秋田 聡 院長の独自取材記事
あきた歯科・こども矯正歯科クリニック
(泉佐野市/泉佐野駅)
最終更新日:2026/06/11
泉佐野駅から南へ徒歩10分、国道沿いの交差点に立つビルの1階に「あきた歯科・こども矯正歯科クリニック」はある。2026年4月に開業したばかりの院内は天井が高く、自然光と木目のぬくもりが調和する開放的な空間だ。院長の秋田聡先生は、大学を卒業後、ファミリー向け歯科医院で分院長を長年務め、一般歯科から矯正まで幅広く研鑽を積んできた。掲げる理念は「あってよかったと思われる歯科医院」。患者だけでなくスタッフや連携する医科の先生まで、関わるすべての人とのつながりを大切にしたいと穏やかに語る姿が印象的だ。予防、子どもの矯正、大人の矯正の3つに注力し、舌の位置と鼻呼吸が全身の健康に及ぼす影響にまで目を向ける秋田院長に、診療への思いを聞いた。
(取材日2026年5月12日)
「あってよかったと思われる歯科医院」をめざして
まずは開業の経緯と、クリニックに込めた思いをお聞かせください。

明海大学を卒業後、大阪歯科大学附属病院で臨床研修を受け、その後ファミリー向けの歯科医院で分院長を長年務めました。一般歯科から小児歯科、子どもや大人の矯正まで幅広く経験する中で、子どもたちの成長を年単位で見守れることにやりがいを感じていましたね。もともと開業は特に考えていなかったのですが、縁あって妻の地元である泉佐野での開業を決意しました。理念に掲げたのは「あってよかったと思われる歯科医院」です。患者さんだけでなくスタッフや業者さん、連携する医科の先生まで、つながりを大切にすることで地域に根づいていけたらという思いを込めています。受付のロゴマークにもその思いを反映していて、木がクリニックを、木に咲いている花が関わる人たちを表し、みんなとつながりながら根差していく姿をイメージしました。
温かみのある院内ですね。設計にはどのような思いがありますか?
天井が高く自然光が差し込む空間で、木目とナチュラルなカラーを基調とした内装にしました。通路はベビーカーと人がゆとりを持ってすれ違える幅を確保し、受付カウンターの下には大きめのマザーズバッグを置けるスペースも設けています。診察室は4室すべて個室で、そのうち2室はゆったりとしたキッズスペースつきです。お母さんと子ども2人の、3人での来院を想定して、治療中も目が届く個室の中に設けました。トイレは女性専用と男女共用の2ヵ所にし、おむつ交換台やベビーチェアも備えています。天井埋め込み式の空気清浄機にもこだわっています。アレルギーで鼻が詰まると口呼吸につながり口腔育成の妨げになるので、院内の空気環境への配慮も欠かせないと考えています。
予防について取り組みを教えてください。

歯科医院はトラブルがあるから行く場所ではなく、健康を保つために定期的に行くところであってほしい。そんな思いから予防に力を入れています。当院では初回にクリーニングは行わず、1時間かけて検査のみを実施します。虫歯や歯周病のチェック、磨き残しの割合の算出、唾液の分析によるお口の状態の数値化、細菌検査による可視化などを行い、結果とエックス線写真を「お口の健康手帳」という冊子にまとめてお渡ししています。そして2回目以降にしっかりと歯石取りを行い、パウダークリーニングも実施。パウダークリーニングの機器は3台そろえています。検査は3ヵ月ごとに再度行いますので、以前からの変化が一目でおわかりいただけるでしょう。また当院には、歯科衛生士学校やセミナーで講師を務める歯科衛生士が在籍しており、予防のクオリティーを支えてくれています。
舌の位置と鼻呼吸が、歯並びや全身の健康を左右する
子どもの成長期の口腔育成にも注力されているそうですね。

