松村 彰子 院長の独自取材記事
たいら歯科
(豊島区/東長崎駅)
最終更新日:2025/05/19

西武池袋線の東長崎駅から徒歩で約2分。2004年の開業以来、一般歯科から小児歯科、インプラント治療まで幅広い診療を行う「たいら歯科」。待合室はオフホワイトの壁紙に木目調のインテリアが溶け込み落ち着いた雰囲気。ユニットが3台置かれた診療室は広々としており半個室空間となっている。2025年2月、平良真崇(たいら・まさたか)前院長に代わり、前院長のいとこである松村彰子先生が新しく院長に就任。日本歯周病学会歯周病専門医の資格を持つ松村院長は、患者の主訴をしっかりと聞き、歯周病治療を基本とした総合的な歯科治療を実践。快活で明るい口調が印象的な松村院長に、歯科医師としてのこれまでの歩みや診療ポリシーについて聞いた。
(取材日2025年4月16日)
前院長の思いを引き継ぐ女性歯科医師が新院長に就任
新しく院長に就任されたと聞きました。先生のこれまでの歩みについて教えてください。

2025年2月、平良真崇前院長を引き継ぎ院長に就任しました。私は日本歯科大学新潟歯学部を卒業後、東京の日本歯科大学病院で臨床を学び、歯周病の医局員として9年間勤務した後、2000年から雑司ヶ谷デンタルクリニックに院長として勤務し、当院に参りました。前院長はいとこということもあり、引き継ぎもスムーズにできています。当院は2004年に開業以来、地域にお住まいの幅広い年齢層の患者さんにお越しいただいています。前院長の「患者さんとじっくり誠実に向き合い、周りに流されず、これまで自分がやってきたことを信じて適切な医療を提供する」という思いを引き継ぎ、患者さん一人ひとりが10年、20年後もしっかりと噛める口腔環境づくりをサポートしていきたいと考えています。
歯科医師をめざされたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
父が歯科医師で、母が薬剤師でした。親戚も医師や薬剤師が多い環境で、医療系以外の親族はほとんどいなかったですね。私自身、理数系の科目が得意だったこともあり、将来については自然と医療系の道に進むことを考えていました。理数系の中でも数学が得意で、高校時代はクラスに女子が数人しかいない理数系クラスで一生懸命勉強していましたね。両親から「医師になりなさい」といった強い勧めは特になかったのですが、手先を扱う作業が好きだったこともあり、歯科医師の道に進むことを決意。歯科大学を受験し、今に至ります。
先生が注力していきたい治療について教えてください。

このエリアは昔からお住まいの方が多く、地域に根差した雰囲気があると感じています。ですので、歯周病治療という専門分野を生かして、末永く地域の皆さんの歯の健康を守るお手伝いができたらいいなと思っています。私は歯周病専門医ですが、数ある歯科の診療科目の中で、歯周病を専門に学んだのは、「歯科治療の基本は歯周病治療である」と思ったからです。例えば、セラミックなどの詰め物やかぶせ物を入れるにしても、歯周病がしっかり治っていなければせっかくの治療も長持ちしません。どんな治療を始めるにしても、最初に「歯茎」という土台をしっかりきれいで健康な状態にしておくことが、本当に大切だと考えています。前院長同様、一般歯科からインプラントまでオールラウンドな診療を続けつつ、歯周病治療を基本に対応していきたいですね。
症状に応じた歯周病の治療、歯周組織再生療法にも対応
歯周病の治療はどのようにされているのでしょうか。

