吉岡 友真 院長の独自取材記事
鈴木耳鼻咽喉科医院
(横浜市戸塚区/東戸塚駅)
最終更新日:2026/04/14
1994年、東戸塚駅とショッピングモールに直結という好立地に開業した「鈴木耳鼻咽喉科医院」。院長を務める吉岡友真(ゆま)先生は、先代院長の娘であり耳鼻咽喉科頭頸部外科の専門家。学術的な知見に裏づけられた診療に加え、患者一人ひとりの表情を見て声かけを行う穏やかで繊細な気配りが印象的だ。2025年8月に2代目院長就任後は、子ども連れの親子が大幅に増えたという。2児の母としての経験も生かし、患者に寄り添う姿勢を重視している。ぬくもりに満ちたアットホームな院内で働くスタッフは全員女性。「来て良かったと言っていただけるとうれしいです」。そんな吉岡院長に、父から受け継いだ地域のかかりつけ医としての志や、診療の特徴などについて聞いた。
(取材日2026年3月26日)
父の志を受け継ぎ、かかりつけ医として地域に寄り添う
クリニックの成り立ちについてお聞かせください。

当院は1994年に父が開業した耳鼻咽喉科のクリニックです。幼い頃に家族で東戸塚へ引っ越し、開業の準備を手伝いながら父が患者さんと向き合う姿を間近で見て育ちました。父のモットーは「地域に根差したかかりつけ医」。耳や鼻、喉のちょっとした不調から精密検査が必要な症状まで幅広く診て、必要があれば大きな病院へご紹介するという地域医療の窓口としての役割を、父は何より大切にしていました。その志を受け継ぎ、父が長年続けてきた学校医も11校そのまま引き継いでいます。2025年8月に正式に院長となりましたが、地域の皆さんに気軽に頼っていただける場所でありたいという思いは父の代から変わりません。
医師を志したきっかけと、耳鼻咽喉科を選ばれた理由を教えてください。
小さい頃から父の姿を見てきたことが、医師を志した一番の理由です。他にも興味のある科はありましたが、最終的には父のクリニックを継ぎたいという思いから耳鼻咽喉科の道に。父と同じ日本医科大学の医局に入り耳鼻咽喉科・頭頸部外科の分野で研鑽に努め、博士号を取得しています。研究テーマは小児の睡眠時無呼吸症候群で、CPAP療法や手術療法に力を入れるほか、日本アレルギー学会アレルギー専門医といった資格も取得しました。私自身、2児の母であり親の介護も経験しているので、お子さんやご高齢の方の気持ちも想像が及ぶようになったと感じています。子育て中の親御さんや、ご年配の方を支えるご家族など、いろいろな立場に立って患者さんに寄り添えたらと思っています。
どのような患者さんが来院されますか?

来院される患者さんは0歳から90代の方までと幅広いです。現在は女性医師2人体制で診療しており、私の代になってから小さなお子さん連れのご家族がかなり増えました。器具が多く「怖い」と思われがちな耳鼻咽喉科ですが、女性医師ということで少し気軽になったのかもしれません。院内はバリアフリーで車いすのまま診察室に入れますし、東戸塚駅直結のショッピングモール連絡通路を通れば、雨の日でもほとんど濡れずに来院できます。キッズスペースやお子さん向けDVDも用意し、発熱のある方とそれ以外の方とで動線を分けるなど、安心していただける環境を整えています。補聴器に関しても、量販店や通販で合わないものを購入されてしまう方が多いんです。補聴器の外来では、補聴器専門店をご紹介し、検査のもとご自身に合ったものを試してから購入できます。購入後に補聴器の調整もできるので、通院されている方に喜ばれています。
不調の原因を見極めるため、専門的な検査機器を導入
アレルギーの診療ではどのような取り組みをされていますか?

