山内 真紀子 院長の独自取材記事
山内歯科医院
(港区/白金台駅)
最終更新日:2024/12/02

港区の白金台駅から徒歩2分。「山内歯科医院」は閑静な住宅街として知られる地域で開業して60年以上の歴史を持つ歯科医院だ。現在院長を務めるのは、父の後を引き継いだ山内真紀子先生。最近は孫も加わり3代で通う家族もいるという。一般歯科、小児歯科、矯正歯科、審美歯科と幅広い治療を行い、患者の口の健康と美しさを守ることに注力。口腔内スキャナーや歯科用CTなど先鋭の機器も取り入れ、患者の負担軽減に取り組んでいる。明るく気さくな人柄で患者に親しまれ、スタッフからも頼りにされる山内院長に、歯科医院の歴史や独自の取り組みなどについて話を聞いた。
(取材日2023年4月5日/再取材日2024年9月2日)
白金の地で60年以上。地域に根差した歯科医院として
こちらは非常に歴史のある歯科医院と聞きましたが、開院はいつですか?

この医院は父が1962年に開院し、昨年60周年を迎えました。私は昭和大学を卒業後、2年間大学病院に勤務した後に副院長としてこちらに勤務するようになり、2015年に院長を引き継ぎました。白金台には同じく歯科医師だった祖父の代から住んでいて、父も私も生まれ育った場所です。患者さんの多くは近所にお住まいの方なので、世間話をするようなこともしょっちゅうで(笑)。父の代から2代、3代にわたって来てくださっている患者さんもいて、ありがたいことだなと思っています。祖父は私が生まれる前に亡くなったのですが、この場所に来る前は自宅で開業していたので、小さい頃から父の働く姿は見ていました。常に身近にあったからか、私も自然と歯科医師をめざしていましたね。
患者さんの年齢層、多い診療内容を教えてください。
幅広い年代の患者さんが来てくださっています。ですから、治療内容も本当にさまざまです。私は保育園医をしているということもあり、小さいお子さんを連れていらっしゃる方も多いですね。矯正歯科に関しては月1回、専門の先生に来ていただいていますが、その先生が「この歯科医院は、成人矯正を希望される人がとても多い」と驚いています。確かに40代以降の男性なども矯正を希望されることがあります。中には70代の方もいらっしゃいますね。場所柄もあるのでしょうかね。審美歯科では、「昔入れた銀歯を全部白くしたい」という方などもいらっしゃいます。その場合は、不自然ではない美しい口元になるよう配慮しながら、治療方法をご提案しています。こちらに勤務しながら東京医科歯科大学歯学部でインプラントや口腔再生医学について学んだ経験もありますので、インプラントが気になるけれど不安があるという方もどうぞ気軽にご相談ください。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?

コミュニケーションをなるべくしっかり取ることでしょうか。緊張や不安をなくしてもらうために、小さいお子さんに限らず、大人の患者さんにも治療内容以外のことも話しかけるようにしています。そして、そのお話の内容をなるべく覚えておいて、病気をお持ちの方にはそれを配慮しながら治療をしたり、ご家族で来ていただいている方なら、お子さんの治療の様子をお話ししたりするようにしています。「歯科医院は嫌なところ」と思っている方が多いですからね。暗い気持ちで来られたとしても、治療とは直接関係のない世間話でもして笑ってもらって、気分が軽くなって帰ってもらえたらいいかなと思っているんです。
予防や機能向上のための矯正治療にも注力
予防歯科について、こちらの歯科医院ならではの取り組みはありますか?

