松尾 顕 院長の独自取材記事
まつお歯科
(芦屋市/芦屋駅)
最終更新日:2026/11/06
阪急バスの潮芦屋中央停留所から徒歩2分、海辺の複合施設内に2026年に開業した「まつお歯科」。ガラス張りのエントランスが明るい院内は、ホテルのように洗練された空間だ。院長の松尾顕(まつお・あきら)先生は、徳島大学を卒業後、大阪大学歯学部附属病院の歯周病科で歯周病治療や精密根管治療に従事。歯を残すための治療を専門的に学んだ後、勤務医としてインプラント治療や矯正など歯を補う治療にも研鑽を重ねてきた。「残す技術」と「補う技術」の両方を大切にしながら、現在は幅広い診療を総合的に手がけ、長期的に安定する治療を追求する。歯科医師を天職と語る爽やかな笑顔が印象的な松尾院長に、「治すだけでなく、未来まで守る」という診療哲学や地元・芦屋にかける思いを聞いた。
(取材日2026年10月16日)
歯を残す治療を原点に、地元・芦屋で踏み出した一歩
まず、開業に至るまでの経緯をお伺いします。

もともと芦屋の出身で、子どもの頃から細かい作業や工作が好きでした。高校生の頃に進路を考えた時、建築にも興味がありましたが、細かいことをして、人と喋って、人の役にも立てる仕事として歯科の道を選びました。親族に医療関係者は一人もおらず、完全に自分で決めた道です。徳島大学に進学して一人暮らしを始めたのですが、離れてみて初めて芦屋の良さに気づいたんですよね。山も海もあって、都会すぎず田舎すぎず、本当に住みやすい街だなと。いずれはこの地元で開業して、地域の方のお役に立ちたいという思いがずっとありました。大学病院や勤務医としての経験を通じて必要な技術を一通り身につけた上で、この芦屋での開業に踏みきりました。
大学卒業後はどのような経験を積んでこられたのですか?
徳島大学卒業後は、大阪大学歯学部附属病院の歯周病科に進み、歯周病治療や歯周組織再生療法について専門的に学びました。大学病院でさまざまな症例を経験する中で、「できるだけ歯を残す」という現在の診療の軸ができていきました。ただ、大学病院で経験を重ねるうちに、どれだけ歯を残そうと努力しても、どうしても抜かなければならない場面があることを痛感しました。じゃあ次は、失った歯をしっかり補う技術も必要だなと。そこで兵庫県内の歯科医院に勤務し、インプラントやマウスピース型装置を用いた矯正、かぶせ物や入れ歯など、歯を補う治療を幅広く学びました。歯を残す技術と補う技術、その両方を身につけてから開業しようと決めていたんです。
すっきりとした院内が印象的ですが、空間や設備へのこだわりを教えてください。

歯の悩みって繊細なものですから、安心して相談していただける空間にしたいと考えました。診療室は半個室と個室を設けて、入れ歯のことや見た目の悩みなど、周囲を気にせずお話しいただけるようにしています。カウンセリングルームも用意していて、インプラント治療と矯正を併せて行うような複合的な治療では、模型やシミュレーションを使いながら全体の計画をお伝えしています。設備面では、マイクロスコープや口腔内スキャナー、歯科用CT、口腔内カメラなどを導入し、精密な診断・治療に努められる環境を整えました。院内はバリアフリーで車いすの方にも対応しています。施設には大規模な駐車場がありますので、車で来院してそのままスーパーでお買い物をして帰れるという声もいただいていますね。
「残すために補う」。歯の未来まで見据えた治療
歯を残すための治療について具体的に教えてください。

