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高倉 秀樹 院長の独自取材記事

高倉クリニック

(横浜市磯子区/洋光台駅)

最終更新日:2019/08/28

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「どんなに医療技術が発達しても早期発見にはかなわないことを痛感し、病気を早く見つける町のお医者さんになろうと思いました」と語る「高倉クリニック」高倉秀樹院長。大学病院や総合病院の外科に所属し、消化器系のがん治療に携わり、内視鏡を使った検査や切除手術、肝臓や胆のう、膵臓の診療にも豊富な経験を持つ。見落としのない診断には「執着することが大切」と話し「惰性では人の体に管を入れることはできない」との真摯な言葉が印象的だ。また「多様な病気に接してきた外科医師は、プライマリケアに向く」と、風邪や生活習慣病などにも幅広く対応する。「早期発見と早期治療で、地域からがんで亡くなる方をゼロにすることをめざしたい」。医療に対する強い責任感が感じられる頼もしいドクターだ。
(取材日2018年5月8日)

世界的な肝臓外科医師に憧れ、消化器外科の道へ

医師を志したきっかけや、消化器外科を選んだ理由を教えてください。

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小さい頃は小児喘息で苦しみ、小学生の時は学期ごとに大きな発作を起こし、2度も入院したほどでした。しかし、水泳と通院治療を続けたおかげで喘息は次第に良くなり、大学時代には空手の有段者になるまで改善しました。病気を克服する喜びをもっと多くの方にも味わっていただきたいと医師をめざしました。また私が学んだ信州大学医学部では、肝臓外科の世界的な権威である教授が、日本ではまだ症例実績が少ない脳死肝移植を手がけておられました。この熱意ある外科の先生方の姿に憧れて、肝臓・胆のう・膵臓を含む消化器外科に進んだのです。

先生が専門とされる分野についてお聞かせください。

大学卒業後は、横浜市立大学附属病院での研修を経て、横須賀共済病院、横浜赤十字病院(現・横浜市立みなと赤十字病院)、国立横浜医療センター、横浜掖済会病院などでがんや悪性腫瘍の治療・手術に携わり、胃がん、大腸がんなどの手術も数多く経験してきました。今は検査、診断は消化器内科、手術治療は外科と役割が細分化されていますが、以前は外科医師が検査や診断をすることも多く、その中で内視鏡や超音波を使う技術も身につけました。ですから、専門としては内視鏡や超音波によるがん検査、そして肝臓・胆のう・膵臓を含む消化器全般の診療ということになるでしょうか。

開業されたきっかけは?

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私が大学を卒業して医師になってからの間にも、がん治療は飛躍的に進歩しました。しかし、進行したがんでの生存率はいまだにとても低く、やはり早期発見と早期治療に勝る解決策はないのです。そのためには、待ち時間の長い大きな病院に足を運ぶより、まず身近な地域のクリニックで気軽に診療を受け、がんなど重大な病気を早く見つけられるようにするべきだと思っていました。私自身も「町のお医者さん」として患者さんと深く関わる医療を実践したかったので、開業に踏み切りました。

一般内科から、消化器、肛門科、外科まで幅広く対応

診療面の特徴についてお聞かせください。

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風邪やインフルエンザ、糖尿病や高血圧など生活習慣病などの一般内科から、消化器科の病気、肛門科、ケガややけどなどの外科まで、地域のかかりつけ医として幅広く診療しています。内視鏡検査に関しては胃も大腸も同数ぐらい行っていますね。当院では、鎮静下(麻酔)でウトウト眠っている間に検査が終わり、またそのまましばらく休めるストレッチャーやリカバリールームも備えていますので、高齢の方も安心して検査を受けていただけます。大腸ポリープが見つかった場合は、検査と同時に切除も可能です。

内視鏡検査について、もう少し詳しく教えてください。

まず麻酔をかけることは、患者さんの苦痛を軽減する上でも大切ですが、胃や腸を膨らませ、色合いや微細な変化を見逃さないためにも意味があります。医師が執着して診ることが非常に大切なんです。何年たっても数多く経験しても、緊張はしますし、惰性で人の体に管を入れることはできないと肝に銘じています。当院では、大腸の内視鏡検査に関しては女性が多いんですよ。厚生労働省から出ている平成28年の人口動態統計によると、大腸がんが女性の死因第1位になっているためか、「ずっと便秘」「痔だと思うが下血がある」などと心配になって来院される方が増えてきています。大腸の内視鏡検査は、朝から下剤を飲んだり、車の運転ができなかったりと制限もありますから、徒歩圏内の近所のクリニックで受けていただけるのは楽だと思います。

大学病院での診療経験は、どのように生かされているとお考えですか?

