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松柳 美咲 院長の独自取材記事

えばらまち乳腺クリニック

(品川区/荏原町駅)

最終更新日:2026/10/13

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック main

2026年10月開院の「えばらまち乳腺クリニック」。院長の松柳美咲先生は、昭和医科大学病院乳腺外科などで乳がん診療の研鑽を積んできた専門家だ。大学病院に患者が集中することから、専門的なクリニックの必要性を痛感。加えて、もっと時間をかけて患者に向き合いたいとの思いもあり、同院の院長に就任したという。医学部生時代、荏原町近くに住んでいたこともあり、縁のある街で地域に根差したクリニックとして女性の健康管理に貢献したいと語る。高い専門性を持ちつつ、優しくソフトな人柄が伝わる松柳院長。どんな悩みも安心して打ち明けられそうな雰囲気の松柳院長に、新しいクリニックの特徴や、乳がん診療への思いを聞いた。

(取材日2026年9月14日/情報更新日2026年10月1日)

女性の医師・スタッフによる、受診しやすいクリニック

まず、クリニックの成り立ちを教えてください。

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック1

この地で乳腺科を中心に診療されていた「かしわせクリニック」の継承も兼ねて、「むらさき乳腺クリニック五反田」のグループ院として開院したのが当院です。乳腺に関する診療、品川区乳がん検診、乳がん術後の治療および経過観察などを行います。リンパ浮腫や授乳期のトラブルについては、必要に応じて「むらさき乳腺クリニック五反田」と連携します。今後は近くの昭和医科大学病院をはじめ、患者さまに寄り添った病院を選んで連携していくことになります。私は大学時代、荏原町近くに住んでいたこともあり、思い出のある地域で診療できることをうれしく思っています。

先生は、どうして乳腺科の道を志されたのですか。

若くしてがんで亡くなった身内がいたこともあり、以前から腫瘍学に興味がありました。医学部で学ぶ中で、乳がんは40代で診断される人が特に多いことを知り、そうした方の医療に取り組みたいと考えるようになり、昭和医科大学乳腺外科に入局しました。その後、大学病院や関連病院で専門的な乳がん治療を学び、前職は昭和医科大学横浜市北部病院乳腺外科で、乳がんの手術や薬物療法、研究などに従事していました。

では、こちらの院長に就任した経緯を教えてください。

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック2

大学病院で高度な医療に携わることにはやりがいを感じていましたが、術後の患者さまや、要観察となった方を適切にフォローする乳腺科クリニックが地域に不足していることを感じていました。また、大学病院に患者さまが集中し、一人の患者さまにかけられる時間が短く、治療後のことも含めてじっくりご説明することが難しい現状もありました。高度な医療を理解した上でより身近に患者さまをフォローできる専門クリニックの必要性を感じ、もっと時間をかけてじっくり診ていきたいとの思いもあった中で、「むらさき乳腺クリニック五反田」の池田紫院長とお話しし、「乳房を診るだけでなく、その人全体を診る」という考えや、2つのクリニックを拠点に品川区の女性の健康サポートをしたいという大きな目標にも感銘を受け、こちらの院長に就任した次第です。

負担の少ない精密な検査で、早期発見早期治療をめざす

こちらの診療には、どのような特徴がありますか。

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック3

まず、乳がん検査に習熟した女性の検査技師が検査を行うこと、患者さまの負担を最小限にしつつ、できるだけ迅速に病気の早期発見早期治療をめざしていることです。大学病院などでは、検査予約がなかなか取れず、精密検査が終わって検査結果の説明を受けるまで1ヵ月程度かかることもあると思います。当院では、マンモグラフィ検査や乳腺超音波検査を行った際は、検査後すぐに検査技師と乳腺外科医師が画像所見を共有し、病気の早期発見に努め、結果説明も当日に行います。必要があれば、組織生検や細胞診もなるべく即日に当院で行い、その結果もなるべく早く患者さまにお伝えして、安心していただけるようにしていきたいと考えています。より専門的な検査や治療が必要な場合も、迅速に大学病院などにつなぎます。また、今後、どのように乳房の検査を受けていくべきかも、乳房の特徴などに配慮しながらアドバイスしていきます。

