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ウィメンズ・ヘルスについて正しい理解を
10代からの「女性の健康教育」の重要性

医療法人社団ゆかり会 虎ノ門ウィメンズクリニック

(港区/虎ノ門駅)

最終更新日:2016/01/24

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「女性の健康教育」――生理にまつわる悩み、妊娠・出産の適齢期や、ホルモンの変動によってあらわれる症状、ストレスが身体症状に直結しやすいといった女性ならではの問題。「虎ノ門ウィメンズクリニック」の角ゆかり院長は、10代のうちからこれらの問題について正しい知識を身に付けて、自分が女性としてどのライフステージにいるのかを常に意識し、問題への対処方法を知っておいてほしいと呼び掛けている。中高生では恥ずかしさが先立ってなかなか人に聞けず、年を重ねれば多忙な日々の中でケアを怠りがちな「女性の健康」について、角院長からお話を伺った。(取材日2013年7月12日)

生殖適齢期や生理、子宮頸がんに関する系統だった知識を身につけて

Q学校で行われる「保健体育」の授業に関して、ご提案があるそうですね。
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▲女性の「性の仕組み」について、男女一緒に授業を行った高校では、男子生徒から女性へのいたわりの声が上がったという

現在の保健体育の授業では、短時間で男女別に性教育をすることが多いと思いますが、10代のうちから、妊娠や出産といったライフイベントを踏まえた「女性の健康教育」をすべきだと考えています。女性は思春期が終わると、妊娠や出産、子育てをする性成熟期を迎え、その後、更年期を経て老年期に入ります。ところが、「自分は今どの段階か」「その段階ではどういう病気にかかりやすく、またどう対応したらいいのか」、そのようなことを系統だって解説してくれる場が今はないですよね。せっかく保健体育という機会があるのですから、初潮への対処や避妊といった「性教育だけでなく、「女性の健康」の全体像について若いうちから認識してほしいのです。10代のうちに男女一緒に話を聞いて、それぞれの体に関する知識を身につけて、互いにいたわりあうような生活ができれば理想的ではないでしょうか。

Q若い女性が直面する問題として、まずは生理との付き合い方が挙げられますね。
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▲虎ノ門ウィメンズクリニックでは、性交経験のない女性への内診には特に配慮している

生理と生理痛は、皆さんが大いに悩まれる問題ですね。生理が25〜40日周期で来ていれば問題ありませんが、3ヶ月以上ない方は「無月経」という治療が必要な状態です。原因としては、ホルモンバランスの乱れや排卵障害、ダイエット、運動のしすぎなどが考えられます。生理は毎月、鉄分やタンパク質などの栄養分と血液を捨てているのと同じですから、ある程度の皮下脂肪と体重がないと「自分の体には余裕がない」と脳が判断して、生理を止めてしまいます。生理が1年以上来ないと、その後復活させるのが難しくなりますので、早めに医師に相談しましょう。生理痛に関しては、鎮痛剤を3日飲まないといられない場合や、生理ではないのに痛みがある場合は、一度受診していただきたいです。ストレスが多いと、月経前症状のいらいらや生理痛がひどくなります。痛みを我慢する必要はありませんし、悩んでいるのはあなただけではありません。婦人科を受診したらすぐに内診するわけではありませんから、性交経験がなくても安心して受診してくださいね。

Q女性が人生設計をする上で、生殖適齢期も重要なテーマですね。
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▲基礎体温の記録は、女性の健康管理に有効。悩みに応じた漢方薬も処方してもらえる

妊娠にはタイムリミットや適齢期があるということを覚えておいてほしいと思います。ご存知ない方も多いかもしれませんが、女性が卵子をもっとも多く持っているのは、母親の胎内にいる時です。その後は増えないばかりか、どんどん老化していき、すべてなくなったときがいわゆる閉経です。受精しやすく、妊娠しやすく、その妊娠が順調に継続しやすいのは20代です。その間に妊娠出産するのがベターだと思います。今は栄養状態がいいので、30代前半まではほぼ問題はないと思いますが、37〜38歳が転換期です。それ以降は妊娠できないわけではありませんが、産道が固くて分娩時間が長くなったり、切迫流産や早産、妊娠中毒症、帝王切開になりやすかったりと、経過が重くなることがあります。このようなことを知った上で、妊娠出産する時期を自分でよく考えて選択することが大切です。

Q子宮頸がんの検診とワクチン接種を呼び掛けていらっしゃいますね。
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▲角院長は、かつて東京女子医大女性生涯健康センターに勤務。婦人科・皮膚科・精神科など多角的な診療メソッドを知る方

性交渉を持った方は、年に一回は子宮頸がん検診を受けていただき、ワクチン接種をしてもらいたいですね。日本で現在、年間2500人前後が子宮頸がんが原因で死亡されていますが、ワクチン接種がすすめば、死亡者数は3分の1に減ると試算されています。ワクチンに関しては、副作用が生じるケースもあり、いろいろとご意見があるようですが、「公衆衛生」という視点からほとんどすべての産婦人科医が接種を呼び掛けています。私個人としては、子宮頸がんに限らず、ワクチンが存在していたらなんでも接種したいという考えです。

ドクターからのメッセージ

角ゆかり院長

高校生への教育の重要性に気づいたきっかけは、1990年代に、不妊の原因にもなるクラミジア感染が蔓延していることを実感したことです。当時、10代後半で性病にかかるケースや中絶数が増えており、性病や避妊に関する知識を広めなければと危機感を持ちました。その後、オーストラリアのメルボルン大学にて、WHOの研究結果に基づく「ウイメンズヘルス」講座を受講。さまざまな切り口から「女性の健康」について考える機会を得ました。それらの経験を通して、家庭内暴力や性的暴力の問題、精神的ストレスが身体症状として出ること、女性はホルモンの変動により精神的影響を受けやすいことなどを、若いうちから学んでほしいと強く願うようになりました。機会があれば、私から直接お話できれば、と願っています。

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