大学ではアレルギー専門医として鼻・副鼻腔炎の手術や、皮下・舌下減感作療法にも携わってきたので、当院でもアレルギー診療に注力しています。昨年、アレルギー検査機器を導入し、41項目のアレルギー検査の結果が最短30分でわかるようになりました。「なんとなくアレルギーだと思っていたけれど調べたことがなかった」「風邪なのか花粉症なのかはっきりしなかった」という方が多いので、原因がわかって安心していただけたらと思います。お子さんの食物アレルギーもお調べできますし、検査結果をもとに舌下免疫療法につなげることもできます。横浜市では小児医療費助成の対象が2026年6月より18歳まで広がりますので、若い方はご負担なしで検査を受けていただけます。
めまいに悩む方への診療についてお聞かせください。
大学でめまいの研究や診療に携わってきた経験から、昨年新たに重心動揺計を導入しました。めまいを専門的に診られるクリニックは限られているようで、遠方から来てくださる方もいらっしゃいます。めまいの原因が耳にあるのかそれ以外かを、お話を伺いながら検査データをもとに見極めていきます。内科で原因がわからないまま長くお薬を飲んでいた方や、脳外科で異常なしと言われたけれど症状が続いているという方を診察してみると、耳によるめまいだったケースは少なくありません。不要な薬を続けないためにも、原因の見極めが大切です。必要に応じてCT・MRI検査や耳鼻咽喉科以外の適切な科のご紹介もできますので、まずは一度ご相談いただければと思います。
睡眠時無呼吸症候群についてはいかがでしょうか?

耳鼻咽喉科だからこそ咽頭・気道の状態を直接確認し、鼻の治療や手術の適応も判断できるので、内科で治療中の方にもお力になれるかもしれません。近年、いびきに関するさまざまな情報を目にする機会も増えていますが、まずは専門家による診察を受けていただきたいです。睡眠時無呼吸症候群の検査も、以前は入院が必要でしたが、今はご自宅で行えるようになりました。また、治療で使うCPAPという装置は、中には継続が難しく途中でやめてしまう方もいらっしゃいます。ただ、続けられない理由は一人ひとり異なりますので、なぜ使えないのかを一緒に話し合い、改善できるところを見つけることが大切だと考えています。患者さんの気持ちに寄り添わなければ、この治療は続けられません。だからこそ、一緒に歩んでいく姿勢を大事にしています。
「来て良かった」の声を励みに、気負わず頼れる場所へ
患者さんと接する際に大切にされていることを教えてください。

患者さんが不安を残さず帰っていただけるよう心がけています。処置の前には「こうしますよ」と声をかけることを欠かさないようにしています。小さなお子さんとは好きなキャラクターなどの話をしたり、スタッフとともに不安を和らげる診察を行っています。初診時にはママやパパにしがみついていても、次第に自分から得意げに診察台に登ってくれる子が多いです。患者さんの顔色や、帰り際の表情を見て、不安そうな方には「こうだから心配しなくて大丈夫ですよ」とお話ししています。また、繁忙期でも質問しづらい雰囲気にならないよう気をつけています。勤務医時代には終末期の患者さんに寄り添い、病気のことだけでなく、ご本人の願いにも心を尽くし耳を傾けた経験があります。数値では見えない気持ちに心を配ることも、医師の大切な役割だと思っています。
やりがいを感じるのはどのような時ですか?
「会いに来たよ」と声をかけてくれる父の代から通ってくださるご高齢の方や笑顔の子どもたちの存在が何よりの励みです。0歳の頃に来てくれた子のおむつを一緒に替えたこともありましたが、お子さんが歩けるようになり、イヤイヤ期を迎え、今後の成長まで見守れるのは本当にうれしいですね。学校医として訪問した際に「吉岡先生待ってたよ!」と言ってくれたり、手を振って見送ってくれる子たちもいて、勤務医時代にはなかったやりがいを日々感じています。スタッフも皆温かく、赤ちゃんの頃から通っていた方が大人になりお子さんやお孫さんを連れてくるような、世代を超えたつながりを一緒に見守っています。そんな中で患者さんから「来て良かった」と言っていただけると、この仕事を続けて良かったと心から思います。
読者へのメッセージをお願いします。

「こんなことで受診して良いのか」と悩まれる方は少なくありません。「耳垢の悩みだけで来て良いのか」「頬が痛いけれど歯科か耳鼻咽喉科かわからない」「咳が長引くけれど何科に行くべきなのか」。そうしたときも気負わずに来ていただければと思います。耳鼻咽喉科でなければ適切な科をご紹介することもできます。お子さん連れで「子どもが暴れちゃってごめんなさい」と恐縮される方も多いですが、子ども好きなスタッフばかりなので心配しないでください。どんな小さな悩みでも「ここなら安心」と思っていただけたらうれしいです。

