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坂上田 あずみ 院長の独自取材記事

関内さくら通りクリニック

(横浜市中区/関内駅)

最終更新日:2026/07/06

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック main

横浜市営地下鉄ブルーラインの関内駅から徒歩2分、オフィスビルが立ち並ぶ横浜・関内エリアに「関内さくら通りクリニック」はある。木目のブラウンを基調にグリーンが映える院内は、どこかクラシックなホテルを思わせる落ち着いた空間だ。院長を務めるのは、日本精神神経学会精神科専門医の資格を持つ坂上田あずみ先生。静岡県の病院やクリニックで、働く人の悩みや認知症への対応など多彩な経験を重ねてきた。働く世代や高齢者はもちろん、不妊・産後・更年期といった女性特有のライフステージの悩みにも、自身の経験に基づく深い共感をもって寄り添えるのが大きな強みだ。快活な笑顔の奥にそっと包み込むような温かさをたたえる坂上田院長に、診療への思いやクリニックづくりのこだわりなどについて聞いた。

(取材日2026年6月9日)

家族から受け継いだ志と、多様な経験を診療の糧に

まずは、先生が精神科医を志されたきっかけをお伺いします。

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック1

私の祖父は精神科の医師で、患者さんが社会の中で自分らしく暮らせるよう支えたいという強い志のもと、静岡に精神科病院を設立した人物です。入院治療にとどまらず、退院後の社会復帰に向けた就労支援の仕組みまで整えました。その志を受け継いだ父は経営面から病院を支え、母とともに地域に根差した医療をずっと守り続けてきました。3人ともとにかく患者さん思いで、そうした家族の背中を間近に見て育ったことが、今の私の原点になっています。子どもの頃は特に意識していなかったつもりでしたが、気がつけば自然とこの道を選んでいました。やはり心のどこかに家族への尊敬や憧れがあったのだろうと、今になって感じています。

その後、どのようなご経験を重ねてこられたのですか?

聖マリアンナ医科大学を卒業後、静岡県の大富士病院で研鑽を積み、日本精神神経学会精神科専門医の資格を取得しました。その後、精神科と心療内科のクリニックで約15年にわたり院長を務め、20代から50代を中心とした幅広い年代の方を診てきました。並行して産業医学についても学び、働く方のメンタルヘルスに早期から関わることを重視しています。また私自身、今も仕事と育児の両立に奮闘中です。精神科医にとって人生経験はそのまま診療の源になると感じており、苦労や遠回りも含めてすべてが糧になっています。子育て世代や働く方が安心して通えるクリニックをつくりたいという思いから、縁あってこの地で開業しました。

院内はとても落ち着いた雰囲気ですが、空間づくりで意識されたことはありますか?

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック2

とにかく落ち着ける空間にしたいという思いが出発点でした。私自身、古い喫茶店やクラシックホテルのような味わいのある場所が好きで、心が和むんです。木目のブラウンを基調に差し色のグリーンを取り入れ、掲示物は極力控えて観葉植物を配置しました。診察室にはホテルの客室のような番号をつけているのもこだわりの一つです。診察はつい事務的になりがちですが、ここで過ごす時間を自分と向き合う特別なひとときだと感じてもらいたいと考えてのことです。待合室でも何を話そうか考えたり、診察後に気持ちを振り返ったりと、待ち時間そのものにも意味が生まれるといいなと思っています。ご家族での相談にも対応できる広さのカウンセリングルームもご用意しています。

「ゆっくり着実に」一人ひとりのペースに寄り添う

診療において大切にされていることを教えてください。

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック3

クリニックのモットーは「ゆっくり着実に」。この言葉は、私が高校生の時に亡くなった父がベッドサイドのメモに残してくれたものです。当時はピンときていませんでしたが、遠回りすることの多い人生の中で、ずっとこの言葉に支えられてきました。だからこそ患者さんにも、ご自身のペースで歩んでほしいと願っています。診察では困り事だけに目を向けるのではなく、その方の人生を一緒に同じ靴を履いて歩くような気持ちでお話を伺い、今に至った背景をともに振り返ります。お薬はあくまでサポート役と考えており、環境の調整や考え方の整理を大切にしながら、必要に応じて適切な処方に努めています。

女性ならではのお悩みにはどのように向き合っていますか?