より清掃効果が期待できるものとして、自費診療になりますが、エアフローを取り入れています。エアフローは非常に細かなパウダー粒子をジェット噴射で歯に吹きかけてバイオフィルムを落とす歯面清掃機で、専門のトレーニングを受けた歯科衛生士がクリーニングを行っています。また、従来の歯ブラシとは違う、毛質の良い歯ブラシや歯間ブラシの紹介も行っています。必ず使い方の練習を行い、3ヵ月ごとのメンテナンス時に、再度ブラッシングのチェックもしています。
矯正治療へのお考えも教えていただきたいです。
矯正は見た目を良くするだけでなく、どちらかというと機能向上が大きな目的だと考えています。歯並びの矯正は噛み合わせの改善を図り、清掃性を高めることで虫歯や歯周病になりにくい環境をめざすので、今後のお口の健康のためにもお勧めしています。矯正は小児に限ったものではありません。例えば、高齢の患者さんが入れ歯を作る前に、入れ歯の耐久性を高めるために、残っている歯の歯並びを矯正で整えるということもあります。ですので、30〜40代の方で「今さら矯正なんて」と思われている方も多いですが、まったくそんなことはありませんのでぜひご相談ください。今年の11月より、これまで17年間矯正を担当してもらっていた先生から代替わりして新たな先生に来てもらいます。これまでの先生とやり方や考え方も一緒の経験豊富な先生ですので、安心していらしてくださいね。
食いしばりに対するアプローチにも力を入れているそうですね。

ストレスフルな時代の影響もあるかと思いますが、食いしばりを感じている方はとても多いと感じます。歯の劣化を防ぐために夜間、寝ている時に使用するマウスピースをお勧めすることは非常に多いですね。食いしばりに対して何もせずに放置していると、かぶせ物が壊れたり、歯が割れてしまったりすることもあります。だんだんと歯が削れていくことで噛み合わせの高さが変わってきてしまい、顎関節に影響が出てきてしまうこともありますし、お顔の見た目が変わってきてしまうことも。高齢の方ですごくすり減ってしまっている方もいて、そうなるといろいろと治療が大変になってしまうので、若いうちに歯への影響を食い止めておくのがいいと考えています。
先鋭の機器を導入し、患者に負担の少ない治療を
2022年に院内をリフォームされたそうですね。

はい。開院して60年以上たつので、これまでに何回かリフォームを行っています。今回は「あまりクリニックっぽくない雰囲気にしたい」という私の希望を反映しました。白くて明るい院内は清潔感はあるけれど、冷たい印象を感じさせてしまうこともあるので、木を使うことで、心を落ち着かせられてリラックスできる空間を演出しました。そのイメージをかなえてもらうために、歯科医院専門ではないデザイナーさんにお願いしたんです。結果として、とてもすてきに仕上がったと思いますし、特に女性の患者さんたちにも喜んでいただけてうれしいです。ちなみに。ユニットのクッションは患者さんが快適に治療を受けていただけるよう、低反発で座り心地の良いものにしました。
リフォームを機に新しい機器なども導入されたそうですね。
感染症対策を強化するために医療用の空気清浄機を設置し、クラスBの滅菌機を新しく入れました。また、昨年11月には口腔内スキャナーや根管治療用の機器、先鋭の歯科用CTを新たに導入。口腔内スキャナーは主に、自費治療で行うセラミックなどのかぶせ物や詰め物を作るための型採りに使用しています。従来の印象法と違い直接お口に触れることがないので、嘔吐反射のある患者さんも安心してご利用いただけると思います。これらの機器の導入により治療時間が短縮でき、患者さんの負担を少しでも減らすことができているのではないかと感じています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

毎日たくさんの方に来ていただけてありがたいなといつも感謝しています。患者さんにとって最適な治療を考え、私にできることを精いっぱいやりたいと思っています。今年からウェブ予約も開始しましたので、ご活用ください。私は無駄話も多いタイプなので(笑)、お口に何かお悩みのある方は「ちょっと話しに行くか」くらいの気楽な気持ちでご相談にいらしてくださいね。
自由診療費用の目安
自由診療とは成人矯正/95万3000円~、インプラント/46万2000円~、エアフロー/9350円~、かぶせ物/13万2000~16万5000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。