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華岡 眞幸 院長、華岡 千佳子 副院長の独自取材記事

栗原歯科医院

(港区/赤羽橋駅)

最終更新日:2019/08/28

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東京タワーを望む港区芝の「栗原歯科医院」。近隣住民はもちろん、周辺のオフィスに勤めるビジネスパーソンも来院する。開業はさかのぼること1919年。院長の華岡眞幸先生は3代目となる。副院長の華岡千佳子先生は、世界で初めて全身麻酔による外科手術を行ったといわれる華岡青洲の直系の子孫。幼い頃から医療に深い縁のある夫婦が、ともに専門としているのは歯周病治療である。「昭和30年代はむし歯治療と入れ歯作りが歯科医院の仕事でしたが、歯を残すことこそ、現代の歯科医師の仕事だと思っています」と語る華岡院長。口の中からの健康づくりを手伝いたいという2人に、歯科医療にかける思いを聞いた。
(取材日2016年9月26日)

大正時代から近隣住民の歯を見守ってきた老舗の医院

長い歴史のある歯科医院だそうですね。

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【華岡院長】開業したのは私の祖父で、大正時代です。現在の住居は別の場所にありますが、僕はここで生まれ、父の姿を見て育ちました。大学進学を考えたとき、理工系に進みたいとも思ったのですが、やはり古くからの医院でもあり、父の後を継ごうという思いがありましたので、最終的には歯科医師の道を選びました。歯科大学を卒業後は母校の医局を経て、ここで診療をしています。1999年に父が引退したのを機に、3代目の院長になりました。僕が治療していると、長く通院されている方からは「あんなに小さかった子が歯医者さんに」と言われます(笑)。

3代目なのに名字が違うのはなぜですか?

【千佳子副院長】華岡は私の父の姓です。1960年代に書かれた小説の題材にもなり一躍有名になったのですが、江戸時代に世界で初めて全身麻酔を用いた手術をした華岡青洲という外科の医師がいて、私はその直系の子孫なのです。結婚して栗原姓になったのですが、数年前に私の父が亡くなったとき、母が「直系の華岡姓を継ぐ人がいなくなってしまったわ」と言ったのを聞いて、院長が「名前を継ぎましょうか」と言ってくれて。
【華岡院長】その頃は僕の両親は亡くなっていたので、おばに相談したんです。そうしたら「あなたのお父さんも婿だし、いいんじゃない?」と言われて(笑)。実は僕の父は婿養子に入っていて、母方の姓になったんです。栗原姓は母方の親戚が継いでいますし、意外とすんなりと話は進みました。

では、副院長が歯科医師になったのは、やはり家系からなのですね。

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【千佳子副院長】そうですね。父が医師、母が薬剤師という環境でしたので、その影響もあると思います。実は私はむし歯が多い子どもで (笑)、大学受験を控えていた頃、受験前にすべて治そうと近所にできた新しい歯科医院に通うようになったんです。リクライニングの診療台やレントゲン室があり、そこで働く先生や歯科衛生士さんの姿に感動したことを覚えています。その頃、姉も医師を志して昭和大学に通っていたのですが、新しくできた歯学部のことを聞いたんです。小さい頃から歯科医院に通っていた私は、痛い思いをするのが嫌でしたし、どうしてむし歯になるのかということも気になっていたので興味もあり、歯学部に進みました。

患者が納得できる、わかりやすい説明に力を注ぐ

お二人とも専門は歯周病とのことですが、その理由をお聞かせください。

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【華岡院長】歯周病の治療はマルチに口腔内を診ることができ、そのための幅広い知識と技術が必要だからです。僕は「歯科医師の仕事は歯を残すこと」という考えがあり、歯並びやむし歯、歯周病細菌のことを含めてトータルに知ることで、歯を残すことにつながると思ったからです。
【千佳子副院長】専門性のある歯科医師になりたかったというのが動機です。歯周病専門の医院を開業したいと、ちらっと思ったこともありました (笑)。私が歯科医師になった当時は、専門領域のあるドクターは少数でしたが、小児科の医師である父から、これからは歯科医師でも専門領域があるほうが良いというアドバイスがありました。女性は出産や育児で休業することもありますから、復帰しやすいという思いもありましたね。

