ジェイエムビル歯科医院

野崎康弘 院長

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1日の治療を終えてからの取材にも関わらず、疲れも微塵も見せず、折にふれパンフレットや冊子などを持ってきては丁寧に説明してくれるその姿に、好きを仕事にしていることがひしひしと伝わって来る。台東区蔵前、蔵前駅から30秒の至便な場所にある「ジェイエムビル歯科医院」の院長、野崎康弘先生。こちらには矯正、口腔外科、一般歯科を専門とする医師がそれぞれ1人ずついるが、野崎先生は歯周病や予防、根管治療が中心。大学時代の研修先で目にした恩師の治療に影響され、その後の方針を決めたという。ホームページには歯周病治療のフローチャートはどの歯科医院よりも詳しい流れが記載されている。さらに最近、ホワイトニングも行い、一定の評価が得られているシステムを採用。さまざまな知識と経験を熱心に伝えてくれる先生の姿に、これまでの多くの研鑽ぶりが感じられた。今回はその一端を時間の許す限り、たっぷりとお話しいただいた。
(取材日2014年6月12日)

将来のため、良い状態で歯を残すことが大切

―先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

実家は食品製造業を営んでいたのですが、跡を継げと言われたことは一度もありませんでした。むしろ今後の進路として薦められたのが、腕一本で生きられる歯科医師でした。そんな親の後押し以前に、もともと私も、人に尽くす仕事がしたいという思いがあったので歯科大学へ。細かい作業も不思議と嫌になったことはありませんでした。性に合っていたんでしょうね。大学在学中、研修先としてお世話になった歯科医師の方が私のその後の治療方針を決めました。その方の治療は私が外で初めて見た臨床でしたが、後にも先にも、歯科医師全員が見ても「上手い」と感心するであろうと思えるほどの仕上がりでした。そんな方から、根管治療は建物で言えば土台となり、どんな治療をするにしても最優先にするべきこと、またそれをむしばむ歯周病は治すべきということを徹底的に叩き込まれたのです。その後別の歯科医院で6年間勤務し、1996年に開業。今に至ります。

―歯を残すことの大切さを改めて教えてください。

歯の本数が多い人と少ない人とでは、年齢が上がったときに噛む能力が違ってきます。ですので残せるべき歯は残します。もちろん、あくまでも良い状態で残していくことが条件です。当院では老人ホームへの往診も行っていますが、そこで切実に感じるのが、歯の本数が少ない人は、多い人より食べ物の咀嚼能力だけではなく飲み込む機能まで低下してしまっているということ。その理由は、歯の噛み合わせが悪いと唾液が出にくくなるので食べ物が適度に柔らかくならないからです。さらに言うと、飲み込むための筋肉は、上下の歯が噛み合った状態の時に、最も円滑に動くことができますが、逆にうまく噛み合わないと、飲み込むための筋肉を上手に使えないからです。噛むことで脳は刺激されますが、歯がなくなるとその刺激も脳に伝わらないので認知症の進むスピードも早くなってしまうという報告もあります。

―浅草歯科医師会の地域医療理事も務めていらっしゃるのですね。

はい、地域歯科保健活動に積極的に協力しています。現在、日本の国民医療費は膨大な額にまで膨らんでいますが、高齢化社会に突入する中で、その額は年々増加していくことが予想されます。国民医療費の増加を食い止めるという意味でも、1次的予防の大切さを改めて多くの方に知っていただく必要があると考えています。やはり皆さん、生涯自分の身体でいきいきと生活を送りたいですよね。私たち歯科医師会は、1人でも多くの方々が1日でも長く自立した生活を送れるよう、歯の分野で皆さんに貢献しようと努めています。高齢者の方々に限らず、小児を対象とした検診を行政から委託されて行うなど、すべての世代の人に口の機能を低下させない指導や講演会を積極的に行い、啓発活動をしています。機会があれば、地域の方々にぜひ一度足を運んでいただきたいですね。



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