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腰原 偉旦 院長、腰原 輝純 先生の独自取材記事

腰原歯科クリニック

(台東区/浅草橋駅)

最終更新日:2019/08/28

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待合室に入ると、所狭しと飾られた絵や人形にまず驚かされる。素朴なタッチのその絵は、聞けば「家族が描いたもの」だそう。温かい雰囲気が漂う「腰原歯科クリニック」の院長を務めるのは腰原偉旦(こしはら・ひであき)院長。大学で研鑽した後に開業し、今年まで診療の傍ら臨床教授として、補綴や咬合治療分野の後進育成に励むベテラン歯科医師だ。長年、地域の高齢者のために噛み合わせや口腔ケアに注力してきた同院では、歯科医院の継承とさらなる発展のため、2019年4月より息子の腰原輝純(てるよし)先生が加わることが決まっている。そこで今回は、腰原院長と輝純先生に、今後新たに挑戦したいことや、守り続けていきたいことなど、同院の展望について話を聞いた。
(取材日2018年6月20日)

「世代交代」を見据えて、院長と輝純先生の二診制へ

まずは、お二人の経歴とご専門をお聞かせください。

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【腰原院長】1974年に東京医科歯科大学を卒業後、約11年間、補綴科の文部教官として大学に残った後、1985年に開業しました。専門は補綴で、普段の診察でも義歯のメンテナンスや噛み合わせなどを診る機会が多いですね。噛み合わせの異常は発音機能の低下や転倒リスクの上昇などさまざまな悪影響を及ぼしますから、全身の健康状態を意識しながら口腔ケアを行うことを重視しています。
【輝純先生】私は東京歯科大学を卒業後、同大学の大学院へ進み補綴学を学びました。その後は助教を経て、現在は東京歯科大学の講師として水道橋病院にて診療を行っています。専門は父と同じ補綴ですが、中でもセラミックや歯科用CAD/CAMシステムを用いたクラウン・ブリッジの補綴物治療を専門としています。

歯科医院の特徴を教えてください。

【腰原院長】一番は私が補綴を専門としていることで、高齢の患者さんが多いことでしょうか。相談内容も入れ歯や噛み合わせに関することが中心で、中でも部分床義歯の方がメンテナンス不足によって噛み合わせ異常を起こし、来院されるケースが目立ってます。それから、私が籍を置いていた東京医科歯科大学が近いということで、意見を求めることができたり、大学病院へのご紹介をスムーズに行えるといったことも特徴として挙げられます。余談ですが当院の待合室にも一つ特徴があって、あちこちにイノシシがいるんですよ(笑)。私の干支がイノシシだということで、家族がプレゼントしてくれた人形や絵を飾ってあるのですが、今ではイノシシが当院のマスコットキャラクター的な存在になっています。

2019年4月からは二診制になるのですね。

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【腰原院長】はい。息子には数年前から手伝いに来てもらっていたのですが、来年4月からは本格的に一緒にやっていく予定です。先ほどもお話ししたとおり、当院の患者さんは入れ歯や噛み合わせに悩む高齢者が中心です。その点、息子は補綴が専門ですから安心して任せられます。一方で、今後を考えると、高齢の患者さんだけでなく若い世代の患者さんを増やしていく必要があります。ここに関してはいろいろな改革が必要だろうと感じています。私はこれまでの経験を息子に継承しつつ、息子から新しい知識や技術を教わっていくつもりですし、息子も開業医として一人前になるため、専門外のことも積極的に学んでいく必要がありますね。幸い息子は性格が穏やかだし、子どもにも優しいんです。一生懸命やっていけば、きっと若い世代にも慕われる良い歯科医師になるだろうと期待しています。

患者の声を聞き、真摯に向き合う診療方針は変わらない

院長先生の診療モットーを教えてください。

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【腰原院長】心がけていることは、患者さんの訴えを真摯に受け止めることでしょうか。時々、患者さんが「この歯が痛い」と言うので診てみたら、何も悪くないということもあるんです。でも、そこで私が問題ないと済ませてしまったら、痛みは取れないままでしょう? それでは患者さんのためにならないから、周りの歯や口腔内の状態にまで視野を広げて診たりしながら、痛みの原因を見つけて治療していくわけです。知識や経験があるからこそできる診療方法ではあるけれど、患者さんを理解しようという気持ちがなければ、正しく診ることはできません。それから歯科医師としては、歯科医師法にも書かれているとおり、公衆衛生の向上・増進に寄与する責務を負っているということを常に念頭に置き、自分の患者さんだけでなく、国民や地域の方々の健康を守るため、さまざまな活動に参加させてもらっています。

具体的には、どのような活動をされているのですか?