例えば、虫歯の治療を希望されているにもかかわらず、進行している歯周病が見受けられる場合、当院では歯周病治療の重要性をご理解いただいた上で、まず歯周病の治療からご提案することが多いです。もちろん、痛みを伴う虫歯の場合は、歯周病の治療と並行して進めていくようにしています。歯周病の治療は、その程度によって異なります。軽度の場合は、主に歯石除去などの基本的な処置を行います。重度の場合は、歯周外科手術が必要になることがあります。以前は、歯を支える骨が失われてしまうと再生は難しいと考えられ、抜歯となるケースが多かったのですが、近年、骨の再生を目的とした歯周組織再生療法で保険適用となるものも出てきて、当院でも導入しています。これにより、重度の歯周病でも歯を抜かずに骨の再生がめざせます。この方法は、歯茎を切開するなどの外科的な処置を伴うため治療には時間がかかりますが、しっかりプロセスを踏んで対応します。
重度の歯周病でも、歯を抜かなくて済むこともあるのですね。
以前は抜歯という選択肢しかなかったような重度の歯周病でも、歯周組織再生療法によって歯を残せる可能性が望めるというのは、患者さんにとって大きな希望になると思います。ただ一方で、「抜歯になるかもしれない」「インプラントになるかもしれない」といったネガティブなイメージから、歯科医院に行くのが怖くなってしまい、結局、症状がさらに悪化して本当に抜歯せざるを得ない状態になってしまう方もいらっしゃいます。このような状況を避けるためにも、やはり早期に歯科医院を受診し、適切な治療を受けることがとても大切だと思います。どうしても歯を残せない場合もありますが、その際は患者さんに丁寧に説明させていただきます。
診療において先生が大切にしていることはどんなことでしょうか。

やはり、患者さんの主訴をよく聞くということを最も大切にしています。これは、私が歯周病の医局にいた時の経験が大きいと思います。歯周病で悩んで来院された患者さんの話をじっくりと聞く中で、それぞれの経緯や背景を理解することの重要性を学びました。それは、医局全体の方針だったのかもしれません。また、治療が終わり、主訴が治ったとしても、患者さんご自身の歯はその後もずっと大切なものです。治療が終わって「これで大丈夫」と安心し、ケアを怠ってしまう患者さんもいらっしゃるのは事実です。そういった方には、「今まで大変な思いをされてきたでしょう」と、これまでの苦労を理解した上で、「これからはもっと歯を大切にしていきましょう」と、根気強くお伝えするようにしています。おかげさまで、以前勤務していたクリニックで診療していた頃からの患者さんが、当院まで来てくださることもあるんですよ。
歯科衛生士と二人三脚で地域の歯科医療に尽力
歯科衛生士さんとの連携について、気をつけていることや心がけていることはありますか?

アメリカなど海外では歯科衛生士は独立した専門職ですが、日本ではまだ助手のようなイメージを持たれることもあるかもしれません。しかし、私は歯科衛生士さんにもっと自信を持って、独立した仕事として活躍してもらえるようにと考えています。そのため、歯科衛生士には、できる限り全面的に仕事を任せられるようしっかりと教育していくことを心がけています。まず私がそばで見守りながら、必要な知識や技術を見せたり教えたりと、ただ「任せる」のではなく、一歩一歩自信を持ってできるようになるようにサポートするというかたちで行っています。2025年6月からは、常勤非常勤合わせて4人の歯科衛生士体制となります。二人三脚で、患者さんの歯の健康を守っていきたいですね。
お忙しい日々の中、先生のリフレッシュ法を教えてください。
サルサダンスを踊っています。きっかけは、通っていたスポーツジムでズンバのレッスンに参加していたのですが、その先生から誘われてサルサダンスのレッスンに参加したことです。そこではまりまして、サルサダンス専門のレッスンに通うようになりました。かれこれ10年くらい続いていて、イベントにも時々参加させていただくことがあります。キューバ大使館で踊らせていただいたこともあるのですが、あれは本当に貴重な経験でした。サルサを踊っている方って、いろいろな職種の方がいらっしゃるんですよ。異業種の方との交流もあり、医療とはまったく違うコミュニティーがあるのも、とても良い刺激になっています。元気の源になっている感じですね。
最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

先ほどもお話ししましたように、前院長の後を引き継ぎ、今後もお子さんからご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんに安心して通っていただけるような歯科治療を提供していきたいと考えております。マイクロスコープ、歯科用CTなどの医療機器も導入し、治療の精度の向上に努めてまいります。何か気になることやご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
自由診療費用の目安
自由診療とは・ホームホワイトニング/上下:3万3000円
・オフィスホワイトニング/16歯:3万3000円
・インプラント治療/オペ(1次+2次):22万円、上部構造装着:16万5000円
・ノンクラスプデンチャー/11万円~16万5000円
審美歯科
・ジルコニア 前歯/11万円~
・ジルコニア 奥歯/9万3500円
・ジルコニア クラウン 奥歯/9万9000円
・ジルコニア インレー/5万5000円
・セラミック クラウン/9万3500円
・セラミック インレー/4万9500円