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武田 淳也 理事長の独自取材記事

整形外科 スポーツ・栄養クリニック代官山

(渋谷区/代官山駅)

最終更新日:2020/04/21

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代官山駅から徒歩2分の距離にある「整形外科 スポーツ・栄養クリニック代官山」は、一般的な理学療法と、体幹バランスを整えて正しい姿勢や体の動かし方を身につけるピラティスのメソッドを組み合わせたリハビリテーションに特色がある。日本ではマットの上で行うイメージが強いピラティスだが、発祥の地であるアメリカでは専門器具を使うトレーニングが普及していると武田淳也理事長。「もともとは負傷者のリハビリテーションから始まったため、器具で体をサポートしながら動かすトレーニングが多いのです」。こうしたリハビリテーションを日本に根づかせたいとの思いから同院を開設した武田理事長に詳しく話を聞いた。
(取材日2018年9月21日)

負傷者のリハビリから生まれたピラティスを活用

こちらのクリニックにはどんな特色がありますか?

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当院はアメリカで広く普及している、専門器具を使ったピラティスを提供するスタジオに始まり、2013年から整形外科や内科を備えた「整形外科 スポーツ・栄養クリニック代官山」になりました。もともと私は出身地の福岡で、10年以上前からピラティスのスタジオを併設した整形外科・内科のクリニックを開設し、多くの患者さんに来院いただいていました。そうしたクリニックを東京にもという声に応えたかたちです。健康づくりの基本は運動と栄養ですが、それらは医学的な観点から適切に行わなければ、かえって体を痛めたり病気の原因になったりします。当院では医師、ピラティスの専門知識を持った理学療法士、管理栄養士が一体となり、総合的・包括的に皆さんの健康づくりをサポートしています。

ピラティスを診療に活用されているとか。

ええ、もともとピラティスは、負傷者のリハビリテーションとして開発したメソッドがベースで、発祥の地であるアメリカでは整形外科でリハビリテーションの一環として活用されています。その中には専門器具で体の動きをサポートして行うものが多数あり、当院では医師の指示のもと、一般的な理学療法と各種の器具を使うピラティスのメソッドを組み合わせた運動療法を提供しています。器具が患者さんの体の動きなどをサポートしてくれる上、その方に応じてスタッフがプログラムをカスタマイズし、マンツーマンで指導するため、楽に正しい姿勢や動きを身につけられるんです。しかも当院のリハビリテーションスタッフの多くは理学療法士の国家資格に加え、ピラティスの専門知識も持っているため、リハビリテーションの狙いを医学的に理解した上で、理学療法とピラティスを適切に組み合わせた指導ができる点も特色です。

ピラティスで正しい姿勢や体の動かし方を学ぶのですね。

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当院がなぜ姿勢や体の動かし方を大切にしているかは、車で例えるとわかると思います。腰痛や関節痛などは、急発進・急停車や無理な曲がり方のせいで一部に過度な力が常にかかり、部品がすり減ったり壊れたりした状態。エンジンのパワーアップに相当する筋力トレーニング、サスペンションを良くするストレッチなどだけでは根本的な解決にはなりません。なるべく過度な力がかからないよう、車の運転つまり姿勢の維持や体の使い方がうまくなることが重要です。ピラティスの根本はコントロロジー(コントロール学)で、自分自身の体の姿勢や動きをはじめとするボディー、それにマインド、スピリットを上手にコントロールする技術を学ぶことにあるのです。

近くに住む子どもからアスリートまで幅広く受診

どういった方が受診されていますか?

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当院を受診されるのは近隣にお住まいの方と、アスリートやダンサーなど体を極限まで使い切る方に大別されます。地域の皆さんは小さなお子さんから90歳を超える高齢の方まで幅広く、症状は体の各部位の痛みや腫れ、関節の変形、神経や脊髄の障害などさまざま。こうしたケースに注射や電気治療といった対症療法だけでなく、理学療法にピラティスのメソッドを取り入れた運動療法も行って不調の原因となる体の姿勢や動きを正すことで、根本的な治療をめざしていきます。また後者についてはスポーツ整形外科が専門である私のほか、スポーツ障害の診療を得意とする医師を招いて診療を行っています。中でもアスリートの内視鏡手術で知られる徳島大学の西良(さいりょう)浩一教授と協力し、西良先生が担当した患者さんの術後のケアを当院で行うといったかたちで連携しています。

ピラティスのメソッドを取り入れたリハビリテーションは、どんな症状に対して効果が期待できますか?

