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奥野浩太郎 院長の独自取材記事

浅草馬道奥野整形外科医院

(台東区/浅草駅)

最終更新日:2020/04/01

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「ここに来ると元気になると言ってもらえるようなクリニックをめざしています」と語るのは、「浅草馬道奥野整形外科医院」の奥野浩太郎院長だ。気さくな人柄がいい意味で医師らしくなく、思わずいろいろな話をしたくなる雰囲気の持ち主だった。院内に入るとまず目に入るのが、棚に並ぶ車やバイクのフィギュア。スポーツとしての運転が好きだと話す奥野院長は趣味の話から患者の話を聞くきっかけができることもあることから、クリニックの中でも飾らない自分でいたい」と話す。整形外科としてはこぢんまりとしているそうだが、動線にこだわったという院内は移動もしやすい。地域のかかりつけ医としてしっかりと一次診療を行い、その上でより専門的な診療を必要とする患者の場合は信頼できる医療機関へスムーズな紹介を行っている同院。インタビューでは、医院の魅力に迫るとともに奥野院長の診療へかける思いに触れた。

(取材日2014年8月21日)

向き合った分だけ患者は応えてくれる。大切なのは、時間を忘れて診療すること

医師になったきっかけを教えてください。

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高校時代は医師になろうとは考えておらず、漠然と写真屋の父の跡を継ぐつもりでいました。当時の僕はあまり真剣に将来について考えていなくて、浪人しながら進学先を考える予定だったんです。しかし高校の卒業式の2日後に祖父が急死してしまい、僕の中で「何かしなければ」という思いが芽生えました。その時点ではまだ医学部に進もうとは思っていませんでしたが、それから2ヵ月後今度は祖母が交通事故で亡くなったってしまったんです。立て続けに大切な人の命が失われたことで、「人を助けられる職業に就きたい。医師をめざそう」と思うようになりました。さまざまな診療科がある中で整形外科の医師をめざしたのは、僕自身スポーツをするのが好きで整形外科にはよくお世話になっていたからです。医師という職業の魅力は、診断するまでの謎解きにあります。一つの症状について多方面からさまざまな可能性を考え、原因を突き止めてから治療が始まる。治療が始まったら、謎ときだけではなく、治ったときに患者さんと一緒に喜べることが最大の魅力だと感じています。大学に通っている6年間は、診断するまでの過程がとても楽しく、よく勉強させていただきました。その経験を生かし、現在の診療でも診断には力を入れています。

大学卒業後のご経歴を教えてください。

大学卒業後は、大学の附属病院ではなく他の病院で研修をしたくて、現在の国立国際医療研究センターにて整形外科の診療を学びました。それから5年後、お世話になっていた整形外科の医長が退官とともに開業したいとおっしゃっていて、僕はその医長に付いていくことに決めセンターを辞めました。しかし結局その医長は開業せず、代わりにさまざまな中小病院に僕を派遣してくれました。かなり忙しい日々でしたが、それぞれの病院に患者さんの想いがありいい勉強になりましたね。患者さんと接するのがとても楽しくなり、それが今の診療に繋がっています。

患者さんと接する時、先生が心がけていることは何ですか?

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僕が心がけているのは、時間を忘れること。診療時間を気にしながら話しをしていると、どうしてもその焦りは患者さんに伝わってしまうものです。患者さんとしっかり向き合っていれば、その気持ちは相手にも伝わるもので、患者さんも医師の診断をきちんと聞いてくださるんですよ。僕は自分の家族のように親身になってお話しを聞きたいと思っていますが、家族に話したら怒られることも僕なら耳を傾けてもらえると思って、足を運んでくれる患者さんが多いようです。そんな安心感を持っていただけるのは、家庭医としてとてもうれしいですね。また、お話の中で患者さんが何のために治療をしたいのか、痛みを取った後どうしたいのかをお伺いし、きちんと目的を把握した上で診療方針を決めていくことも心がけています。さまざまな会話の中に症状の悪化や改善の手がかりがあるもの。それを知るためにも、まずは楽しんでいろいろなお話しをしていただきたいですね。

在宅医療ではなく、あえて通院を推進。健康は気持ちが外に向くことから始まる

先生が大切にしている診療スタンスを教えてください。

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当院は高齢者が多いクリニックです。今までの高齢者向け医療では、動けなくなったら寝たきりになることがあたり前で、医療界も在宅に力を入れて来ました。しかし、ちょっと手を加えれば動ける人を在宅診療にしてしまうと、患者さんの運動器をさらに低下させて、寝たきりの高齢者を増やす結果になるでしょう。僕は寝たきりの方をこれ以上増やさないために、あえて通院してリハビリを受けていただくスタイルを貫いています。家の外に出るのは、体を動せるメリットだけでなく、いろんな方と関わることができますよね。外の世界との接点を持つことで刺激を受け、元気を取り戻せることもあります。それが、僕が大事にしたい診療スタンスですね。「クリニックに行くと元気になれる」という実感を患者さんに持っていただければ、外に出る楽しみを覚え診療が苦ではなくなります。そして、一回でも診療をすると少し体が動くようになったり、痛みが軽減されたり患者さんご自身に達成感を覚えていただけます。それが元気の元になるでしょう。当院にいらしている患者さんの例でいえば、おばあちゃんが化粧をし始めたり、お洒落をし出したりする。そうして気持ちが外に向いていくことが、“健康”ということだと思うのです。

クリニックで最も力を入れている診療は何ですか?

