全国のドクター9,182人の想いを取材
クリニック・病院 158,625件の情報を掲載(2024年4月25日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 中野区
  4. 中野坂上駅
  5. 宮下歯科クリニック
  6. 宮下 昌尚 院長

宮下 昌尚 院長の独自取材記事

宮下歯科クリニック

(中野区/中野坂上駅)

最終更新日:2021/10/12

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック main

「宮下歯科クリニック」の宮下昌尚院長は、「気軽に通える歯科医院」であることを大切に診療にあたる歯科医師だ。一般歯科・審美歯科・入れ歯・予防歯科など幅広く診療し、子どもから高齢者までが来院。近隣住民になじみ、地域に根付いた存在となっている。そんな地域密着を大切にする宮下院長だが、以前は、表参道で自費診療の審美歯科が中心の歯科医院を営んでいた。しかし、高額な治療費や方向性に疑問を感じ、「患者さんが気軽に通える歯科医院をつくりたい」と2002年、中野で2度目の開業をした。同院ではくつろいでほしいとアロマオイルをたき、丁寧な説明を心がける気配りの人。「白衣を脱げば皆さんと一緒。緊張しないで」とほほ笑む宮下院長に、得意とする審美歯科診療や診療方針について聞いた。

(取材日2018年4月6日)

審美歯科の診療を気軽に受けてもらいたい

この地域で開業されたきっかけは何でしょうか?

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック1

ここで開業する前、1992年から10年間、表参道で「宮下デンタルケアクリニック」を営み、審美歯科診療を中心に行っていました。患者さんの中には人前に出られる職業の方も多く、同院での診療はレベルが高く、かつ費用もかかるような内容が求められる毎日でした。それは、私にとってとても刺激的な経験でしたが、一方で「人間味のある町医者になりたい」「審美的な歯科治療へのハードルを下げて、みんなが気軽に受けられるように広く浸透させていきたい」という思いが、徐々に高まっていったのです。このエリアには、特に縁があったわけではありません。ただ、実家がある板橋から表参道へ通う通り道だったので親しみがあり、良い物件と出合えたことが開業のきっかけとなりました。

どのような患者さんがいらっしゃいますか? 治療の傾向についても教えてください。

近隣の方が多いですね。朝から昼間にかけてはご高齢の方、夕方からはお勤め帰りの方がいらっしゃいます。うれしいことに表参道時代の患者さんも来てくれて、励みになっています。ここでは、以前ように「歯を美しくするだけ」でなく、虫歯治療や入れ歯など「歯を健康に、噛めるようにする」という、血の通った治療ができるのでやりがいを感じますね。治療の傾向としては、やはりご高齢の患者さんが中心なので入れ歯の製作が多いです。入れ歯を作られた方が、明るい表情になって帰って行かれる姿は、私も見ていてうれしいですね。たとえ入れ歯でも自分で噛んで物を食べられることは、本人にとってうれしく幸せなこと。思うように噛めずに悩んでいる方は、年だからと諦めたり、我慢したりせず、まずは相談してほしいですね。

先生が得意とする審美歯科についてお聞かせください。

審美歯科とは、セラミックなどの詰め物・かぶせ物を使い、口元を美しく健康的に整えるものです。痛みがある場合は痛みを取ることが先決ですが、痛みがなくなり噛めるようになれば、次はどういう詰め物やかぶせ物をするかという話になる。最近は、見た目を意識される方も増えてきたので、治療を最優先にしながら、私自身が最終的な詰め物やかぶせ物も意識して治療を行うようにしています。審美歯科の良いところは見た目はもちろん、患者さんの精神面にも良い影響を与えられることです。実際、かぶせ物を銀色から自然な白い色に変えたことで、精神的に明るくなることがたびたびあります。人生といっては大げさですが、審美的な歯科治療が患者さんのこれからの生き方に影響しているとは思いますね。

患者さんの審美歯科に対する意識の変化はあるのでしょうか?

