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森 規勝 院長の独自取材記事

聖愛クリニック

(台東区/三ノ輪駅)

最終更新日:2025/06/13

森規勝院長 聖愛クリニック main

台東区浅草5丁目、土手通りから千束通りに入った少し先に立つマンションビル1階に「聖愛クリニック」はある。同院は、森規勝院長の父が1950年に開業した「森医院」が前身。1960年には「聖愛病院」へ名称変更し、入院設備を備えた救急病院として地域医療に貢献。その後、1995年に森院長が父の後を継ぎ、クリニックとして同院を開業。2019年には、時代の変化に伴い建物をマンションビルに建て替えたのを契機に、全面リニューアルオープンした。診療は一般内科、循環器内科、呼吸器内科を中心に、高齢や疾患のために通院が困難になった人たちへの訪問診療にも力を入れている。「聖愛の精神に基づいて、引き続きこれからも地域医療に貢献していきたい」と話す森院長。診療の特徴や地域医療への思いなどについて話を聞いた。

(取材日2025年3月11日)

長年にわたって地域医療に貢献、訪問診療にも取り組む

クリニックのこれまでの歩みをお聞かせください。

森規勝院長 聖愛クリニック1

もともと、ここは父が医院を開いていた所で、私が後を継ぐ形で1995年に開業しました。それから20年以上もたちますと、この周辺の環境も随分変わってきました。時代の変化に対応するとともに今後のことも考えて、2019年に建物の建て替えをして、クリニックも新たにリニューアルオープンしました。院内は患者さんが入ってきた時からリラックスできるよう、入り口正面には広めの受付カウンターを設置して、すぐにスタッフが笑顔でお迎えできるようにしています。患者さんの心配や不安は少しでも早く取り除いて差し上げたいという思いがあるんです。実は、待合室に飾ってある木目込みの絵は99歳になる母の作品です。それぞれ私のお気に入りのもので、患者さんにも楽しんでいただければと思っています。

現在はどのような患者さんが多くいらしているのでしょうか。

古くからこの地域にお住まいの方も多いので、ご高齢の患者さんがいらっしゃっています。父の代からの患者さんもおられますし、親子2代にわたって来られている方もいます。その一方で、この辺りはマンションも増えていて、新たに流入してくる人も多く、ここにも若いファミリー層の方々が来られるようになりました。この地域は都心へのアクセスが良く、物価も比較的安いので人気のようです。かつてはここに通院していたけれど、ご高齢になられて通院が難しくなった患者さんや、地域包括支援センターから紹介された方については、週に2回から3回、クリニックの休み時間を利用して訪問診療を行っています。

こちらの診療内容について改めて教えてください。

森規勝院長 聖愛クリニック2

内科一般と私の専門である循環器内科、呼吸器内科を中心に診療しています。呼吸器内科はこれまで娘が担当してきましたが、2025年3月をもって、しばらくの間ここを離れることになりました。娘による外来はお休みとなりますが、引き続き私が診察していきますので、安心してご相談ください。当院の患者さんには高齢の方も多く、ご高齢になりますと、疾患は1つに限らず複数の疾患を併発することが多くなります。診察の際には、その複数の疾患の中で、何が一番つらいか、どんなことに一番困っておられるのかをよく聞くようにしています。生活習慣病の方には、一日の過ごし方なども伺っています。生活面だけでなく、仕事のことやご家族の生活環境などについても聞くことがあります。診察ではやはりこうした問診を一番重視しています。父も患者さんの話をよく聞いていましたので、私も同じように患者さんの話に耳を傾けています。

患者を第一に考え、生活に寄り添った治療計画を提案

診察のためのさまざまな設備も充実していますね。

森規勝院長 聖愛クリニック3

医療機器はエックス線撮影装置や、心臓など循環器用の超音波診断装置、呼吸機能を調べるスパイロメーター、頸動脈の動脈硬化を調べる血圧脈波測定装置などをそろえています。診察室は2部屋あるほか、リニューアルを機に新たに点滴室を設置しました。この点滴室なのですが、新型コロナウイルス感染症が流行して以降は発熱している患者さんの待機部屋兼診察室として活用しています。去年の冬はインフルエンザも猛威を振るいましたので、発熱の外来の体制を強化。熱がある方は事前にお電話して、予約した時間に来ていただくというシステムで診察を行っています。

ここ数年は、どのような症状や悩みの相談が多いですか?

