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真船 健一 院長の独自取材記事

ありすがわクリニック

(港区/広尾駅)

最終更新日:2026/08/06

真船健一院長 ありすがわクリニック main

東京メトロ日比谷線広尾駅から徒歩数分、有栖川宮記念公園そばの緑豊かな環境に「ありすがわクリニック」が新たに開院した。院長の真船健一先生は東京大学医学部卒業後、ハーバード大学やイェール大学での研究経験を経て、消化器がんを中心に40年以上にわたり前線で診療を続けてきた、がん治療のエキスパートだ。クリニックの標榜科は腫瘍内科。がんと診断された人の治療相談やセカンドオピニオンに時間をかけて丁寧に応じ、幅広い経験と全国の専門医師とのネットワークを生かし、一人ひとりに適切な道筋を提案するクリニックをめざす。「どうやって患者さんをよく治して差し上げようかというのが一番の根底にある」と語る真船院長に、開院の経緯やがん診療にかける信念を聞いた。

(取材日2026年7月21日/情報更新日2026年8月3日)

がん治療に40年以上携わった医師が開く相談の場

まずは、こちらのクリニックの開院に至った経緯をお聞かせください。

真船健一院長 ありすがわクリニック1

クリニックの設立を支援してくださった方のお父さまが、がんで亡くなられたことがきっかけです。その方が「がんに関する新しい医療に貢献したい」という志のもと、人材を探される中で私に声をかけてくださいました。もともと外科医として病院で手術をするのが一番の仕事でしたので、クリニックの開業はあまり考えていなかったのですが、次のステージへ進もうかと考え始めたタイミングと重なりました。がんに特化したクリニックを実現するにはしっかりとした支援体制が欠かせません。その点で恵まれた診療環境を頂けたことは幸運でした。場所も東京メトロ日比谷線の広尾駅から徒歩数分、有栖川宮記念公園のそばで緑豊かな立地ですので、患者さんにもリラックスしてお過ごしいただけるのではないかと感じています。

先生が、がんの分野を専門にされるまでの歩みを教えていただけますか。

「世の中に役に立つようなことがやりたい」という思いで医学部を志し、当初は肝移植の研究に関心があったのですが、卒業後に埼玉県立がんセンターで多くのがん手術を経験する中で、自然とがんの分野に軸足が移っていきました。大学に戻りがんの化学療法にも取り組む中で、教授から「君はがん研究をやりなさい」と背中を押されたことが大きな転機でした。その後ハーバード大学やイェール大学でがんの基礎研究に携わり、 帰国後は食道がん・胃がんの研究への参加や米国・ブラジル・イタリア・バングラディシュでの講演など、手術・化学療法・免疫と幅広い領域で研鑽を積んでまいりました。2015年から勤務していた大船中央病院では、がんの緩和ケアチームなども立ち上げ、現在も週に1日ほど、そちらでの勤務を続けています。

どのようなクリニックをめざしていらっしゃいますか。

真船健一院長 ありすがわクリニック2

消化器がんに限らず幅広いがんの方にご相談いただきたいと思っています。私自身、消化器がんの手術を中心にがん治療の経験を重ねてきましたが、大船中央病院では乳がんや肺がんの患者さんの化学療法や緩和ケアにも携わってまいりました。当院ではまず、がんと診断された方が治療の方向性を整理するためのご相談を大切にしています。新しい薬やガイドラインが次々と変わる時代ですから、ご自身にとって最適な選択肢を一緒に考えていく場でありたいと思っています。予約制でお一人お一人にしっかり時間を取ってお話を伺いますし、保険診療に対応しています。院内は広尾の街並みに合った明るい雰囲気の空間で、気負わずお過ごしいただけるよう心がけました。