乳房の特徴によって、検査の受け方も変わるのですか。

乳房の中の乳腺が多くマンモグラフィで乳房が白く映るタイプの高濃度乳房など、その方によって検査画像の見え方が異なるので、検査の仕方も変わってくることがあるのです。定期的に検査を受けるだけでなく、自分の乳房の特徴を知った上で、どういう検査を受けていったら良いかを患者さま自身が理解しておくことも大切です。また、検査の痛みが気になる方は、月経周期を考えて乳房がやわらかく痛みを感じにくい時期に検査を受けることも勧められます。

遺伝性乳がん卵巣がん症候群など、遺伝性の病気も気になります。

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック4

乳がん検査では家族歴はとても重要です。家族の中でも、どの程度近い方が乳がんになっているか、また、卵巣がん、前立腺がん、膵臓がん等、他のがんになった人はいないかといったことなど、ご家族の既往を詳しくお聞きした上で、検査方法を相談していきます。胃がんや大腸がんなど、乳がん以外の病気の予防や早期発見も大切ですので、他の検診の受け方もアドバイスさせていただきます。

診療の際は、どのようなことを大切にされていますか。

乳腺外科を受診される方は、言いたいこと、聞きたいことはたくさんあっても、「聞いてもいいのかな」と遠慮されていたり、迷われたりしている方が多い印象があります。ですから、薬の副作用や今後の見通しなど、患者さまが不安に思われていることを詳しく聞き出し、不安を解消することを心がけています。そもそも乳腺外科に来られる患者さまは、乳がん検診で要精密検査となり不安な気持ちでいる方や、乳がんかもしれないと悩まれている方など、とても緊張されている方が多いので、スタッフも含めてそうした方々に寄り添い、不安を取り除き、ホッとできるような対応を心がけ、「受診してよかった」と感じていただけるようにと思っています。

地域連携も生かし品川区の女性の健康管理のサポートを

乳がん診療の専門家として、気になることはありますか。

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック5

乳がんになる女性は増えており、以前は9人に1人といわれていましたが、今は8人に1人といわれ、まだ増えると予想されています。発症のピークは40~50代と70代にあり、働き世代の女性がかかる病気である一方、年齢が上がってもかかる可能性がある病気です。にもかかわらず、日本では女性の関心が低く、乳がん検診の受診率も低いのが課題ですので、当院でも、検診の重要性を知っていただく啓発活動に取り組みたいと考えています。

今後、どのようなクリニックにしていきたいですか。

まずは、大学病院での経験を生かして、クリニックレベルでの専門的な医療をしっかり提供したいと考えています。大学病院に患者さまが集中すると、高度な医療を必要とするケースに対応できないこともありますので、ある程度専門的な部分まで当院でカバーして、地域連携で女性の健康を守っていきたいと考えています。一方で、ここは人通りが多い商店街の中にありますから、地域の方々が乳房、乳腺のことはなんでも気軽に相談できる、身近なホームドクターのようなクリニックとなればうれしいなと思っています。品川区の乳がん検診にも対応していますので、気軽に来ていただきたいですね。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

松柳美咲院長 えばらまち乳腺クリニック6

乳がんは、仕事や子育て、介護など忙しい世代の方に多い病気です。私は、乳がんが見つかった時に、忙しくて検診を受けられなかったと後悔される患者さまを多く診てきました。自分の体のことは後回しにされる方も多いと思いますが、もっと自分の健康管理に目を向けて、ぜひ乳がん検診を受けていただきたいと思いますし、乳がん以外の病気についても、検査を受けていただきたいと思います。また、乳房や脇に、しこり、分泌物、皮膚のひきつれ、赤みなどを見つけた場合は、できるだけ早く乳腺外科を受診してください。当院では、他院や健康診断で要精密検査となった方や、乳がん術後のフォローアップなどにも対応します。お胸の悩みや気になることはなんでも気軽にご相談ください。