適切な診断はもちろんですが、リハビリテーションには力を入れています。そのあとその方たちがしっかり社会復帰できるようになるまで支えています。僕はどんな高齢の患者さんにも「今からでも元気になれる喜び」を感じてほしいのです。そのために整形外科がお手伝いできるのは、やはり体を動かせる喜びを感じていただくこと。ただ、自分ではどうにもできない症状も確かにあります。その場合はその道のプロに指導してもらい、患者さんに「自分も動ける」という自信を持っていただきたいと思っています。どんな治療もそうですが、目標がないと続けていくことは難しいものですよね。だから「元気なると楽しい」、それを思い出してもらえることが良い治療の第一歩だと考えています。何といっても「病は気から」という言葉があるように、体が元気になれば自然と気持ちも上向くもの。患者さんに自立してもらうのが僕の診療の目標です。そして何より、優秀なスタッフが揃っていることはこのクリニックの自慢です。理学療法士の方やスタッフの方との連携をしっかり行っておりますのでより安心して来院していただけると思います。

待合室に料理のレシピが置かれていましたが、それも患者さんの自立を促す働きかけなのでしょうか?

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その通りです。骨粗鬆症やリハビリなどは、まずご自分の病気と向き合うことが必要なんですね。骨粗鬆症なら骨が弱いから栄養を取らなければいけない、リハビリでは自分が今できない動きと向き合わなければいけない。それを患者さんご自身が自覚されるだけで、治療の効果は格段に変わってきます。それをどうにか啓発していきたいと思い、レシピを置いてみました。そうしたら、レシピの反響がすごくて驚きました(笑)。ご年配者だと料理から離れてしまっている方も多く、「これくらいのレシピなら私でもできそう」「栄養のある料理を食べることが薬の代わりになるならやってみたい」と言って興味を持ってくださっています。その料理が「やってみたらおいしかった」「旦那が褒めてくれた」というだけで生きる喜びに繋がっていく。料理レシピはいろんな意味でいいサイクルを生み出してくれていると思いますよ。

めざすのは人生相談もできる整形外科。患者と医師の距離が近くなれば治療も成功に近づく

先生のご趣味を教えてください。

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スポーツが好きで、広く浅くなんでも挑戦しています。特に車とバイクにはかなり凝っていて、サーキット走行は機会があれば今もやっていますね。また、最近、ゴルフはあまり行けていませんが、ボウリングはよくやりますね。仲間同士で行けるスポーツも好きなんです。ボウリングはマイボールを持って大会などに参加していたものの、「1個だけ持っていてもダメだ!」と先輩にお叱りを受け、今はいくつも持っています(笑)。もう少し時間ができたら、また仲間同士でボウリングもやりたいですね。

世の中では腰痛を訴える方が多いようですが、痛みを軽減させる方法はあるのでしょうか?

腰痛を軽減させるためにすべきなのは、腹筋を鍛えること。よく腹筋と背筋のバランスが大事といいますが、人間は2足歩行の生き物なので基本的に背筋はできあがっています。ですから、まず腹筋を鍛えることが腰痛改善の近道です。ただし、腹筋運動を何回やったかで満足していては不十分。腹筋は大抵の場合、表面の筋肉がついてお腹が割れるだけで、骨の周りの筋肉が鍛えられたわけではありません。インナーマッスルを鍛える方法を学びましょう。また、腰痛にはストレッチが効果的です。デスクワークなどで同じ体勢を続ける方は特に、立ち上がって腰を伸ばす運動をするよう心がけてください。ただ、あまり腰痛がひどい場合は、突然ストレッチをすると腰が抜けてしまう可能性があります。医師の指示のもと、少しずつ伸ばすようにしていただきたいですね。当院では基本的に、腰痛があるからといってスポーツなどドクターストップをかけることはありません。できるだけ患者さんの希望を優先し、その上でできる事後ストレッチの方法や体を駆使しない方法をアドバイスするよう心がけています。

最後に、クリニックの今後の展望と読者へのメッセージを教えてください。

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当院は、元気な街・浅草に負けない明るいクリニックでありたいと思っています。その気持ちが引き寄せたのか、現在はお話し上手なスタッフが揃っていて、いつも院内が笑顔に溢れているんですよ。痛みを覚えて当院にいらした患者さんも、お話しにつられて少し傷みを忘れたと言ってくださいます。そんな当院が今後めざすのは、患者さんの心の部分のケアにも目を向けた整形外科です。患者さんには、たくさんお話しすることで体と心の元気を取り戻してほしいと思っています。また、コミュニケーションを取れば取るほど、医師と患者さんの距離は近くなるもので、その距離感が治療を成功へと導いてくれるでしょう。当院には物理療法の機械も備えていますから、マッサージへ通っているつもりでいらしていただいても構いません。まずはクリニックに足を運んでもらい、自分の体に興味を持っていただくことが診療のスタートラインだと思っています。私は日々患者さんと向き合い診療をしている中で、患者さん一人ひとりには元気になる力を秘めていると感じています。そう思ってもらえるよう私も診療にあたっています。「もう自分は元気になれない」と思い込まず、まずは生きる目標を見つけに気軽にクリニックへいらしてください。

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