豊島長崎クリニック

豊島長崎クリニック

高崎 亮院長

26376

西武池袋線・東長崎駅北口から「長崎十字会」という商店街を歩くこと約5分。こぢんまりとした下町の診療所という趣を漂わせる「豊島長崎クリニック」のかわいらしいイルカの看板が見えてくる。内科・心療内科・精神科・整形外科を診療科目とする同クリニックは、外来診療の比率は全体の2割ほどと少なく、8割が訪問診療だ。高齢化社会が進む現在、通院が困難な患者や自宅での終末期医療を希望する患者も多く、訪問診療は注目を集めている医療分野だ。2015年9月より東京都の指定を受け、東京都地域連携型認知症疾患医療センターを開設した同クリニックの高崎亮院長に、訪問診療への思いと、その必要性・重要性などについてじっくりと聞いた。
(取材日2016年6月15日)

高齢化社会の進展で、高まる訪問診療へのニーズ

―医師になる前は人類学について研究されていたそうですね。

私は最初から医師を志望していたのではなく、東京大学の教養学部と大学院の総合文化研究科で人類学の研究者をめざして、考古学の研究をする自然人類学、古来の風習や伝統行事などを調査する文化人類学、医学の歴史や民間医療について勉強する医療人類学を学んでいました。そして、研究を続けるうちに、人間の身体の構造や心身のあり方など、医学関連分野に興味を抱き、医療の現場を志すようになったのです。そんな経緯を経て改めて島根医科大学に入って医学を学び、30歳を過ぎてから医師になりました。医学の学びの中で、医療とは、実は患者と医師の会話の中で成り立っているのではないかという思いを強くし、患者と医師とが人間同士として向き合う訪問医療に心惹かれるようになりました。

―訪問診療の現状、そして重要性についてはどうお考えですか。

往診と訪問診療が混同されがちですが、「往診」は突発的な病気やケガに対し依頼により医師が伺うことです。一方「訪問診療」は定期的に訪問し、診療を行う医療システムです。当クリニックでは、本人や家族の事情で通院・入院が困難な方、自宅療養を希望している方などのため、24時間365日の相談・診療体制を敷いています。症状が不安定な方や、がんの末期の方でも「自宅で過ごしたい」というご希望のある方に、住み慣れたご自宅での治療を提供できます。そして、訪問診療は保健診療です。外来での通院と同じ制度で診察を行いますが、1ヵ月の負担上限があり入院などよりはるかに低額です。高齢化社会の進展に伴い、訪問診療へのニーズはこれからも高まっていくと思います。

―訪問診療の大多数を占めるのは高齢患者ですが、一般的にはどういう診療を行うのですか?

内科的疾患、認知症、精神疾患への対応、酸素や人工呼吸器など、在宅医療機器の管理もします。高齢の患者の多くは内面に家族のこととか、自分の人生で築いてきた世界観とか、その中で経験した喜怒哀楽の感情とか、いろいろなものを抱えているんですね。それらを整理してその人の人間像を再構成し、そこで初めて医師としてできることを、保険診療の範囲内でやっています。だから内科的疾患への対応といっても、一概にこの人には手術が必要だ、切らなければ治らない、という結論にはなりません。患者・家族・ケアマネージャーを交え、患者にとって何がベストなのかを探っていく。そして、必ず訪れる死に際して、その人の希望や周囲の条件に合せてできるだけのことをしていくというのが、この訪問診療という仕事ですね。



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