樋口 公章 院長の独自取材記事
ぽんぽこクリニック 小児科・アレルギー科
(東広島市/西条駅)
最終更新日:2026/07/28
覚えやすい名前とタヌキのキャラクターが印象的な「ぽんぽこクリニック 小児科・アレルギー科」。院長の樋口公章先生は、子育て世帯の身近な存在として安心して頼れるクリニックをめざし、2026年5月、東広島市西条に新規開院した。入り口や受付では、樋口院長をモデルにしたタヌキのイラストが子どもたちを出迎える。優しい色合いで統一された院内には、各所に動物のイラストが描かれ、子どもたちの不安な気持ちをそっと和らげる。また、感染症対策として感染症患者用の待合室とそれ以外の待合室を分離。診療では食物経口負荷試験を実施し、アレルギーの専門家としての強みを生かしている。笑顔を絶やさず親しみやすい樋口院長に、この地に開業した理由やクリニックの特徴、診療の際に心がけていることなどについて、詳しく話を聞いた。
(取材日2026年6月2日)
感染症対策を徹底し、安心して受診できるクリニックに
先生のご経歴と、この地域で開業された理由を教えてください。

出身は宮崎県で、大学進学を機に広島に移り住みました。大学を卒業後、広島大学病院で初期研修を受けて、中国労災病院に2年勤務しました。その後は、広島市立広島市民病院の総合周産期母子医療センターで1年、JA広島総合病院に3年勤務した後、再び中国労災病院に戻り、続いて広島赤十字・原爆病院に勤務しました。小児科というのは、子どもたちの未来を支える診療科です。お子さんを一生懸命育てているお父さんやお母さんたちのお手伝いができればと考え、専門に選びました。開業については、広島の病院に勤務していた当時から、西条は子どもの数の割に小児科が少ないという声を聞いていたんです。ちょっと熱が出ても、広島市まで行かなければならないという話も耳にしていたので、開業するなら喜んでもらえる場所にしたいと考え、ここに決めました。
クリニックをつくる際、こだわった点はありますか?
優しい色合いでかわいらしい雰囲気にしたいと思いました。一番こだわったのは、感染症の待合室とそれ以外の待合室を受付から2つに分けたことです。食物経口負荷試験を行う個室と、その近くにはシャワー室を設け、点滴室を個室にするなど、安心して受診いただくためにさまざまな工夫を施しています。広めのキッズスペースとキッズトイレもつくりました。「ぽんぽこ」という名前は、看護師たちが考えたんですが、僕がタヌキみたいだからという理由じゃないかと思っています(笑)。最初は、動物病院みたいだからと却下しようとしたのですが、東広島市のマスコットがタヌキだと知り、それならなじみやすいし、一度聞いたら忘れない名前でもあるので「ぽんぽこクリニック」に決めました。タヌキのぬいぐるみを置いたり、診察室の扉や診察ベッドには動物の絵を描いたりして、親しみやすさを大切にしました。
クリニックの特徴や強みはどんなところでしょうか?

感染症の待合室とそれ以外の待合室を分けていますが、感染症の待合室のほうには、さらに待機室を3つ設けています。これによって、嘔吐などの症状がある患者さんを隔離することができますし、患者さんも周りの目を気にすることなく待つことができると思います。また、私自身が日本アレルギー学会アレルギー専門医なので、アレルギーの診療には力を入れています。そのため、食物経口負荷試験とアレルギー指導を行うための専用の個室を設けています。地域の中では、食物経口負荷試験を受けられるクリニックはまだ少ないと思いますので、これは当院の強みだと思っています。
食物経口負荷試験などアレルギーの診療に注力
診療内容について詳しく教えていただけますか?

小児科全般とアレルギー科の診療を行っています。特徴的なのは、食物経口負荷試験ができることです。アレルギーが疑われる食物を少しずつ数回に分けて摂取して、症状が出るかどうかを検査します。どれくらいの量で反応があるかを測り、おうちで安心して食べられる量を判断していきます。もし症状が出ても、すぐに対処できるようにして検査しますのでご安心ください。その他にも、呼気一酸化窒素検査で気道の炎症状態を評価して、喘息の診療も行っており、各種予防接種や乳幼児健診も積極的に行っています。予防接種については、通院回数や負担の軽減を考えて同時接種をお勧めしていますが、ご希望に合わせて選んでいただいています。
アレルギーを専門とされたきっかけは何ですか?
小児科の中にも幅広い分野があり、ちょうどJA広島総合病院にいた頃に何をしようかと考えていた時、アレルギーを専門にされている先生が入職されたんです。その先生が診療している様子を見てアレルギー治療に興味を持ち、この分野を専門にしようと決めました。
何歳から受診可能でしょうか? また、どんな症状で受診されるケースが多いのでしょうか?

0歳の赤ちゃんから可能です。上限は、小さい頃からずっと診ている患者さんの場合は、できるだけ長く診ていけたらいいなとは思っていますが、今のところは中学生までとしています。主な受診理由としては、開業当初はアレルギーで来られる方が多かったのですが、最近は感染症が増えてきた印象です。予防接種で来る方も多く、同時接種を希望されるケースも多いですよ。医療的には問題がなく、何本までという制限もないので、5本接種することもあります。その場合は、両手両足では足りないので足には2本打つみたいなことになります。同時接種にするかどうかは、保護者の方と相談しながら決めています。
患者が求めていることを優先した診療をめざす
先生が診療の際に心がけていることは何でしょうか?

話し方には気をつけています。宮崎出身なのですが、まだ訛りがあるみたいで、時々「あれ?」という表情をされることがあります。早口になる時もあるので、ゆっくり丁寧に話すように注意していますね。患者さん、特にお母さんが何を求めているかについては、よく考えるようにしています。同じ小児科といっても、受診の理由は人それぞれだと思います。薬を処方してほしいだけの場合もありますし、しっかり検査してほしいという場合もあります。そのため、求められていることをきちんと理解しようと心がけています。
スムーズな診療のためにデジタル化にも対応されているのですね。
当院では「無人受付機」を導入してスムーズな受付対応をめざしています。感染対策の観点でもできる限り院内での滞在時間が短くなるように、ウェブ予約やウェブ問診のシステムを取り入れているのでぜひご活用ください。現在、ありがたいことに多くの患者さんにご来院いただいています。お子さんの体調不良やアレルギーは、保護者の方も不安になりますし、医師に聞きたいこともたくさんあるでしょう。どうしてもお一人お一人の患者さんと向き合っていくと時間がかかってしまい、待ち時間が長くなってしまっていて申し訳なく思っています。少しでも待ち時間の短縮ができればと思い、看護師による事前問診も行っているのですが、診察室のドアを開けた時、たくさんの患者さんに待っていただいているのを見ると、まだまだ工夫していかないとなと日々考えています。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。

クリニックは楽しい場所ではないかもしれませんが、少しでも不安が和らいで、ほっと安心してもらえる場所でありたいと考えています。このクリニックに来て良かったと感じていただけたらうれしいですね。今後の目標は、子どもたちにこのクリニックで診療を受けたことを記憶に残してもらうことですね。子どもたちが大人になった時に、あの小児科に行っていたなと思い出してもらえるようなクリニックにしたいと思っています。お子さんだった方が大人になって、今度は子どもを連れてきてくれる、そんなクリニックにしていきたいです。地域の皆さんの身近な存在として、いつでも頼れるクリニックをめざし、これまでの経験を生かして頑張りますので、何かあればいつでもお気軽にご相談ください。

