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秋葉 大輔 院長の独自取材記事

あきば脳神経クリニック

(宮崎市/宮崎駅)

最終更新日:2026/08/07

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック main

宮崎市中心部から西へ車で10分ほどの場所に位置する「あきば脳神経クリニック」。2026年6月に開院した同院の秋葉大輔院長は、「患者さんが一番困っていることをくみ取り良くしてあげたい」と語る。産業医科大学を卒業後、一貫して脳神経外科の道を歩んできた。同大学系列病院や、潤和会記念病院、宮崎県立宮崎病院では脳腫瘍や脳卒中、頭部外傷など数多くの診療・手術に携わってきた。急性期医療の第一線で経験を積む一方、患者と長く関わり、再発予防や認知症診療を通して寄り添いたいという思いから開院を決意。院内にはMRIとCTを備え、頭痛やめまい、物忘れ、手足のしびれ、脳卒中の予防や認知症、内科まで幅広く診療している。気軽に相談できる存在でありたいと患者一人ひとりの思いに耳を傾ける秋葉院長に地域医療への思いを聞いた。

(取材日2026年7月17日)

内科から脳卒中予防まで「困った」に寄り添う地域医療

医師をめざしたきっかけと開院された思いを教えてください。

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック1

医療の道を志す原点となったのは、宮崎で獣医師をしていた祖父の存在です。馬や牛などの大型動物の診療を引退した後も犬や猫を診ていて、私が子どもの頃は避妊手術などをそばで見ながら育ちました。当時は自分も獣医師になりたいと思っていましたが、高校生の頃に脳をテーマにしたテレビ番組を見たことが大きな転機となりました。脳の高次機能や未知の世界に強く惹かれ、「脳を診る仕事がしたい」という思いから産業医科大学へ進学しました。卒業後は脳神経外科一筋で、数多くの手術や救急診療に携わってきました。一方で、治療を終えた患者さんがリハビリを重ね、外来を訪れる姿を見る度、「その後の人生にも関わりたい」という気持ちが強くなっていきました。宮崎に帰郷してからは、認知症を含め、より患者さんを長く見守る医療を実践したい、さらに、子どもたちとの時間も大切にしたいという思いも重なり、このタイミングでの開業を決意しました。

開院にあたり宮崎市大塚町を選んだ理由を教えてください。

開業場所を考えた時、最も重視したのは、紹介先となる基幹病院が近くにあることでした。脳神経外科では、診察の結果、そのまま入院や手術が必要になる患者さんも少なくありません。だからこそ、速やかに適切な医療へつなげられる環境が欠かせないと考えていました。ここは、長年勤務していた潤和会記念病院に近いですし、私自身が病院の診療体制や先生方をよく知っています。必要な時には安心して紹介でき、スムーズな連携が図れると考えました。ご縁にも恵まれ、この場所なら基幹病院とクリニックがそれぞれの役割を担いながら、地域の皆さんに良い医療を届けられると感じ、この場所に決めました。

クリニックの設備や機器へのこだわりはありますか?

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック2

さまざまな提案をいただきましたが、一番こだわったのは、患者さんが安心して受診できる環境です。脳神経外科には、ご高齢の方や歩行に不安のある方も多く来院されます。そのため、車いすでも移動しやすいゆとりのある動線を確保し、万が一救急搬送が必要になった場合でも、ストレッチャーがスムーズに出入りできるよう設計していただきました。また、院内で迅速に診断できるようMRIに加えてCTも導入しています。頭部外傷では骨折や出血の状態をCTで確認したほうが適しているケースもあり、それぞれの検査の特性を生かしながら診療できる体制を整えました。院内は私の名字である「秋葉」という名前にちなみ、季節の秋をイメージした温かみのあるオレンジを基調にしています。初めて受診される方も緊張せず、気軽に相談していただけるような、優しい雰囲気づくりも大切にしました。