【腰原院長】浅草歯科医師会では、2007年から2009年までの3ヵ年計画で「口腔ケアと摂食支援」をテーマにした自主事業を実施し、私自身も積極的に活動に参加しました。キャッチフレーズは「台東区から東京、そして全国へ」。当時、口腔ケア・摂食支援の認知は非常に低かったのですが、この活動のおかげで広く知られるようになったと自認しています。またこの事業により固定歯科診療所は「三ノ輪口腔ケアセンター」として、台東区より委託され、台東区歯科医師会と浅草歯科医師会が運営しています。問題の多い事業でしたが、私が行った仕事で一番評価すべき点は、初めて理事になられた先生を2期目に副会長に登用し、事業を担当してもらったこと。こういう事業では「俺が俺が」じゃなくて、人材を適材適所に登用していくことが重要だと実感しました。

輝純先生の診療モットーも教えてください。

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【輝純先生】基本的には、患者さんが望むゴールにどこまで近づけるかを考えながら診療しています。お互いのゴールが乖離(かいり)している場合は、患者さんとよく話をして、理解を共有しながら治療を進めるよう心がけてきました。私の場合、大学という大きな看板の下で診療を行っていましたが、今後は自分が看板となってやっていかないといけません。一人の歯科医師として患者さんから信頼される存在になれるよう、真摯に診療を行っていきたいと思っています。

目標は、子どもから高齢者まで3世代で通える歯科医院

今後、力を入れていきたいことを教えてください。

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【輝純先生】私は補綴を専攻しているので歯を削る機会が多いのですが、理想を言えば、削る状態になる前の段階から患者さんに関わることで、口腔内のケアや歯を守るお手伝いができればと思ってきました。今後はその理想を実現するため、すでに当院へ来てくださっている患者さんだけでなく、患者さんのお子さんやお孫さんも一緒に来ていただけるような歯科医院づくりに注力していきたいです。小さい頃から家族と一緒に歯科医院に通っている子どもは歯科医師を怖がらないし、定期的に噛み合わせのチェックや、歯磨きの練習ができているので虫歯になるリスクも低いです。予防歯科に取り組んでいくことで、子どもや若い人たちの歯も守っていければと考えています。

地域医療に対する活動についてはいかがですか?

【輝純先生】「噛むことは健康の源」という合言葉を引き継いで、私も地域の皆さんの歯を守るお手伝いをしていきたいです。それから、父の診療ペースというかテキパキと患者さんを診る部分も見習いたいですね。大学病院は診療ペースが緩やかだし、相談しながら進めることも多かったので、今後は患者さんへの対応力や決断力も学んでいきたいです。
【腰原院長】私も開業当初は患者さんを待たせてばかりいましたけれど、自然と早くなりましたから大丈夫でしょう。息子はこれまで、学生に指導をするため自分も勉強し続けてきたわけだから、常に勉強する姿勢が身についていると思うし、人に対する優しさも私以上にあると感じます。歯科医師としての資質や力は十分備わっていると思いますから、何も心配していません。

今後の展望を聞かせてください。

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【腰原院長】体が動くうちは週に何度か診療に出て、できることをやっていこうと思っています。あとは、趣味で「ガラクタ」集めをやっていて、昭和初期の歯科標本とか昔のお歯黒の道具とか、歯に関する骨董品を数百点ほど持っているんです。いずれはこれらをまとめて歯科の博物館をつくるのが私の夢です。
【輝純先生】博物館の件は引き継げるかわかりませんが(笑)、父が大切にしてきた患者さんや想いをきちんと引き継いで、子どもから高齢者まで、幅広い世代の患者さんに信頼される歯科医院へと成長させていきたいと思っています。ここは交通の便も良いですから、遠方の方にも当院のことを知っていただけるよう、頑張っていきたいと思います。

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