橋田 節子 院長の独自取材記事
はしだ眼科クリニック
(品川区/目黒駅)
最終更新日:2025/02/06

「はしだ眼科クリニック」は、目黒駅に直結した駅ビル、アトレ目黒の4階というアクセスの良さと、日曜祝日も診療している利便性の高さから、多くの患者が訪れている。院長の橋田節子先生は、高い技術力と患者に寄り添うホスピタリティーの両方を兼ね備えたクリニックを追求。自身の培ってきた経験や手技を生かすだけでなく、白内障の日帰り手術や網膜硝子体疾患のスペシャリストを外部から招き、質の高い医療をめざしている。開業当時からスタッフの入れ替わりも少なくチームワークも抜群で、クリニックの居心地の良さはそこから生まれているのだろう。その診療にかける思いを聞いた。
(取材日2024年9月13日)
駅ビルの中で白内障の日帰り手術を可能に
たいへん便利な場所にありますが、どういった患者さんが多いのでしょうか。

私の診療日は慢性疾患の方が多く、緑内障や白内障の方が多いですね。白内障については院内で手術を行えるように体制を整え、患者さんのニーズにお応えしています。緑内障はこれといった予防法がなく、しかもほとんど自覚症状のないまま、視神経がじわじわと傷んで視野が欠け、最終的には視力が失われる可能性もある危険な病気です。日本人は40歳以上の20人に1人が緑内障患者であるとも推定されていますが、早期では自覚症状がほとんどないため、多くの方が気づいていないのが現状です。進行してしまうと、元に戻すことはできません。ですから、早期発見・治療により進行を抑えていくことが重要です。40歳を過ぎたら、自覚症状がなくても年1回は定期検査を受けてください。また、当院では緑内障やドライアイなどの新薬の開発のための治験も数多く行っています。
駅ビルの中のクリニックで白内障の日帰り手術までできるのは、珍しいのでは?
以前の当院では手術までは対応していませんでした。その頃は、私がほかの病院にお連れして手術をしたり、他の信頼できる先生をご紹介したりしていたのですが、患者さんから当院で手術も受けたいというご要望がとても多かったのです。その思いに応えられたらという思いで、2019年に医院を改装してオペ室を造りました。加えて、以前から師と仰いでいた白内障手術のスペシャリストである徳田芳浩先生に執刀をお願いし、専任の看護師、麻酔科医師によるチーム医療で、白内障手術を行っています。手術というと、手術時間の短さや件数の多さといった数字に目がいく方も多いかと思いますが、当院では結果はもちろん、術前の丁寧なカウンセリングと説明により、患者さんが満足できること、安心できることを含めたトータルでのクオリティーを大切にしています。
網膜硝子体の治療に特化した外来も設けていらっしゃいますね。

こちらの外来では、横浜市立大学附属病院で黄斑を専門に診る外来を担当している佐藤新平先生に来ていただいています。網膜硝子体は目の奥の部分であり、一般に眼底と呼ばれています。眼底出血や網膜剥離、加齢黄斑変性などは聞いたことがある病気かもしれませんね。こういった病気は高齢化に伴って、最近増加していますが、今後も増え続けることが予想されます。網膜硝子体疾患は治療が難しい場合も少なくなく、早期の発見が大事です。見えづらい、ゆがんで見えるなど、少しでも気になる症状がある場合は、気軽にご相談いただければと思います。
高い技術と居心地の良さを兼ね備えたクリニック
先生の診療ポリシーを教えてください。

