丸岡 宗康 院長の独自取材記事
まるおか歯科
(品川区/五反田駅)
最終更新日:2024/12/23
五反田駅東口から徒歩5分の場所にある「まるおか歯科」。待合室にあるアクアリウムには色とりどりの熱帯魚がゆらめき、歯科に来たことを忘れさせてくれるような心安らぐ空間になっている。補綴やインプラント治療を専門とする丸岡宗康院長以下、各分野の前線で研鑽を積む歯科医師が複数在籍。地域住民やオフィスワーカーといったさまざまな患者が訪れ、一般歯科、小児歯科、歯科口腔外科、歯周病、インプラント、矯正歯科、予防歯科といった幅広いニーズに、各専門の歯科医師たちがチーム医療で応えている。近年では鎮静剤を使用した治療やメンテナンスにも力を注ぐ。「来年で30周年。患者さん側の変化にも対応したアドバイスをより心がけていきたいですね」と語る丸岡院長に、同院の現在の取り組みや地域医療への思いを聞いた。
(取材日2024年9月19日)
得意分野が異なる歯科医師が多数在籍
幅広い分野の治療に対応しておられますね。
各分野に特化した歯科医師が治療を行っているのが当院の大きな特徴で、患者さんが大学病院に行く負担を減らすため、当院で対応できる環境づくりを常にめざしています。診療体制としては、基本的に患者さんごとに担当の歯科医師が診るスタイルです。私自身は入れ歯などの義歯治療やインプラント治療を得意とし、口腔外科、矯正歯科、歯周病などは各専門の歯科医師が対応。一方、大学病院で長く研鑽を積んだ歯科医師や、現在も当院と並行して勤務している歯科医師もいます。口腔外科の歯科医師の増員によって外来小手術が可能となり、院内で対応できる治療が増えました。表面的な情報だけによる治療では根本的な解決にならず、治療をしても再発しかねません。患者さん一人ひとりのお口の状態に加え、生活背景なども詳しく把握しながら綿密にコミュニケーションを取り、その方に合った治療やアドバイスを歯科医師全員が心がけており、私も心強く感じています。
院長のご専門と、診療ポリシーについて教えてください。
もともとは補綴がメインでしたが、ある時期からインプラント治療も始め、歯科用CTや口腔内スキャナーを用いてお口周りの状態を細部まで確認した上で、治療プランを作成しています。ただ、このインプラント治療はあくまでも選択肢の一つだと考えています。歯を失ってしまった患者さんに対する治療としては、インプラントのほかに入れ歯やブリッジもあります。患者さんには考えられる治療法についてすべてお話しし、相談しながら決めていくようにしています。虫歯治療については、歯の中の神経にまで達してしまった重度の虫歯の場合、歯を残すために神経などを取り除く根管治療も行っています。しかし、中には「どうしても神経を抜きたくない」という患者さんもいらっしゃるでしょう。その場合は、神経を抜かずに済むことをめざす治療法を考えます。患者さんとしっかり対話し、なるべく希望に寄り添うかたちで診療していきたいと思っています。
女性の先生もいらっしゃるんですね。
現在、女性の歯科医師は2人。1人は小児歯科の先生で、男性の先生が苦手なお子さんでも安心されるのではないでしょうか。もう1人は大学で高齢者歯科を専門的に学んでおられる先生で、高齢の方の処置や健康診断や口の機能が低下した状態「オーラルフレイル」のチェックなどを担当してもらっています。超高齢社会となった今、全身管理は歯科医師でも当然のように求められるようになってきました。おくすり手帳を活用した治療や、必要に応じて医科との連携を行う上でも非常に心強い存在だと感じています。人は誰しも、年齢を重ねていくと昔のようには歯磨きができにくくなります。それに対して電動ブラシを用い、より楽に歯垢が取れやすい磨き方をアドバイスするなど、年齢に応じたこまやかなアドバイスができる点なども、歯科医師・歯科衛生士ともに当院の強みとなりましたね。
患者や時代のニーズに応じた幅広い治療を提供
デジタル技術の活用も進めているそうですね。
