奥村 暢将 院長、奥村 真央 副院長の独自取材記事
大府うららクリニック
(大府市/共和駅)
最終更新日:2026/08/12
2026年6月に開業した「大府うららクリニック」。大府市共西町の新しい住宅が建ち並ぶ地域に、白を基調としたスタイリッシュな建物が立っている。院内もゆとりのある広さで、白い壁に飾られた現代アート作品が引き立つ設計だ。「春うらら」という言葉のように、病気が治って患者の心が晴れ渡るようなクリニックをめざして名づけられた同院は、呼吸器内科と感染症内科を専門とする奥村暢将(のぶまさ)院長と、皮膚科を専門とする奥村真央副院長の2人医師体制。「未来ある町の医療に貢献していきたい」と開業の抱負を語る暢将院長と、診察後に「他は大丈夫ですか?」と声かけをすることを大切にする穏やかな雰囲気の真央副院長。それぞれの専門分野や特徴を生かしたクリニックの診療内容について話を聞いた。
(取材日2026年7月3日)
内科と皮膚科、それぞれが専門性を生かした診療
ご夫婦でそれぞれ内科と皮膚科を診療されているそうですね。

【暢将院長】私が呼吸器内科と感染症内科、副院長が皮膚科を専門に長く基幹病院の勤務医をしていました。積み上げてきた経験をもとに、かかりつけ医として地域の方々の健康を支えていきたいと考えています。風邪や喘息などの呼吸器疾患をはじめ、膀胱炎、腎盂腎炎などの感染症や生活習慣病など内科全般を診ています。
【真央副院長】皮膚科では、赤ちゃんからご高齢の方まで、湿疹、じんましん、ニキビなど幅広く対応しています。病院で皮膚がん診療に携わっていたので、粉瘤やイボなどの日帰り手術も可能です。皮膚科の病気かどうかがわからない方も遠慮なく相談していただきたいですね。また、アトピー性皮膚炎の患者さんは喘息の合併が多いのですが、当院では呼気NO検査や肺機能検査を同時に受けていただけるので、利便性も良いかと思います。
院長の専門領域を生かせるのはどのような病気ですか?
【暢将院長】これまでの経験から、肺のエックス線やCTの画像検査について習熟できたと感じていますし、呼吸器感染症の疾患についてしっかりと精査し、自信を持って診断をつけています。呼吸器感染症というのは、風邪や肺炎、気管支炎、肺MAC症などで、それぞれ見分けるのが難しい病気。当院では、エックス線やCTの画像検査に加えて、細菌検査も行っています。咳、鼻、喉の症状があれば風邪を疑って内科を受診されると思いますが、咳が2~3週間続くようであれば別の病気も考えられるので、呼吸器内科で詳しく検査をすることをお勧めします。
細菌検査というのは、新型コロナウイルス感染症で知られるようになったPCR検査とは違うのですか?

【暢将院長】PCR検査と細菌検査は、調べる対象が違います。PCR検査は細菌やウイルスの遺伝子の有無を調べますが、細菌検査は尿や痰など採取したものの中の生きた細菌を培養して、細菌の種類や抗生剤の効きやすさを調べます。咳や熱の症状が、ウイルス性なのか細菌性なのかによって抗生剤が必要かどうか変わってきますから、PCRと細菌検査を使い分けて精査します。肺炎や腎盂腎炎などは、抗生剤が有用な感染症なので、疑われる時には細菌検査をしてきちんと精査した上で薬を処方することが重要ですね。また、痰の細菌検査をしても、痰の中には口の中の菌も混じって出てきます。私は、その中でどの菌が悪さをしているのかを見極めて感染症を適切に評価することに重点を置いています。
主治医となって連続性をもって診療をしていきたい
専門領域を極めてこられたお二人ですが、どうして開業することになったのですか?