何科へ行けばいいかわからない時でも、気軽に相談を

先生のご専門分野について教えてください。

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック3

これまで一貫して脳神経外科を専門とし、潤和会記念病院や宮崎県立宮崎病院では脳腫瘍や脳卒中、頭部外傷、脊椎・脊髄疾患など、脳神経疾患の診療に携わってきました。急性期医療では手術や救急診療を数多く経験し、治療だけでなく、再発を防ぐことの大切さも学んできました。そのため開業後は、脳卒中や認知症の診療に加え、脳卒中の危険因子となる高血圧や糖尿病、脂質異常症など生活習慣病にも力を入れています。クリニック名を「脳神経外科」ではなく「あきば脳神経クリニック」としたのも「外科」という言葉で受診をためらってほしくなかったからです。頭痛やめまい、物忘れ、手足のしびれはもちろん、「何科へ行けばいいかわからない」という段階でも気軽に相談していただきたいという思いから、内科も標榜しています。実際に、「睡眠時に悪夢ばかり見るので心配」と当院に来られた患者さんもいらっしゃいました。

印象に残っている患者さんや恩師についてお聞かせください。

急性期病院で診療していた頃、気管切開をして寝たきりだった患者さんが、数年後、外来を受診されたことがありました。患者さんが笑顔で姿を見せてくださった時は、この仕事を続けてきて本当に良かったと感じました。急性期医療では、患者さんのその後まで見届ける機会は多くありません。だからこそ、再会の喜びは忘れられない思い出になっています。また、認知症診療については、帰郷後に勤めていた野崎病院での経験がとても大きな学びになりました。画像検査だけに頼るのではなく、ご本人やご家族との対話を重ねながら診断していく同病院の医師の姿勢に深く感銘を受けましたし、現在の診断や診療にも、その経験が生かされています。

診療で大切にしていることはなんですか?

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック4

診療で何より大切にしているのは患者さんが今、一番困っていることに耳を傾けることです。同じ病気でも、不安に感じていることや生活の中で困っていることは一人ひとり異なります。医師として治療すべきことだけを優先するのではなく、まずは患者さんの思いを受け止め、その上で必要な治療や再発予防について分かりやすくお伝えするよう心がけています。また、脳や神経の症状は、「何科を受診すればいいのかわからない」という方も少なくありません。頭痛や物忘れはもちろん、手の震えや睡眠中の異常行動など、脳神経外科とは関係がないように思える症状が、実は脳の病気と関係していることもあります。受診すべきか迷うような症状でも、まずは気軽に相談してほしいですね。必要に応じて適切な医療機関をご紹介することも含め、患者さんにとって適した道筋をご提案したいと思っています。

地域に身近な脳神経外科クリニックをめざして

脳神経系の病気にならないためのアドバイスをお願いします。

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック5

脳卒中をはじめとする脳の病気は、発症してから治療するだけでなく、日頃の生活習慣を見直すことで予防できるものも少なくありません。健康診断で高血圧症や糖尿病、脂質異常症などを指摘された場合は、「症状がないから大丈夫」と自己判断せず、一度医療機関で相談していただきたいですね。これらは動脈硬化を進め、脳卒中の大きな危険因子になります。また、顔の麻痺や手足のしびれ、ろれつが回らないなどの症状が突然現れた場合は、脳卒中の可能性があります。「少し休めば治るだろう」と様子を見るのではなく、できるだけ早く受診することが大切です。脳の病気は時間との勝負になることもあります。毎日の生活習慣を整えながら、小さな異変も見逃さず、気になることがあれば早めに相談してください。

休日はどのように過ごされていますか?

家族との時間を大切にしています。高校生の息子の野球の応援に行ったり、まだ小さい子どもたちと遊んだりすることが気分転換です。勤務医時代は当直やオンコールが多くお酒を控えていましたが、開業前の昨年はちょっと緩んでしまい、自分自身の生活習慣を見直すきっかけになりました。やはり食事が一番大事だと感じましたし、患者さんへ生活習慣の改善をお伝えする立場だからこそ、まずは自分自身が実践することを大切だなと改めて感じました。

展望とメッセージをお願いします。

秋葉大輔院長 あきば脳神経クリニック6

急性期医療で培ってきた経験を生かしながら、これからは皆さんにとって身近な脳神経クリニックをめざしていきたいと考えています。「頭痛くらいで受診していいのだろうか」「何科へ行けばいいのかわからない」と受診をためらう方もいらっしゃいますが、内科も標榜しているので、風邪でもOKです。常に気軽に相談していただける存在でありたいと思っています。頭痛や物忘れだけでなく、手の震えや睡眠中の異常行動など、気になる症状があれば遠慮なくご相談ください。一人ひとりの声に耳を傾けながら、地域に根差した医療を続けていくことが私の目標です。