患者さんに寄り添った診療をすることです。病院に行くときは、先生やスタッフの対応、医師の実力、検査機器は充実しているか、待ち時間は……と、いろいろな不安を抱えて受診される方が多いと思います。安心してご来院いただけるよう、患者さん一人ひとりが抱える不安や真の希望をくみ取り、それぞれのご希望に沿いながら検査や診療を行っています。さらにご希望や自覚症状がなくても、診療を進める上で必要と判断した検査は、ご説明して実施することも。また専門的な診断や治療が必要な場合は、大学病院や連携する井上眼科病院などへの紹介も積極的に行っています。待ち時間に関しては、予約制にしてだいぶ緩和されました。なるべく効率良く検査や診療が進むようにしていますが、患者さんの順番にこだわってしまうと、かえってお待たせしてしまうこともあるので、事前にお呼びする順番が前後する旨をお伝えして、ご理解いただくようにしています。
こまやかな配慮をなさっているのですね。
診療を予約制にしたほかにも、自動精算機を導入するなど、患者さんの待ち時間の短縮に努めています。混雑していると、どうしても流れ作業のようになってしまいがちですが、そうならないように、お一人お一人心を込めて診察しています。そのほか、緑内障や黄斑、網膜疾患の早期発見や、より精密な診断、経過観察ができるよう、性能にこだわった機器を導入したり、感染症を防ぐためクラスBの滅菌器を導入したりしています。皆さんに「居心地のいいクリニックだな」と思っていただくために、笑顔、思いやり、誠実、正確さ、迅速さ、清潔をモットーに、全スタッフが一丸となって取り組んでいます。
スタッフの皆さんにはどのような指導をされているのでしょうか。

「患者さんを自分の身内だと思って接してください」と常に言っています。自分がこうされたらどう思うのか、患者さんの身になって、患者さんに寄り添うことを第一に考えてほしいからです。また院内も身だしなみも清潔にするように気をつけてもらっています。実務に欠かせない教育体制も整えています。当院では受付から検査の補助まで、スタッフの業務は多岐にわたりますので、すべてに対応できるように定期的にマナー講習や製薬会社さんとの勉強会、講習会にも積極的に参加してもらっていますし、医療事務や診療報酬明細書についても勉強してもらっています。眼科勤務未経験者でも数ヵ月で一通りのことを学べるようにしています。おかげさまでスタッフ同士も仲が良く、開業以来、スタッフの入れ替わりが少なく、よく同業者から驚かれます。
患者の思いをくみ取り、地域に貢献を
診療の際にどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

コミュニケーションを大切に、患者さんの思いをできるだけくみ取るようにしています。患者さんは、それぞれの悩みや事情を抱えていて、中にはほんとうに思い悩んだ末に当院を受診される方もいます。患者さんの状況や思いなど、さまざまな情報を知るために、お話ししやすい環境づくりに努めています。もちろんスタッフの対応もその一つ。治療はもちろんですが、すべてに対して患者さんに即した対応をすることをクリニック全体で心がけています。勤務医時代、担当した患者さんから「診療をしてもらって心が軽くなった」という感謝のお手紙を頂いたことがありました。未熟な部分もあったのにと恐縮すると同時に、技術や接し方をもっと磨かなければと強く思ったものです。その思いを忘れないように、また自分への戒めとして、今でも読み返すことがあります。
お忙しい毎日ですが、ご自身の健康管理やリフレッシュ法について教えてください。
医師は体が資本ですから、バランスの良い食事、質の良い睡眠、適度な運動を心がけています。運動は子どもの頃から好きで、今は筋力トレーニングやゴルフをしています。ゴルフはプレーも楽しいですが、緑の中を歩くだけでも気分転換になりますし、いろいろな方と交流できるのもいいですね。自宅にいる2匹の猫も、ほんとうにかわいくて毎日の癒やしになっています。猫と筋トレとゴルフ。プライベートタイムはこの3本が柱ですね。
今後の抱負をお聞かせください。

まずは自分の健康に気をつけたいですね。患者さんにいい治療をするためにも、医師、スタッフともに健康でなければいけません。その土台の上で、今後も新しい治療や技術を積極的に取り入れていきたいと考えています。地域の小学校の学校医をしたり、区内のろう学校に寄付をしたりしていますが、医師として地域にもっと貢献できればとも思います。そうした地域貢献の一環として、将来的には訪問診療ができればいいですね。年を重ね、クリニックに来ることが難しくなる患者さんもおいでなので、なんとかお役に立ちたいと思っています。これからも新しいものを取り入れつつ、患者さんとのコミュニケーションをしっかり取って、人間らしさを失わないよう、診療していきたいです。