歯周病がなかなか治らない人へ
歯周内科治療という選択肢を
吉田歯科クリニック
(港区/外苑前駅)
最終更新日:2021/12/28
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歯周病に悩む患者は多いが、治療を進めてもなかなか治らないケースもあるという。「吉田歯科クリニック」の吉田成利院長は、歯周病を口腔内だけでなく全身の問題だと考え「歯周内科治療」に取り組んでいる。表面の汚れの除去にとどまらない、根本的な解決をめざした治療だ。一人ひとりのライフスタイルや要望に合った提案を心がけている同院には、日々全国から患者が訪れる。歯周病の原因菌の除去を図りながら、食生活の改善、適度な運動、体内や血管の健康を考えた多角的なアプローチを取り入れることで、口腔内環境の改善、ひいては免疫機能向上につなげることをめざす。「気軽に相談できるクリニックをめざし、雰囲気づくりにも力を入れています」と話す吉田院長に、歯周内科治療について、また再発予防のポイントについても話を聞いた。
(取材日2021年12月21日)
目次
歯周病の原因菌の除去を図る。免疫機能向上と体全体の健康にまで目を向けた歯周内科治療
- Qこちらでは歯周病治療に力を入れられているのだとか。
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A
そのとおりです。特に原因の除去を図ることに力を入れています。歯周病には原因となる菌があり、それらが多く残っていると感染と発症を繰り返してしまうのです。この点は虫歯も同じですね。歯科医師として長年治療に携わってきましたが、以前から歯科医師や患者さんが頑張っても治すことができない症状を目にしてきました。「なぜなのか」と調べていくうちに、生田図南先生の「すべての原因は真菌(カビ)である」という説に出合いました。これが私が歯周病治療に一層力を入れ、原因の除去に重きを置くようになったきっかけです。当院では「歯周内科治療」として、全身の健康を考えた多角的なアプローチに取り組んでいます。
- Q歯周内科治療について教えてください。
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A
歯周内科治療とは、表面の汚れの除去にとどまらない、根本的な解決を目的とした治療です。専用の薬剤を使って原因の除去を図ることで、ひいては全身の健康と免疫機能の向上につなげることをめざします。原因菌は歯周病だけではなく、全身にも影響してしまうんですよ。まず挙げられるのが血管への影響です。口も体の一部ですから歯周病菌は全身を巡ります。体の状態が悪くなると虫歯や歯周病の悪化にもつながります。原因菌をきちんと除去して、この悪循環を断ち切らなくてはなりません。
- Q歯周病は治るものなのでしょうか?
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A
口の中を整えるだけでは治りにくいでしょう。歯周内科治療の考えにも通じますが、症状を改善につなげるためには全身の免疫機能を高めることが大切です。食生活の見直しや適度な運動も必要でしょう。それを前提とした上で、当院では光学顕微鏡を用い、菌の状態を確認しながら治療を行っていきます。まずは検査を行い、お口の中の原因菌の状態を確認します。これは顕微鏡を通して映し出しますので、患者さんの目でも確認ができるんですよ。菌の種類や歯の状態によって薬剤や治療方法を決め、歯科衛生士と連携して治療を進めます。全身の状態を整えることが口腔内の改善にも役立ちます。
- Q診療の際に心がけていることはありますか?
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A
患者さんの話をしっかり聞き、一人ひとりのライフスタイルに合った提案ができるよう心がけています。初診に1時間をお取りしているのは、悩みや思い、描いている最終ゴールを共有するためです。症状に対して私たちが医学的に考える「理想のゴール」はありますが、それが必ずしも患者さんの考えと一致しているとは限りません。患者さんは全国からいらっしゃいますから、通院頻度もまちまちです。お互いの考えをすり合わせ、歯だけではなく体全体の健康を考えながら治療を行っています。
- Q歯周病の再発を防ぐためにはどうすればよいでしょうか?
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A
まずはクリニックで定期的にケアを受けること。しかしそれ以上に大切なのは、全身の健康管理です。現代の食生活では、栄養素のアンバランスが頻繁に起こり得ます。体に良い物を取ることも大事ですが、減らすこともたいへん重要です。例えば糖分や添加物の摂取を控えることを心がけてみてください。食生活は免疫機能にも影響します。適度な運動も、健康な体を作るために必要ですね。また「食いしばり」にも注意を払ってみてください。本来、人間の歯は上下がくっつくことはほぼありません。頻繁に「噛んでいる」と感じたら、噛み合わせのチェックを受けてみてください。
自由診療費用の目安
自由診療とは歯周内科治療/3万9600円~
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