診療方針をお教えください。

【華岡院長】歯周病に限らず、患者さんに自分の口腔内の状況を知っていただくことを重視しています。現状をわかって、納得していただかないと治療が進まないので、スタートはそこからです。もちろん、必要であれば応急処置をしますが、初診の場合、最初はじっくりと検査をします。患者さんは、実際にお口の中を見たことがないですよね。ですからレントゲンや口腔内写真などをお見せしながら「今の状態はこうです。ここが汚れていますよね。ここが腫れていますよね」とお話をすると、納得していただけます。治療に関しても、こちらが押しつけるのではなく、患者さんがどうしたらいいかご自身で考えていただけるようにして、そこから治療を始めたいと思っています。

診療ではどういったことを心がけていらっしゃいますか?

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【千佳子副院長】どこが気になり、何が困ることなのかを知るために、お話をたくさん聞くように心がけています。歯が痛くなったり、かぶせ物が外れたりする原因もさまざまですから、そのときの状況から召し上がったものまで、なるべく具体的にお聞きするようにしています。治療後も硬いものを避けたほうが良いのであれば、「今日はイカとかタコはダメですが、お魚やお豆腐だったら大丈夫です」というように、具体的な食事の内容をお伝えするようにしています。私も子どもが小さい頃は食事内容にこだわっていましたから、具体的な食事指導に助けられたこともありました。私たちはお口の中からの健康づくりをお手伝いしていますから、お食事の指導などもできるだけ具体的な説明ができればいいと考えています。

歯周病は生活習慣病という意識を持ってほしい

印象に残った患者さんとのエピソードはありますか?

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【華岡院長】僕が大学病院の医局にいるときから、通っていただいている患者さんがいます。その方は僕と同年代なので当時は20代だったのですが、歯周病の疑いがあり早急に治療が必要でした。半年後には留学が決まっていたので、詳しい処置を助教授の先生に教わりながら急いで処置をしました。当時の僕はまだ駆け出しですから必死でした。幸い留学先では重症化することもなく、帰国後も通っていただき治療を終えることができました。歯周病はメンテナンスもとても重要です。その方は、今でも当院に通ってくださっています。今は商社にお勤めで転勤で海外に行くことも多く、赴任先でメンテナンスを受けた歯周病治療専門のドクターから「今の先生から離れちゃだめだよ」と言われたそうです。その話を聞いたときにはうれしかったですし、続けてきて良かったと思いました。

歯周病は30代以降という印象がありますが、20代で発症することもあるのですね。兆候はありますか?

【華岡院長】歯周病菌は常在菌ですから、乳歯の状態でもお口の中に菌はいます。ただ乳幼児期は抵抗力があるので、歯肉の腫れだけで、歯磨きに気をつければ回復してきます。ところが20歳くらいの頃から、ある種の菌がいると発症してしまいます。歯周病は10年単位で進行するのですが、急速進行性の場合もあるのです。ですから20代でも歯周病の検査をして中等度以上の進行ということであれば、細菌検査を受けて特殊な菌がいないか確認してほしいですね。歯周病には家族性もあります。口腔内の細菌を共有している場合も多いので、親御さんが早くに入れ歯になった方は要注意です。また親知らずやむし歯がないのに、歯茎が腫れて痛いという症状があれば、10代でも細菌検査をしたほうが良いですね。

では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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【千佳子副院長】歯周病は気づかない間に進行する病気なので、自覚症状が出たときにはかなり進行していることが多いのです。ですから定期検診が大切です。また治療には、長い時間が必要です。患者さんから「あと何回通えば良いんですか」という問い合わせもありますが、歯周病は生活習慣病です。高血圧や糖尿病の治療で、「あと何回来れば治ります」と言えないのと同じことなのです。それをご理解いただけると、治療がスムーズに進むと思います。
【華岡院長】糖尿病だって運動や食事制限など、健康管理をしていれば発症は抑えられます。歯周病も同じこと。僕たちは口の中も体の一部と考えているので、患者さんと一緒になって患者さんの生活を見直しながらお口の中のケアをすることで、全身健康でいてほしいのです。少しずつでもそのお手伝いをするのが、僕らの仕事だと思っています。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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