多くの手術経験がありますので、内視鏡検査でポリープを見つけたときも、この場で処置できる症例かどうか、感覚的にわかるんですよ。もちろん周辺の変化なども併せて診断しますが、安心して検査を受けていただけると思います。また病院では、糖尿病や心臓病など生活習慣病の方ががんの手術を受けることは珍しくなく、内科や循環器内科、呼吸器内科など各分野の医師と連絡を取って病状を把握し、手術前後の対応についても助言を得ながら治療し、知識も蓄積してきました。ですから、いろいろな病気の患者さんと接してきた外科の医師は、地域で最初の診療窓口となる「プライマリケア」の医師に向いていると考えています。

診察の際に大切にされているのはどのようなことですか?

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一人ひとりお話をじっくり伺い、提供する情報もプラスとマイナスの両面をきちんと伝えることを大事にしています。特に注意しているのは、私の独断で治療方法を決めるのではなく、現代医療でより良いとされている方法や、新しいデータによるガイドラインなど一定の根拠に基づくことです。一方で、患者さんには、できる限りざっくばらんに、あまり思い込みを持たないで話してもらうほうが的確な診断につながると思っています。診療では、単に検査データを見るだけでなく、目の前の患者さんの症状を見て、聞いて、触ってという五感を研ぎ澄ます大切さをあらためて感じることができていますね。開業してから、医療の原点を実践する毎日でとても充実しています。

がんで亡くなる人がゼロになることをめざして

ところで、先生ご自身の健康法について教えてください。

自分の健康維持にも気をつけて、特に免疫力を高めることに努めています。免疫には小腸が関わっていることがわかってきています。そこで、腸内の細菌叢、つまり腸内フローラを整えるために、毎朝、豆乳、甘酒、ケール、ブロッコリー、きな粉を混ぜたジュースと整腸剤を飲んでいます。おなかの調子も良くなって風邪もひかなくなりましたね。免疫力を高めて、がんの予防にもつながる腸内の細菌叢の改善は、とても注目される分野だと思います。

これからの展望についてお聞かせください。

かかりつけ医として、この地域でがんで亡くなられる方がゼロになることをめざしたいですね。そのためには内視鏡や超音波検査など、早期発見のための技術を向上させたいと考えています。がん治療が進んでも、進行がんの生存率はいまだに低く、どのがんでも早期がんで見つけるのが患者さんのためであり、医療費の削減にもつながります。特に胃や腸のがんは見つけやすいので、内視鏡検査を広めていきたいですね。専門施設に紹介する患者さんには、よく説明して不安を取り除き、元気になって笑顔で帰ってきていただきたいと考えています。とりわけがんの手術を受ける患者さんは落ち込まれているので、医師が強い心を持って励まし続け、明るく送り出すことが必要だと思っています。当院のロゴマークが海で一番強いシャチなのは、そうした強さに対する自らへの鼓舞なんですよ。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

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地域性としては高齢化が進んでいますので、がんの見つかる高齢の患者さんも多いのが現状です。高齢の方の場合、お元気ならば90代でも積極的な治療を行うなど、その方その方に合った治療を心がけています。B型肝炎、C型肝炎の治療が進み、肝臓がんは減少傾向ですが、膵臓がんは増えています。アルコールによる膵炎もありますが、糖尿病による膵炎、膵臓がんが増えているようです。特に糖尿病の方は免疫が低下してがんのリスクが高まりますので、がんの検査をしっかり受けていただきたいですね。また親族に胃潰瘍や胃がんの方がいる場合はピロリ菌に感染されている可能性が高いので、なるべく早めにピロリ菌検査と、胃の内視鏡検査を受けてください。大腸がんは男女ともに増えていますので、30歳以上の方で便通異常や下血が見られるときは大腸の内視鏡検査を受けていただきたいですね。

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