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック2

少しずつ変わっています。これまでは美意識の高い女性が中心でしたが、最近は男女を問わず予防歯科の延長として、「歯を白くしたい」「茶渋を取って元の色に戻したい」という方が増えてきました。実際、歯についた茶渋などの色素沈着を取るだけでも、人に与える印象は大きく変わります。「審美歯科は自費診療で高い」と思われがちですが、美容院で髪を切るのと同じくらいですから「歯のクリーニングに加えて、プラスアルファで受けられる」と思っていただけるといいですね。

「気軽に通える歯科医院」をめざす

近年、患者さんの予防意識の高まりを感じていらっしゃるそうですね。

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック3

以前はお子さんの虫歯予防が多かったのですが、最近は大人も予防を意識するようになりました。歯周病の知識も高まり、歯磨きの習慣も昔に比べて格段に高まっています。特に子どもの虫歯は大きく減り、今はフッ素を塗りにくるお子さんがほとんどです。これからも定期的なケアを勧めて、痛いからではなく予防のために行く、「美容院のような存在にしたい」と思っています。そのために、患者さんのお口の環境に合わせて3ヵ月から半年に一度、強制ではなく「そろそろ思い出してくださいね」という感覚でおはがきを出しているんです。最近は、80歳で20本以上の天然歯を残そうという「8020運動」が浸透しているので、「定期検診を受けたい」という方や、おはがきを出す前に歯石取りに来てくれる方が増えましたね。人は生活習慣を改善することで老化を遅らせることができます。そのお手伝いをするのが、私たち町の開業医の役目ではないでしょうか。

治療で心がけていることはありますか?

気軽に通っていただけるような雰囲気づくりです。まずは来ていただきたい。そのためにも歯の治療だけでなく、歯の磨き方などを気軽に話せる身近な歯科医師をめざしたいですね。あとは明るく活舌良く話すこと。緊張状態の患者さんにわかりやすいよう丁寧に、必要であれば何度でも説明するようにしています。歯科医師は決して特別な存在ではありません。私も白衣を脱いで家に帰れば、皆さんと一緒です。風邪をひかないように心がけ、健康でいたいなと思っている。そんな、皆さんと同じ目線で生活していることを伝えたくて、当院のホームペーにブログコーナーを設けました。歯の症例のことはあまり書かず、「遊園地に行った」「桜が咲いたね」と日々のことを書いています。白衣もあえて、グリーンの入ったカジュアルなものを選び、あまりかしこまらないように気をつけているんですよ。

リラックスして治療を受けてもらうために、アロマオイルをたくなどいろいろ工夫もされていますね。

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック4

患者さんにくつろいでいただくために、アロマセラピストにお願いして、毎月、季節に合わせた香りを調合してもらっています。消毒液の臭いで緊張してしまう方が多いので、院内の香りにはとても気を使っていますね。また、安心して治療を受けていただけるように、衛生面にも細心の注意を払っています。治療で使用するゴム手袋や、患者さん用の紙コップ・エプロンは使い捨てのものを使用し、医療器具は特殊な機械を使用して、治療後に毎回滅菌処理を徹底しています。

専門である歯に関すること以外はみんなと一緒

先生が歯科医師を志したきっかけを教えてください。

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック5

子どもの頃、虫歯で歯医者に通うことが多く、歯科医院は大嫌いな場所でした。「今日は歯医者だ」と思うだけで暗い気分になっていたのですが、歯についての関心は誰よりも強かったんです。父が内科の医師として家で開業していたので、医療の仕事に目を向ける環境だったということもありますね。「ちょっと歯科を覗いてみよう」という気持ちで歯科大学に進み、そのまま歯科医師の道を歩んできました。歯科医師になった当初は、自分がこの仕事に向いているかわかりませんでしたが、やればやるほど歯科医師に向いている、歯科医師は自分の天職だと思うようになって、今は「歯医者オタク」であることを楽しんでいますよ(笑)。

休日はどのようにお過ごしですか?

子どもが生まれる前は、乗馬や自転車でのツーリングを楽しんでいましたが、最近は遊園地に行ったり、花火大会に行ったりと、小学生の子どもたちと一緒に過ごすことが多いですね。いつまで付き合ってもらえるかわかりませんが、一緒に過ごせる時間を大切にしています。

最後に今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

宮下昌尚院長 宮下歯科クリニック6

歯科医院にあまり良いイメージを持たれていない方も気軽に来て、いろいろなことを聞いていただきたいですね。それだけで意識が変わり、10年先、20年先の口の中の状態に違いが出てくるはずです。口以外の健康については、皆さんと同じ目線で健康でありたいと願っていますので、一緒に考えていければと思っています。今後は高齢化社会を迎えるにあたって、地域のために往診も始めていきたいですね。スタッフの充実も必要になってくるので、それはこれからの課題です。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

Access