私が専門とする循環器内科については、大学病院などから慢性期の患者さんが紹介されてくることが多いです。また、糖尿病をはじめとした生活習慣病に関するご相談も増えている印象です。循環器内科の診察では、心臓疾患、特に虚血性心疾患の場合、そのまま家に帰して大丈夫か、あるいはすぐに救急車で病院に搬送したほうが良いのか、そのタイミングをしっかり見極めながら診察しています。循環器の疾患も生活習慣病も、今は昔よりも使える薬が増え、治療の幅も広がっています。患者さんの仕事や日常生活に配慮しながら、その方に合った治療方法をご提案できるよう努めているところです。

訪問診療のニーズも高まっていると聞きました。

森規勝院長 聖愛クリニック4

最近は訪問診療を専門に行うクリニックも増えていますが、訪問診療となると患者さんのプライベートな空間に足を踏み入れますし、その方の病歴や生活スタイルについて把握していないと、治療計画を立てるのが難しい場合もあります。当院の場合、通院されていた時から知っている医師がそのままご自宅に伺うという流れになっているので、その点が患者さんにとっても安心できるポイントだと思います。住み慣れた土地で、よく知っている医師から治療を受けられる、それが私が理想とする医療の形です。訪問診療を行う上で課題となるのが、早朝や夜間、休日の診療体制です。そうした課題についても、地域の医師や病院と連携し、お互いにカバーし合っていきたいと考えています。

「聖愛の精神」のもと、末長く診療を続けて行く

診療の時、心がけていることはどんなことですか。

森規勝院長 聖愛クリニック5

先ほどお話ししましたように、患者さんの悩み事や気にしていることによく耳を傾けることです。何げない会話の中にも、診断のヒントになることもよくありますね。若い患者さんの場合は、本当に訴えたいことは何なのか、よく聞き出すようにしています。インターネットで知識を得る方も多く、その知識に凝り固まってしまっている人もよく見受けられます。不安だからご自分でいろいろ調べるのでしょう。それで、そこに書かれていることすべて、自分に当てはめて考えてしまうのですね。そんな時には、実はこういう場合もあるんですよ、というようにわかりやすく説明するようにしています。

これまでで何か心に残ったエビソードを教えてください。

父の代から長く通院されている方がおられたのですが、私と一緒に花火を見るなど、とても親しくさせていただきました。医師と患者という立場ではなく、同じ人間同士、とても深い関係を築けたことがとても印象に残っています。私自身、小さい頃からここで育っていますし、下町という側面もあるのでしょう。患者さんたちとはフレンドリーな関係になっています。今回、クリニックのリニューアルオープンの時、患者さんからもお祝いのお花を贈っていただいてとてもうれしかったですね。

ところでプライべ―トはどのようにお過ごしですか。趣味なども教えてください。

森規勝院長 聖愛クリニック6

休みの日には、ヨットやゴルフを楽しんでいます。実は同級生の一人が静岡で開業しており、時々、ヨットに乗らないかと誘ってくれています。どちらも自然の中で行うスポーツなので、気持ちがとてもすっきりしますね。趣味のサックスもしばらく練習できていなかったので、またレッスンを再開したいと考えています。医師仲間にも楽器演奏する友人がいますので、ジャズのセッションなどもやってみたいです。

では最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いいたします。

クリニックの名称でもある「聖愛」は、汚れなき愛という意味であり、まさにあまねく医療という愛をそそぐ、愛を持って医療を行うという基本理念のもと、これからも地域に密着して、地域の皆さんが健康で安心して暮らせるように努め、そして何でも話せる医療機関でありたいと思っています。若い方の中には、リモートでの診療を希望される方も出てきているので、時代の変化に合わせて診療体制も柔軟に変化させていきたいです。何か不調があれば、また自覚症状がなくても気軽に相談に来ていただければと思います。

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