標準治療のその先も、一人ひとりの人生に寄り添う

がんと診断された方は、どのような悩みを抱えていらっしゃるのでしょうか。

真船健一院長 ありすがわクリニック3

がん治療は日々進歩しており、新しい薬や治療法が次々登場しています。ガイドラインも頻繁に変わるため、患者さんがインターネットで情報を集めても何が正しいのか判断しにくい状況です。また、標準治療を終えた後に次の選択肢が見つからず、不安を抱えたままの方も少なくありません。友人からがん治療についてよく相談されるのですが、私の身近だけでもこれだけの人が悩んでいるのだから、世の中にはどこに相談したらいいかわからず悩んでいる方が大勢いるに違いないと常々考えていました。当院では初診時には最低でも1時間以上かけてお話を伺う方針です。根拠の不確かな治療を受けていないか、今の治療方針が適切かどうかを客観的に判断することも私の大切な役割だと考えています。完治が難しい場合や長期の経過観察が必要な方も含め、長年のキャリアで築いたネットワークを生かしながら、信頼できる医療機関のご紹介やフォローアップに対応してまいります。

クリニック内で受けられる検査や治療について教えてください。

院内では腫瘍マーカーや各種ホルモンを含む幅広い血液検査を行えるようにしています。治療によってホルモンバランスに影響を及ぼすこともありますので、副作用をいち早く把握できるよう検査体制を整えました。ガイドラインに沿った入院不要の外来治療も一部行っています。さまざまな選択肢をお示しし、入院や専門的な対応が必要な場合は近隣の提携病院をご紹介します。

患者さんと向き合う上で、大切にされていることは何ですか。

真船健一院長 ありすがわクリニック4

緩和ケアというと終末期の医療をイメージされる方が多いのですが、実はがんと診断された時点からサポートは始まります。体の痛みだけでなく、精神的な苦しみも含めて支えていくのが緩和ケアの本来の姿です。大切にしているのは、患者さんお一人お一人の社会的な背景や人生観をよく理解した上で治療を考えることです。もっと治療を続けたいという方もいれば、違う選択を望む方もいらっしゃいます。その方に合った治療とその後の過ごし方を一緒に考えていくことが、私にできる手助けだと思っています。何より、治療の方針を決めるのは患者さんご本人です。ご家族も含めて時間をかけてじっくりお話しすることで、ご本人が納得できる道を見つけられるよう努めていきます。

学び続ける情熱で、がん患者の道筋を照らす

日々お忙しい中、がん医療の最新情報は、どのように収集されていますか。

真船健一院長 ありすがわクリニック5

がん治療に関する情報は1日に約200通のメールで届きます。ASCO(米国臨床腫瘍学会)をはじめとする海外からの情報が中心で、製薬会社の方が説明に来られる前にはすでに把握していることがほとんどです。大学との共同研究も続けており、ゲノム・エピゲノムに関連した診断技術など基礎研究にも携わっています。なぜそこまで続けるのかと聞かれますが、どうやって患者さんをよく治して差し上げようか。それが一番の根底にあるからだと思います。私は睡眠時間が少なくても大丈夫なタイプで、高校時代から1日4~5時間ほどの睡眠で過ごしてきましたので、時間の有効活用は慣れています。テニスやゴルフで体を動かしたり、写真を撮ったりすることもリフレッシュになっていますね。院長室の壁にも私が撮影した作品を飾っているんですよ。

今後の展望をお聞かせください。

まずはがんに関するご相談をしっかりお受けすることから始めたいと考えています。お話を伺う中で治療が必要な方を見定め、当院で対応できる治療は私自身が責任を持って行います。正しい情報に基づいてがんの治療を受けていただくこと。それが当院の大きな目的です。患者さんお一人お一人の声にしっかり耳を傾けながら、幅広くご相談いただけるクリニックに育てていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

真船健一院長 ありすがわクリニック6

腫瘍内科と聞くと構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、がんに限らず消化器の不調なども含めて幅広くご相談いただけます。消化器に関しては自分で専門書も執筆してきましたので、お役に立てることは多いと思います。がんと診断されてどこに相談すればよいかわからない方、今受けている治療に不安がある方、標準治療を終えてこの先をどうすればよいか迷っている方。そうした悩みをお持ちの方のお力になりたいと考えています。全国各地に信頼できる専門の先生方がおりますので、必要に応じてご紹介することもできます。がんになった後もどう生活していくかは非常に大切なことです。その道筋を一緒に考えていく場として、当院を頼りにしていただけたらうれしく思います。