- Q矯正歯科と審美歯科の違いは何でしょう?
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A
▲歯並びなどで悩んでいる人は気軽に来てほしいと語る高野先生
矯正歯科は審美的な目的があるものの、本来的には歯並びを整えて歯磨きなどの清掃性を高めて虫歯や歯周病予防につなげることや、適切な噛み合わせをつくり特定の歯に負担がかからないようにすることなど、機能を改善するという目的のほうが強い方法です。しっかりと噛み合わせられる歯が増えれば歯にかかる負荷が減りますから、将来的な残存歯の本数にも大きく関わってきます。一方、審美歯科はホワイトニングなど歯の色をきれいにするといった見た目へのアプローチが主な目的となってきます。矯正歯科と審美歯科は同じカテゴリーに見られることが多いのですが、実際にはその目的などが大きく違った診療となっています。
- Qこちらには歯科技工士が常駐していると伺いました。
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A
▲歯科技工士が常駐している高野歯科クリニック
そうですね。当クリニックの歯科技工士は、基本的にクリニック内で作れる補綴物の製作や外部の歯科技工所で製作してもらった補綴物の調整などに携わっています。歯列矯正において大きく関わってくるのは、リテーナーという保定装置の製作です。保定装置は歯列矯正が終わった後に歯が後戻りしないように装着する器具なのですが、外している時間が増えれば増えるほど影響も大きくなります。当クリニックには歯科技工士が常駐しているので、保定装置が壊れた、失くしてしまったなどのトラブルが起きた際、すぐに対応することができます。もちろん歯列矯正前の虫歯治療があれば、しっかりと連携して補綴物を作製していきます。
- Q歯列矯正のポイントについて教えてください。
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A
▲患者一人ひとりの目的に合わせた治療方法を提案
歯列矯正はスタートする前に口腔内をご自身で管理できる状態まで持っていくことが非常に重要です。せっかく歯並びや噛み合わせをきれいにしたとしても、虫歯や歯周病で歯を悪くしては意味がありませんからね。まずは虫歯を治療する、そして歯周病が管理できる状態になってから矯正を開始します。また矯正中に関しては変わった噛み癖がある人は器具が外れることがよくあるので、注意して診るようにしています。大人の方だと月に1回は歯の動きや状態を確認させていただくのですが、子どもの床矯正の場合は週に1回通院してもらいチェックしています。器具の装着管理が難しく、こまめに確認することを大切にしています。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/55万円~、舌側矯正/85万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/77万円~、床矯正/11万円~、ホワイトニング/1万2000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。