女性のお悩みは、ライフステージによって本当にさまざまです。例えばPMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)で、毎月つらい時期を過ごしている方は少なくありません。受診すべきかわからず一人で抱えている方もいることでしょう。そういった方には、産婦人科だけでなく、精神科でも対応できる場合があることを知っていただきたいですね。私自身、つらいことや大変なことも含めてさまざまなことを経験し、今も育児と仕事の間で揺れる日があります。だからこそ同じ立場の方のつらさには、医師としてだけでなく一人の当事者として寄り添えると感じています。育児中はどうしても孤独になりがちで、弱音を吐ける場所がない方も多いんです。そうした方が早めに相談できる存在でありたいと考えています。更年期のつらさもお薬で対応できる場合がありますので、我慢しすぎず上手に頼ってほしいですね。

女性に限らず、幅広い世代の方への対応についてもお聞かせください。

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック4

これまでの経験の中で、職場のストレスやメンタルの不調を訴える方に数多くお会いしてきました。早い段階で環境を整えることの大切さを実感しています。その経験は今の診療にも大いに生きていると感じます。また、ご高齢の方については認知症のスクリーニングにも対応しており、認知症なのかうつ病なのかを見極めた上で、必要に応じて専門の医療機関へおつなぎします。世代や性別を問わず、いつもの自分と違うなと感じる日が続いたら、原因がはっきりしていなくても気軽にご相談ください。症状がそろってからでなくても構いません。早い段階であれば、ちょっとした工夫で楽になることも期待できます。

「ここに来るとほっとする」と思える場所をめざして

スタッフの皆さんについて教えてください。

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック5

スタッフたちに伝えているのは「お越しくださる方にはとにかく優しく」ということです。私は診察室にいる時間が長いので、患者さんが最初に接するのはスタッフになります。電話での応対や受付での声かけが、患者さんにとって強い印象として残るはずです。ですから、私だけでなくスタッフも含めて一つの診察なのだと話しています。私がフォローしきれない場面をスタッフが補ってくれることもありますし、お互いに支え合いながら患者さんを迎えたいと思っています。事務的にこなすのではなく、患者さんがここに入った瞬間から癒やしを感じられるような対応を皆で意識しています。スタッフ全員がとても前向きで協調性があり、チームワークも抜群。一丸となって患者さんを支えたいと思ってくれている、頼もしい存在です。

地域の方にとって、どのような存在でありたいとお考えですか?

大それたことは考えていなくて、患者さんに「先生の顔を見たら安心する」「ここに来るとほっとする」と言っていただけたら、それが何よりのやりがいなんです。そう思ってもらえるクリニックをめざしたいと思っています。家族がずっと大切にしてきた、地域の方に寄り添う姿勢は、私の中にも受け継がれています。縁あってこの地に来ましたので、一つ一つの診療を丁寧に積み重ねて、長く愛されるクリニックをつくっていきたいですね。最近は患者さんに逆に癒やされたり、励まされたりすることも多くて。皆さん頑張っているから私も頑張りたいと思うことも多いんですよ。私にとっても、患者さんと会話する時間はとても大切です。

最後に、受診を迷われている方へメッセージをお願いします。

坂上田あずみ院長 関内さくら通りクリニック6

もう少しだけ、ご自分のことをいたわってあげてほしいなと思います。毎日忙しい中で自分のケアを後回しにしてしまう方がとても多いのですが、もう少し甘えてもいいし、弱音を吐いてもいいんですよ。どうしていいかわからないというときこそ、心療内科や精神科という場所があることを思い出してください。はっきりした原因がわからなくても、いつもの自分とちょっと違うなと感じた段階で構いません。一人で抱え込まず早めにお話しいただくことで、一緒に整理できることがきっと見つかります。迷われたらお電話でも何でも大丈夫ですので、どうぞ気軽にご連絡ください。ここが少しでもほっとできる場所になれたらうれしいです。