新納 貴子 院長の独自取材記事
米子オレンジ歯科医院
(米子市/三本松口駅)
最終更新日:2026/06/09
2026年5月、米子市郊外の安倍エリアに誕生した「米子オレンジ歯科」。内浜・外浜両方の産業道路を結ぶ「安倍三柳線」沿いに位置し、市内外からも通いやすい。院長を務めるのは新納貴子(にいのう・たかこ)先生。病院の歯科口腔外科や療育センター、県内外の歯科医院などでキャリアを積んできた歯科医師だが、明るく何でも相談できそうな雰囲気だ。一般歯科から小児歯科、障がいのある人の歯科治療まで、幅広い診療に対応する。千葉県生まれで、結婚を機に鳥取で暮らすようになって20余年。この地への愛着は強く「地域の皆さんに寄り添える歯科医院をつくりたい」という思いが開院を後押ししたという。インタビューでは、これまでの経歴や診療で重視することを聞きながら、新納院長の優しい人柄にふれた。
(取材日2026年5月25日)
大学、療育センター、歯科医院で幅広く研鑽を積む
まず、先生が歯科医師をめざしたきっかけを教えてください。

父も祖父も歯科医師で、千葉県の船橋市で歯科医院を開業しているのです。父の兄弟も歯科医師が多く、本当に周りは歯科医師だらけの環境で育ちましたね(笑)。妹も歯科医師で、東京で開業しています。実家は船橋の津田沼駅の近くにあって、そこから車で30分ぐらいの場所に父の歯科医院がありました。父は治療に関しては非常に厳しい人でした。もともと厳しく育てられたこともありますが、ケアや治療に対しては人一倍厳しかった記憶があります。父が働いている姿を見る機会も結構ありましたね。祖父、父と歯科医院が続いているので、その姿を見て自然と「自分も歯科医師になろう」と思うようになったという感じですね。
ご結婚を機に、鳥取にいらっしゃったそうですね。
はい。東京で勤務した後に、主人の故郷の鳥取へ。鳥取大学の歯科口腔外科に入りました。当時は子どもが小さかったこともあり、週に2〜3回程度の勤務で、入院患者さんの歯科治療などをメインに担当していました。入院患者さんの虫歯治療や入れ歯の修理などの対応に加えて、上司の先生と親知らずの抜歯に携わることもありました。この大学病院での経験のおかげで、全身疾患のある患者さんへの対応などは、診療に判断しながら取り組めるようになったと思います。どこまで歯科医院で対応できるか、どこから大学病院にお願いすべきかという判断、その「采配」ができるようになったのは大きいですね。そして、ここで「多くの先生方と知り合えたこと」は、自分にとって非常に大きな財産になっていると感じます。
その後も、さまざまな場所で研鑽を積まれたのですね。

第一子が東京の中高一貫校に入学し、千葉の実家から通学する間、私も実家近くの歯科医院で働き、週に1度鳥取に戻るという生活をしていました。その歯科医院の先生にもたいへんお世話になりましたし、人口の多いエリアなのでさまざまな症例を診ることができとても勉強になりました。その後、鳥取県立総合療育センターの歯科部門の立ち上げに携わらせていただくことに。そこでは医療的ケアが必要な子たちの口腔ケアを主に行ってきました。歯科医院を怖がってなかなか来られない自閉症の子のトレーニングや、入所している障害のあるお子さんたちのケアなどですね。それまで歯科に関わっていなかったスタッフや看護師さんへの指導、体制づくりも含めて、貴重な経験をさせていただきました。「食べかすが残ったままではいけない」「食べられなくても歯は磨かなければいけない」といった認識を共有し、部門を超えて一緒に利用者さんの口腔ケアに取り組んできました。
希望をしっかりと聞き、その人に合った治療を提案
これまでのさまざまな経験の中で、先生の歯科医師としての柱になっている部分はありますか。