腰痛や関節痛といった関節の変性疾患ほか、生活習慣病の管理で重要となる体重や血糖値のコントロール、心血管機能の向上による各種症状の改善にも期待できます。さらに近年では中高年の女性に多い尿漏れや頻尿などを改善・予防する働きにも注目されています。これは体幹のバランスを整え、体の芯となる筋肉を使うトレーニングにより、尿関係のトラブルの原因である骨盤底筋をうまく使えるようになるからと考えられます。また当院では高齢の方とアスリートの皆さんで、体の故障やその治療に共通点があることにも着目しています。高齢になると長年使ってきた負担から、アスリートの場合は体を酷使し続けた結果、骨や関節にゆがみや痛みが出てくるからです。このため、どちらも当院で行うリハビリテーションによって正しい姿勢と体の使い方を身につけることがとても重要なのです。

こちらで行っているリハビリテーションの流れを教えてください。

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最初に整形外科の医師が患者さんを診て、症状や本人の生活習慣などから原因を総合的に診断。必要ならエックス線検査、超音波検査を実施し、本人の歩き方などを撮影した映像で姿勢や動きの癖をチェックします。さらに骨密度検査で骨の状態を調べた上で、骨折などのリスクを避けながら運動療法を指導するんです。その後、理学療法士の資格を持ち、ピラティスの専門知識を持ったスタッフを中心に理学療法とピラティスのメソッドを組み合わせたリハビリテーションを行います。また治療の前後には体成分を細かく分析する装置で全身状態を把握し、効果を確認していきます。このほか生活習慣病などで食事の改善が必要な患者さんには管理栄養士による栄養指導も行い、院内のキッチンでは料理の作り方を学べる料理教室なども開いています。

体の上手な使い方を知ることが、健康寿命を延ばす鍵

先生がピラティスを学んだきっかけは何だったのですか?

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大学病院では整形外科が専門でしたが、以前からスポーツ医学と健康づくりに興味があり、出身地の福岡で保健福祉行政にも携わりました。そして1999年にスポーツ医学を専門的に勉強するため、アメリカでいくつかの病院の講習に参加したんです。渡米後、最初の講習まで少し日数に余裕があったので、現地のアスリートのメディカルサポートをしている病院で学ぼうと考え、スポーツ医学とダンス医科学を専門とする医師に師事。そこでダンサーやアスリートに向けてスポーツ障害の予防とパフォーマンス向上を目的に指導していたのがピラティスだったのです。私はその素晴らしさを実感し、専門的に学ぶため何度も渡米。現地でリハビリテーションのためのピラティス指導について専門的に学んだ後、福岡市内でピラティススタジオを併設したクリニックを開設し、さらに当院を開設したんです。

ピラティスのどのような点が魅力ですか?

リハビリを目的に開発されたピラティスは、無理をして体を鍛えるのではなく、正しい姿勢や体の使い方を身につけることが目標です。このため年齢や体力に関係なくトレーニングでき、例えば筋力や柔軟性の低下が気になる中高年の方もいつでも始めることができます。体を痛める原因は何かの動作をしたときがほとんどですが、ピラティスのメソッドを活用して体の動きを適切にコントロールできれば、その原因に直接アプローチして再発防止が期待できるのです。

先生の今後の目標を教えてください。

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ピラティスを含む適切なトレーニングによって、皆さんの健康寿命を延ばすお手伝いをしたいです。最近では生活習慣病やその予備軍となるメタボリック症候群と、運動器の衰えから歩行能力などが低下するロコモティブ症候群は密接な関係があるとわかり、30代、40代からこの2つの予防に注意することが、健康寿命を延ばす鍵といわれています。当院では一般の方向けに「体の使い方」に関する講座を開講しており、2018年9月時点で延べ5500人に受講していただきました。今後も多くの方に利用していただきたいですね。

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