子どもの矯正には成長期だからこそできることがあり、この時期を逃すと将来歯を並べるために抜歯が必要になることもあります。子どものうちにすべきことを伝えたいという思いから、クリニック名に「こども矯正」を入れました。0歳から口腔育成は始まっています。哺乳時の舌の正しい動きの獲得がとても重要です。また、6歳から10歳の間で上顎は80%成長しますので、この期間にも正しい発育を促すことが大切です。鍵となるのはやはり舌の位置で、舌が上顎についていれば内側から上顎が広がり、唇の閉じる力と合わさって歯のアーチが整います。当院ではまず矯正補助装置で舌や唇の力を正しく誘導し、併せてMFT(口腔筋機能療法)で口腔周囲筋を鍛えるトレーニングも行います。MFTは数値で変化を確認しながら段階的に進めるプログラムです。装置もさまざまなものがありますので、その子や親御さんの生活スタイルに合わせて提案させていただきます。
そうした取り組みは、歯並び以外にも影響があるのでしょうか?
大いにあります。私がめざしているのは、健康を維持するための一つの手段としての歯科です。舌が上顎についていれば鼻呼吸になり、脳が冷やされて発達に良い影響がありますし、姿勢も良くなります。逆に口呼吸が続くと猫背になりやすく、胸郭が狭まって呼吸自体がつらくなる。姿勢、脳の発達、アレルギー、歯並び、すべてがつながっているんです。さらに大人の方で舌が上顎についていないと、就寝中に舌が落ちて気道をふさぎ、睡眠時無呼吸症候群を引き起こすことがあります。マウスピースを装着し気道を広げることをめざす方法もありますが、対症療法にとどまります。当院では舌を正しい位置に上げるトレーニングにも取り組み、根本的な改善をめざしています。耳鼻咽喉科や呼吸器内科、アレルギー科のクリニックとの連携体制も整えました。
大人の矯正についてもお聞かせください。

当院では、2社のマウスピース型装置を用いた矯正に対応しています。世界的にマウスピース型の矯正の技術の進歩がとても進んでいます。これはAIや分析ソフト、画像の鮮明さなどの進化するスピードがとても速いからだと思います。そのおかげで、より精密に歯の動かし方を考察できるようになり、顎関節のことを考えた矯正へのアプローチもできるようになりました。顎関節に不具合があると姿勢のゆがみや頭痛を引き起こすことがありますので、歯並びと顎関節の両方を見ながら矯正し、将来の健康を支えていきたいと思っています。そのために歯科用CTやセファログラム、口腔内スキャナー、分析ソフトなど機器類も充実させました。
子どもも大人も、一歩ずつ。健康な未来に寄り添う
患者さんと接する際に心がけていることは?

しっかり話を聞くことをいちばん大切にしています。「こうしないと駄目ですよ」と強く言うよりも、患者さんができるところから一緒に考えて進めていくスタンスです。子どもの場合は、できたことを褒めてあげること。椅子に座れただけでも一歩前進ですし、成功体験を積み上げていくことが一番大事だと思っています。歯科医院を怖い場所ではなく楽しく過ごせる場所にしたいという思いが、キッズスペースつきの個室を2部屋設けた理由でもあります。キッズスペースをつくらなければ診察室を増やせますが、子どもたちとお母さんの安心を優先しました。また、より専門的な治療が必要な場合は、適切な医療機関にご紹介していますのでご安心ください。
今後さらに力を入れていきたいことはありますか?
院内にはまだ活用方法を決めていないスペースがあり、今後のニーズに合わせて使っていくつもりです。口腔育成のためのトレーニングルームにするか、お母さん向けのセミナー室にするか、来てくださる方の声を聞きながら可能性を考えたいですね。実は妹が近くの産婦人科で医師をしていまして、連携を取りながら妊産婦さんに有用な話ができたらなと思っています。妊娠中はホルモンバランスの変化で歯周病の菌が増えやすく、重い場合には出産にも影響が出ることがあるので、妊婦さんの段階からのケアはとても大切です。出産後はお母さんのメンテナンスと併せて、正しい授乳の仕方やスプーンの使い方など、赤ちゃんの口周りの筋肉を育てる方法も伝えていきたいと思っています。在籍する歯科衛生士はそうした指導もできるので、環境は整いつつあります。
読者へメッセージをお願いします。

医療の中でも唯一、歯科は健康を保つために通う場所だと思います。ご自身の健康はもちろん、お子さんの成長に関しても気になるようなら気軽にご相談ください。歯科からアプローチできることを伝えられます。皆さんの生涯にわたり、健康を支えられる歯科医院でありたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた成人矯正/82万7000円、小児の口腔筋機能矯正補助装置/5万5000円、マウスピース型装置を用いた小児矯正/64万9000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