千葉県の歯科医院に勤務していた時の先生のやり方もそうですが、開業前に勤めていた島根県松江市の「片岡歯科医院」の影響も大きいです。患者さんが多い中でもスピーディーに判断して治療する姿勢などは、非常に勉強になりました。歯科口腔外科の先生がいらっしゃって、抜歯やお口の外科的な治療の経験もさせていただきました。ここでの経験がなければ、おそらく今回の開業という決断はなかったと思います。奥さまが小児歯科をされていて、その診療スタイルを間近で見られたことも、今の自分にとって大きな財産になっています。
2026年5月に開院されました。この場所を選んだ理由は何でしょうか。
ずっと開院に適した場所を探していたのです。ちょうど子どもたちも自立して落ち着いてきた頃もあり、「そろそろ、どこかで」とは思っていたのです。そのようなタイミングに、以前ここで開業されていた歯科医院の先生が、体調を崩して辞められるというお話を伺ったのです。その歯科医院は自宅から自転車で5〜6分という距離で、この場所なら将来的に長く働き続けられるだろうと思いました。私はこの安倍に住んで20年以上になりますが、散歩をしていれば近所の知り合いに会うような場所です。地域の皆さんに恩返しができればという思いもあり、ご縁のあったこの場所でやることに決めました。
「米子オレンジ歯科」の由来を教えていただけますか。

地域名を入れようとは思っていました。「米子○○歯科」でいろいろ考えたのですが、なかなかピンとこなくて。私の妹の歯科医院は「ミント歯科」ですので、カタカナもいいなと思いつつ悩んでいたら、主人が「オレンジがいいんじゃないか」と言ってくれたのです。ちょうど、子どもが愛媛県へ進学していたので、愛媛県といえばミカンのオレンジ色じゃないか!と。インパクトもありますし、色も温かいイメージでいいなと思いました。そうした視点で建物を見たら、受付周りや内装も、最初から少しオレンジのラインが入っていたりして、後づけの理由みたいですが、「あ、もうこれはオレンジにするしかないな」と思いましたね(笑)。
先生が診療で大切にされていることは何でしょうか。
やはり「コミュニケーション」ですね。患者さんに納得した上で治療を受けてほしいという思いから説明には時間をかけるように意識しています。ただ、こちら主導ではなく、「これはしてほしくない」「ここを優先したい」といった患者さんのニーズや希望をしっかり聞き、その人に合わせたやり方を提案することを大切にしています。歯科が怖いという方や、お子さんには無理強いはしません。特にお子さんの場合は、自然な流れで慣れていってもらうのが一番だと思っています。親御さんとも相談しながら進めるようにしています。
誰もが何でも相談できる、地域に寄り添う歯科医院に
ほかにも「痛みに配慮した治療」を心がけているとお伺いしました。

はい。まずは「麻酔」ですね。麻酔自体が痛いという方も多いので、手技の部分はもちろんですが、電動麻酔器を導入して、なるべく負担の少ない治療を心がけています。安心して治療を受けてもらうことも意識していて、お口の中の状態を写真で撮って、モニターに映して説明するようにしています。言葉だけでは伝わりにくい部分も、視覚的に見ていただくことで理解が深まりますから。あと、地域の方のニーズを拾い上げることも大切にしています。審美的なメニューも提供していますが、興味を持たれている方は多いので導入してよかったと思っています。ホワイトニングに関しては、強い薬剤を使うリスクも伴いますので、メリット・デメリットをしっかり説明した上で希望される方に行うようにしていますね。
今後の展望についてお聞かせください。
年齢に関係なく、誰もが気軽に来られて、何でも相談できる歯科医院にしていきたいです。高齢者の方は、ご自身でしっかり歯を磨くことが難しくなっているケースも多いので、訪問診療も少しずつ始めています。地域の施設やケアマネジャーさん、主治医の先生とも連携しながら、お口の健康を守るお手伝いをしていきたいですね。お口の健康は全身の健康、生活の質の向上に直結します。歯がなくなると食べられなくなりますし、歯周病菌は糖尿病や心疾患にも悪影響を及ぼすといわれています。たとえ寝たきりになって歯がなくなったとしても、お口の中を清潔に保つことは非常に重要です。そうした情報を、押しつけるのではなく、その方の状況に合わせて伝えていければと思っています。
読者の方へメッセージをお願いします。

地域の皆さんの力になれるよう、スタッフ一同、明るく丁寧に対応させていただきます。不安なこと、気になることがあれば、些細なことでも気軽に聞いてください。私自身おしゃべりが好きなので、お話をしに来る感覚でお越しいただけたらうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはオフィスホワイトニング/全顎2万9700円、ホームホワイトニング/片顎:1万6500円、全顎:1万9800円