【暢将院長】呼吸器内科では、主治医として患者さんが回復するまでを見届けることにやりがいを感じていました。その後、感染症の研鑽を深めるために国際感染症センターの感染症内科に勤務し、さまざまな診療科のコンサルテーションをしていました。各科の専門の医師のアドバイザー的な役割から次のステップに進むにあたり、やりがいある主治医としての診療をしていきたいと考え、開業をしました。
【真央副院長】皮膚科診療の基本は保険診療ですが、保険ではまかなえない部分も多くあります。例えば、ニキビ治療は保険でできますが、肌荒れを改善するための施術やスキンケアは保険ではできません。病院勤務の時には治療までしかできませんでしたが、開業して美容皮膚科を診療することで、患者さんの肌をさらにきれいにすることがめざせたらうれしいですね。
この地に開業されたのはなぜですか?
【暢将院長】新型コロナウイルス感染症のまん延時期に、大府市にある公共宿泊施設が陽性患者さんの宿泊療養施設になったことで、当時勤務していた安城更生病院から派遣されたことが、この土地との出合いでした。開業場所を探す上で、大府市というのは今後発展性がある地域だというのは感じていました。さらに、私たち夫婦は3人の子どもの子育て中でもあり、この地域も同じような子育て世代の方々が増えていることも好印象でした。この未来ある町に医療で貢献していきたいと思っています。
医療に対する院長のスタンスをお聞かせください。

【暢将院長】自分の中でのキーワードは「連続性」です。例えば、肺気腫という病気がありますが、悪化すると心臓に負担がかかって心不全になることがあり、心不全になると腎臓も悪くなります。臓器と臓器の連続性や病気と病気の連続性を考えることも重要だと思っています。病院は専門性を重視しているので診療科が細かく分かれていますが、内科の医師は専門の疾患だけでなくそれに関連する病気も診るべきで、臓器を問わず診ることは大切ですね。もう一つは時間的な連続性。1度の診察ではわからなくても、長い経過の中でわかってくることもあるので、連続性を心に置いて診療をしています。難しい症状でも答えを見つけて治療していきたいので、かかりつけ医として頼っていただければと思います。
子育て世代も通いやすいクリニックをめざす
内科診療で心がけていることはありますか?

【暢将院長】内科の診療では、検査結果からすぐに診断が付く場合もあれば、「しばらくこの薬で様子を見ましょう」という場合もあります。しかし患者さんにとっては、エックス線では異常がないと言われて薬をもらうだけでは、不安が残ることもあるでしょう。「いったいこの病気は何なのか?」「いつまで様子を見たらいいのか?」こういった疑問が解決されていません。「今のあなたの病気は、これとこれの可能性があって、検査結果からはどちらかというとこちらの病気のようですが、時間を置いて様子を見ます」というように、診断までの間の説明は必要だと思います。私は「説明の処方」と呼んでいて、患者さんが納得するための時間を大切にしています。
皮膚科診療で心がけていることはありますか?
【真央副院長】国立がん研究センター中央病院に勤務していた頃、全身にがんが転移した患者さんの中に、レーザー治療の既往歴のある方が複数いらっしゃいました。国立がん研究センター中央病院に来られた時には、もうすでにほくろなどが取られた後なので、取ったものが何なのかの判別はできませんが、もしかしたら取ったものががんだったのかもしれないと考えられるケースが多々ありました。皮膚科クリニックでは、イボやほくろなどをレーザーで簡単に処置することも多いですが、こういった経験から、目につくものすべてをレーザーで取ってしまうのではなく、きちんと精査して適切に使うことを心がけています。
地域の方に向けてメッセージをお願いします。

【真央副院長】子連れで受診する大変さは、院長も私も身をもって理解しています。親と子で思いが違うこともありますよね。お子さんのためには「こうしたほうが良い」と思っていても、保育園との兼ね合いも考える必要があるなど、親御さんはさまざまなことで悩まれることも多いと思います。そういったことも含めて対応していますので、気兼ねなくご相談ください。また、子育てと仕事の両立の大変さも実感したので、院内託児もいつか実現させたいですね。スタッフの職場環境としても、患者さんが託児をして安心して治療や美容に時間をかけられる場としても、ベストな環境でありたいと考えています。
自由診療費用の目安
自由診療とはイボ・ほくろ取りレーザー/3300円~、医療脱毛/男性6600円~、女性4400円~※コースによって異なります。