口腔内スキャナーは、小型のカメラでお口の中を撮影する機械です。読み取った情報をもとに、かぶせ物や詰め物を作製できます。従来の粘土のような印象材で型を採り、石こうで固めて技工所に送るという工程がなく、スキャナーで撮影したデータを技工所に転送することで事足りるようになりました。石こうは膨張する性質があるため、実際の歯型どおりに作製するのは困難です。詰める際に何度も微調整を行う必要もあります。一方、口腔内スキャナーを使用した場合は、データをもとに技工物が作られるため、必要な調整もわずかです。治療時間短縮にもなり、患者さんの負担軽減にもつながります。保険診療でも一部取り扱いができますので、ご相談いただければと思います。
ホワイトニングのニーズも高まっているとか。
当院ではクリニックで行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングのいずれも行っていますが、性別や年齢を問わず受けてくださる方が増えていて、50代の男性がホワイトニングを受ける姿もごくありふれた光景になってきている印象ですね。またホワイトニングと同時に、「以前治療した銀歯を白い素材に変えたい」という方も増えてきていますよ。最近では保険診療であっても奥歯まで白いレジンの詰め物を使えるようになってきましたから。
金属アレルギーがある方にとってもうれしいことですね。
まさにそうですね。金属アレルギーなどを防ぐためにも、保険診療・自由診療を問わず「メタルフリー」という考えが近年、全世界的にも広まってきています。もちろん保険診療の詰め物で良いと考えるか、それともジルコニアなどのワンランク上の素材を用いた自由診療にするかは患者さんご自身で選んでいただけます。また全体的にセカンドオピニオンも増えている印象です。こういった詰め物の質問や相談のほか、他院で提案された治療が自分に合っているのかなどの相談に各専門の歯科医師が詳しくお答えできるのは、当院の大きな強みであり、患者さんにとってもメリットが大きいのではないかと思います。
地域の人たちに長く寄り添えるクリニックでありたい
鎮静剤による、治療時の痛みの軽減にも力を入れていると聞きました。
口腔外科で外来小手術に対応できるようになり、静脈内鎮静法を導入しました。静脈内鎮静法とは、鎮静薬を静脈に投与することで意識を落として半分眠ったような状態にするための方法で、全身麻酔と異なり、呼びかけに応えられる状態を保ちます。しかし、処置中の出来事について患者さんはほとんど覚えていません。意識がはっきりした時には処置が終わっていたという感覚でしょう。インプラント治療にも用いていますし、それ以外にも嘔吐反射が強い方、歯科に恐怖心がある方にもお勧めです。患者さんが少しでもリラックスしてくださると私たちも安心しますし、治療もスムーズになりますから。
アクアリウムは相変わらずの美しさですね。
ありがとうございます。1995年に開業した際、これまでのクリニックのコンセプトとは違うクリニックをつくりたいという思いがありました。色とりどりの魚を見ながら待合室で過ごしてもらうと患者さんもリラックスできますよね。今夏リニューアルを行い、クリニックの外からも見えるような配置に変えました。リニューアル中は患者さんから「どうなるんですか?」と楽しみにされているお声もいただきましたよ。合わせて待合室も照明などを変え、より落ち着いた雰囲気になりました。
30周年を目前にしています。読者へのメッセージをお聞かせください。
開業は地域医療に貢献することであり、開業したからには、生涯を通じて患者さんのお口の管理をしていくという重要な使命があると考えています。同時に、この短くはない時間の中で培ってきた当院の幅広い対応力を、地元の皆さんのみならず、もっとたくさんの方に活用していただきたいと思っています。大学病院に勤め先端の医療を知る歯科医師、まさにベテランとなった熟練の歯科医師など、層の厚さとそれから生まれるチーム医療が当院の特徴です。大学病院に行かなくても治療できることも今後さらに増えるでしょう。歯科に通ったことがない方の検診からセカンドオピニオンまで幅広く対応しますので、ぜひいろいろと相談してみてください。あなたに合った治療に出会えるはずです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療(1本)/38万5000円~(静脈内鎮静法を含む)
部分矯正/38万5000円~
PMTC/3万3000円
セラミックの詰め物/6万9300円〜、セラミックのかぶせ物/6万9300円〜
オフィスホワイトニング/1万7600円~、ホームホワイトニング/4万4000円~