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鈴木 治仁 院長の独自取材記事

鈴木歯科クリニック

(品川区/中延駅)

最終更新日:2019/08/28

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中延駅近くの住宅街の一角で、1993年から診療を続ける「鈴木歯科クリニック」。「いつでも、どこでも、だれにでも」をモットーに患者と向き合う鈴木治仁先生は、地域の患者のかかりつけ医であるとともに、HIV患者の受け入れ施設拡充、知識の普及といった活動にも積極的に取り組む歯科医師だ。「安全に歯科医療を受ける権利は誰にも等しくあり、そのために万全の環境を整えるのが自分たちの役割である」という鈴木先生の信念を受け継ぐスタッフも、徹底した院内感染対策と差別のない診療に力を注ぐ。多忙を極める活動の中でも、一人ひとりの患者と真摯に向き合う姿勢を貫く鈴木先生に話を聞いた。
(取材日2018年10月17日)

患者とのつながりを意識した1対1の診療

開業から25年の節目と伺いました。これまでを振り返って、いかがですか?

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一人の患者さんと長くお付き合いできる医院にしたいという思いで、1993年にこの土地に開業しました。25年がたっても、患者さんと1対1で向き合う診療方針に変わりはありません。患者層は幅広いですが、近頃はお年寄りの割合が高くなってきましたね。中には僕と話をしに来ているような人もいて(笑)。話すだけで治療時間が終わってしまって、治療は次回ね、というケースも珍しくないんですよ。一方で、お子さんもいらっしゃいます。僕は、お子さんとはまず友達になるところから始めるんですよ。押さえつけて治療をするのは簡単ですが、恐怖を感じてしまったら治療を続けることが難しくなるからです。一人で座る、お口を開ける、というように、段階を踏むことが大切だと思うんですね。合わせて、お母さんたちにも、甘いものを取らせすぎないこと、歯磨きをしっかりすることなどを約束していただいて、協力して治療を進めていきます。

「じっくり向き合う」という診療方針は、開業当初からなのですね。

できる限りご自身の歯を残してあげたいと思っているので、今どういう状態で、どのように治療していくかということは、時間をかけて丁寧にご説明しています。歯を残すという点で、当院には他の模範となる患者さんが数名いらっしゃるのですが、そのうちお一人はカステラも食べられない状態で来院され、「すべての歯を抜くしかない」と思い込んでおられました。歯石の除去や手術、歯磨きの徹底など歯を残せる可能性を提示して、抜くのはいつでもできるから頑張ってみようとお話ししたら、わかってくださって。結果的に3本しか抜かずに済み、最終的には自分の歯でお肉まで食べられるようになったんです。2人で「やったね!」と喜び合いましたよ。一人ひとりにご理解いただけるまでご説明するのは大変なこともありますが、真摯に向き合うことで得られる喜びのほうが大きいです。

スタッフの皆さんの、明るく丁寧な態度も印象的です。

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スタッフには本当に恵まれています。僕が歯科医師会の活動などで忙しくて手が回りきらないと、自主的に予定を調整して「夜まで残りますよ」と声をかけてくれることもあるんですよ。翌日の出勤を遅らせて残ってもらったりしていますが、本当に助かっています。HIVの患者さんを受け入れ、すべて一人で治療していたときも、「できることはやります」と言って進んで手伝ってくれました。正しい知識を身につけ、偏見を持たずに誰にでも平等に接してくれるのがうれしいですね。少人数でビジネスライクでないせいか、ステップアップしたいという相談に乗ることも少なくありません。やる気のある人には通信教育でもいいから資格を取るよう勧めて、受講費などを補助したりもしています。当院で働きながら勉強して、歯科衛生士になった人もいましたね。世知辛い世の中ですが、人情味のある良い雰囲気だと自負しています。

「いつでも、どこでも、だれにでも」が診療のモットー

HIVの患者さんの受け入れについて、もう少し詳しく教えていただけますか。

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最初は、薬剤師である家内が、パート先で知り合ったボランティアの方に打診されたのがきっかけでした。当時の日本はHIVに関する偏見が強く、診療を拒否するだけでなく、HIV患者のおなかを素手で触るのさえ躊躇する医師がいるような時代だったんです。僕も知識がなかったので、HIVの研究者に教えを請うたり、自分で学んだりして、院内感染対策を万全にしてから受け入れを決めました。その後、同じような志を持つ仲間と組織を立ち上げて東京都に働きかけ、HIVの患者さんの歯科診療をサポートする紹介事業をスタートさせています。当院では、院内感染対策に自信があるからこそ受け入れられる、と思っています。