すべての診療の根底に「歯を残す」という考えがあります。歯周病治療では、通常のクリーニングで改善しない場合に歯周外科を行い、さらに再生療法にも取り組んでいます。歯周病は基本的には一方通行で進行していく病気で、一度失われた歯を支える骨などの組織は自然に元に戻りません。しかし、状態によっては再生療法によって組織の回復をめざすことが可能です。歯を支える組織が回復すれば、その分だけ時間を巻き戻せるようなもので、歯の寿命を延ばすことにもつながると考えています。大学病院でこの治療の症例を重ねてきた経験は、自分の大きな強みです。保険診療でも対応できますし、よりこだわった自費診療も提供しています。精密根管治療でも、マイクロスコープや歯科用CT、ラバーダムという唾液や細菌の侵入を防ぐシートを用いて丁寧に処置を進めます。歯を残せる可能性を最大限に追求したいという方にお応えできる体制を整えています。
失った歯を補う治療について、先生のお考えをお聞きします。
大切にしているのは、「なくしたから補う」ではなく「残っている歯を守るために補う」という視点です。入れ歯は残った歯に金具を引っ掛けますし、ブリッジは両隣の歯を削って支えますから、どちらも残存歯に負担がかかります。一方、インプラントは周囲の歯に負担をかけずに補えるので、残っている歯を守ることにつながるんです。患者さんには「自分の歯がもう一回生えてきたと思ってください」とお伝えしています。ただ人工物なので虫歯にはなりませんが、歯周病にはなるため、インプラントも長く使うためには、日々のお手入れと定期的なメンテナンスが大切です。だからこそ歯周病の専門知識が生きてきます。当院ではマウスピース型装置を用いた矯正やセラミック治療にも対応していますが、歯並びを整えることも虫歯や歯周病のリスク軽減に有用です。すべての治療はつながっているんです。
患者さんとの向き合い方で大切にしていることは?

歯が悪くなったとき、そこだけ治しても原因が残っていればまた同じことの繰り返しになります。噛み合わせなのか、歯磨きの仕方なのか、必ず原因があるはずですから、まずそこを突き止めて解決することを大切にしています。治療の際は、複数の選択肢をお示しして、それぞれのメリット・デメリットや費用についてしっかりご説明した上で、最終的には患者さんご自身に選んでいただくようにしています。私だけが頑張っても、患者さんだけが頑張っても、お口の状態は良くはなりません。困っていることを一緒に解決していこうねという、パートナーのような関係でありたいと思っています。歯科衛生士は担当制で、毎回同じ歯科衛生士がお口の中を診ることで小さな変化にも気づきやすく、より深いケアにつなげられると考えています。
歯科医師は「天職」。地域に信頼されるクリニックへ
休日はどのようにリフレッシュしていますか?

プライベートでは車が好きで、休日は芦屋の海沿いや山のほうへドライブに出かけています。自然を感じ気持ち良くドライブすることがリフレッシュになっています。また、ぎっくり腰を経験したことをきっかけにパーソナルトレーニングを始め、月2回のトレーニングと毎日のストレッチを続けています。長く現役で診療していくための体づくりも欠かせません。
今後どのようなクリニックにしていきたいですか?
まだチェアを増やせるスペースがありますので、患者さんが増えていけば歯科衛生士や歯科医師の体制も拡充していきたいと考えています。この南芦屋浜の島内だけでなく、周辺の地域からも足を運んでいただけるクリニックにしていきたいですね。施設には大きな駐車場がありますから、少し離れた場所からでも車で気軽にお越しいただけると思います。また、今は皆さん通院してくださっていますが、将来的に通うのが難しくなった方がいらっしゃれば、訪問歯科診療にも対応していきたいと考えています。開業してまだ間もないので体制を整えている最中ではありますが、「まつお歯科に行こうかな」と地域の方に言っていただけるような、信頼されるクリニックをめざしていきます。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

歯を残したいというお気持ちは、皆さんお持ちだと思います。その思いは自分自身の考えとも重なっていて、だからこそ歯周病治療や精密根管治療に力を注いできました。定期検診やクリーニングに通っていただくにしても、歯周病治療をしっかり行えるクリニックのほうが、より良い状態に導けるのではないかと考えています。そして、もし歯を失ってしまった場合でも、ただ補うのではなく、残っている歯を守るためにどう補うかという視点を常に持って診療にあたっています。原因を根本から見つめ直し、お一人お一人のお口の状態に合った方法で、いい状態を長く維持できるようにしたい。「治すだけでなく、未来まで守る」。その思いで、皆さんの歯の健康を長くお支えしていきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/45万1000円~、歯周組織再生療法/16万5000円~、マウスピース型装置を用いた矯正/88万円~、精密根管治療/8万8000円~、セラミックの詰め物/6万6000円~、セラミックのかぶせ物/14万3000円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

