インプラント治療後に良い状態を保つには
定期メンテナンスが重要
松原歯科クリニック
(横浜市南区/蒔田駅)
最終更新日:2024/08/27
- 自由診療
失った歯を補うための治療法の1つとして定着してきたインプラント治療。費用も治療期間もかかることから、「インプラントにすれば一生安心」と思ってしまいがちだが、インプラントを長持ちさせるためには、歯を失うこととなった原因を取り除くことと、治療後の定期的なメンテナンスが重要だという。「松原歯科クリニック」は虫歯や歯周病治療に加え、顎の形や骨格まで口腔全体を診るインプラント治療を得意としている。さらに治療後の状態を保つため「定期的なメンテナンス」に注力。「インプラントは、治療後もずっと健康で快適な人生を謳歌していただくための選択肢の一つです」と、爽やかな笑顔で語る松原ひとみ院長に、口腔機能の回復から生活の質の向上をめざすインプラント治療とメンテナンスについて聞いた。
(取材日2020年11月6日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Qインプラント治療のメリットについて教えてください。
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A
インプラント治療とは、チタン製のインプラント(人工歯根)を顎の骨に埋め込み、失った歯の機能を回復する目的の治療法です。従来の部分入れ歯やブリッジのように周りの歯に負担をかけることなく、天然の歯に近い感覚で食事や会話を楽しむことがめざせるのはインプラントならではの大きなメリットといえます。また、見た目としても自然であることからインプラントを希望する患者さんは年々増えてきています。とはいえ、インプラントがすべての場合において最良の方法というわけではありません。事前に歯科医師としっかり話し合い、患者さんの希望や顎の骨の状態、口腔内環境など多角的、かつ長期的に検討して最善の選択をすることが大切です。
- Qインプラント治療が難しい症例もあると聞きました。
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A
インプラント治療を困難にする原因の1つに埋入位置の骨の厚みや量が足りないことがあげられます。骨が足りない場合は、骨造成という方法で対応できるケースが増えてきています。また、重度の歯周病により歯肉や歯槽骨などの組織がダメージを受けている場合は、歯周組織の再生療法を行うこともあります。糖尿病や高血圧症、心臓病などの疾患がありインプラント治療のリスクが高い場合は、疾患の状態に合わせて適切に対応することでインプラント治療が可能となるケースもあります。1度断られた患者さんでも対応可能なケースもありますので、諦めずにインプラントを専門とする歯科医師に相談してみてください。
- Qインプラントを長持ちさせるために気をつけることは?
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A
インプラントを長持ちさせるためには、治療後のメンテナンスが重要です。毎日のブラッシングなどのホームケアはメンテナンスの基本ですが、術後の口腔内の状況を維持するためには、プロによる定期的なメンテナンスが欠かせません。お口の中には数多くの細菌がいるだけでなく、歯には毎日強い力がかかっています。インプラントを長持ちさせることは、長期にわたってお口の中の良い状態を維持することと同義といえるでしょう。プロによるクリーニングを受けるほか、マウスピースを使って就寝時の歯ぎしりや食いしばりからインプラントを保護することで、インプラントの消耗を防ぐことも大きな意味があると考えます。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1患者の潜在的なニーズを引き出す丁寧なカウンセリング
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カウンセリングでは、口腔内の状態だけでなく全身の健康状態も確認しながら、治療にかかる費用や期間、メリットデメリットなど詳しい説明を受ける。費用や治療時期に関する希望やライフプラン、治療歴、生活背景、治療に対する不安などを丁寧に聞き出してくれるので、心配事があれば遠慮なく伝えよう。同院では、歯科医師に直接言いにくいことがあれば、経験豊富なスタッフに対応してもらうことも可能だ。
- 2最善の治療につなげるための検査と術前処置
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歯や骨の状態、神経や血管の位置など調べる歯科用CT検査のほか、歯周病菌や虫歯のリスク検査、噛み合わせなどさまざまな検査を受ける。同院では歯を失うことになった原因を突き止めるため、カウンセリングに基づき、骨格を含めた口腔全体を一単位ととらえて患者ごとのリスクを一つ一つ精査。必要に応じて歯周病の治療や矯正歯科治療などを先に済ませる。重度の歯周病患者に対しては、歯周組織の再生療法にも対応している。
- 3徹底した衛生管理のもとで行うインプラント埋入手術
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手術は基本的に局所麻酔で行われるが、強い不安を感じている患者には鎮静麻酔を併用することもあるという。歯科医師が細心の注意を払いながら、作成したシミュレーションに基づいて歯茎を切開し、顎の骨を削って、インプラントを埋め込む。骨造成が必要な場合は手術と同時に行われる。専用の手術室があるかどうか、器具の滅菌など衛生管理はどのように行われているかなども事前に確認しておきたい。
- 4数ヵ月後、精密に作製された人工歯を装着
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手術から数ヵ月後、埋入されたインプラントと骨がしっかり結合していることが確認できたら口腔内の型採りを行い、上部のかぶせ物となる上部構造を作製する。この上部構造にはさまざまな素材があるので、求める色や形状、費用など踏まえて、歯科医師とよく相談することが大切だ。
- 5インプラントを長持ちさせるための定期メンテナンス
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インプラント治療は人工歯を入れて終わりではなく、治療後の良い状態をどれだけ長く保てるかが重要となるため、定期的なメンテナンスは不可欠だ。同院では、歯周病に精通した歯科衛生士による精度を追求したチェックを通じて、インプラント周囲炎や噛み合わせなど小さな異変の早期発見ときめ細かなサポートを提供。さらにマウスピースを使用して、就寝時の食いしばりからインプラントを保護する対応も行っている。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/12万円~、骨造成/3万円~、歯周組織再生療法/3万円~、小児歯列矯正/10万円~、顎顔面矯正/40万円~、マウスピース作製/5000円~