偏見がある中での受け入れは、大変なご苦労があったと推察します。

最初に来た患者さんは、どこにも診てくれる医院がないからと、練馬区から通っていたんです。入院予定の都立病院の歯科に紹介状を書くよと言ったのですが、ばい菌扱いされるのがつらいから先生に診てほしいと言って。絶対に良くなって戻ってくるからと約束して入院し、退院したら当院に来るということを繰り返していました。その彼が亡くなる少し前、もう通えないというときに、「先生、ありがとう」と言ってくれたんです。あれからずっと、彼の「ありがとう」に支えられてきました。彼が遺してくれた言葉のおかげで今の僕があるのだと思っています。ほかの患者さんに接するときとまったく変わらないスタッフの対応がうれしかった、と涙して帰っていく地方の患者さんなどを見ると、まだまだ偏見が根強く残っている地域があることを感じずにはいられません。

患者さんと向き合う姿勢は、どこで培われたものなのでしょう。

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大学時代、研修を兼ねて新島へ僻地診療に行った経験が大きいですね。当時、新島は巡回診療だったので、「歯が痛い」と言われたらとにかく抜く。そして、次の診療のときに入れ歯を入れる。そういうやり方だったんです。だから、患者さんも僕が治療しようとすると「痛いから抜いてくれ」と言うんですね。できる限り歯を残す治療をめざしていた僕にとって、これはカルチャーショックでした。そして、この実態を変えるためにもう1度戻ってこようと決めたんです。5年目に希望がかなって常勤の歯科医師として新島へ行き、歯を残すことの意味や、予約制での診療を島の皆さんに理解していただくことができました。狭い島ですから、自然と患者さんとの距離も縮まります。いつの間にか皆さんに「スーさん」と呼ばれて友達のような付き合いをするようになりました。このときの患者さんとの接し方が、今の診療スタイルの基礎になっていると思います。

口腔内から疾患のサインを見つけ、健康寿命を伸ばす

なぜ、医師をめざそうと思われたのですか。

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自分が生まれた産婦人科の先生と家族ぐるみの付き合いがあって、ずっと通っていたんです。耳が痛くても産婦人科に(笑)。耳鼻科の医師って、額に丸い鏡をつけているでしょう? その先生は、「俺でも鼓膜ぐらい見える」なんて言って、僕のためだけにあの鏡を買ってくれましてね。開業して初めて帝王切開で取り上げた子どもだったということもあって、本当にかわいがってもらったんです。医師への憧れはそのときからですね。

今、新たに取り組んでおられることはありますか。

来年度から、品川区で後期高齢者に向けた歯科検診がスタートします。超高齢社会で重要なのは、高齢者の平均寿命と、健やかに日常生活を送れる健康寿命との差を縮めることです。そのためには、心身の活力が失われるフレイルという状態を少しでも遅らせなくてはなりません。同様に、口腔内も機能が衰えていくと「オーラルフレイル」になり、やがて要介護になる危険性が高まります。検診では、食べにくい、うまく噛めないといった症状に早く気づいて、歯科医師会だけでなく、医師会や行政と協力しながら、まだ病名がつかない状態から心身をケアしていくことをめざしています。

最後に、今後についてお聞かせください。

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「口腔は全身の一部である」ということから、口腔疾患と全身疾患との関連など、研究が進んでいます。今後は、口腔内のみならず全身も考えられるような歯科医師が求められると思います。口腔と全身疾患の関係に留意し、新たに学ぶべきところは学びながら、すべての人が幸せな老後を送れるようにサポートしていきたいと思っています。

自由診療費用の目安

自由診療とは

審美歯科
・メタルボンド:7万5000円
・ハイブリット前装冠:5万5000円
・ハイブリットジャケットクラウン:3万5000円
・オールセラミックス:10万円~

インレー
・ハイブリットインレー:2万円~

入れ歯 9万5000円~35万円

ホワイトニング
・オフィスホワイトニング:2万円~
・ホームホワイトニング:1万円~

※その他にも種類がございますので、ご相談ください。

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