自見 康孝 院長の独自取材記事
瀬谷こやす脳神経クリニック
(横浜市瀬谷区/瀬谷駅)
最終更新日:2026/08/07
相鉄本線瀬谷駅北口から徒歩1分。駅前のビル1階にある「瀬谷こやす脳神経クリニック」は、院内で行えるMRI検査なども用いて、脳の状態を専門的に評価するのはもちろん、脳卒中などの早期予防と、それに関連する生活習慣病の管理まで幅広く診療するのが特色。そのため「医院名にはあえて外科を入れずに、脳神経クリニックとしたのです」と自見康孝院長。これまで40年以上も脳神経外科を中心に診療し、ここ20年ほどは横浜市内の専門病院で急性期医療を担ってきたが、「脳卒中は後遺症などのリスクが大きい病気。予防に努めて発症させないことが大切」との考えから、同院での診療をスタートさせた。脳神経外科の受診はハードルが高い、もっと気軽に来ていただければと穏やかに語る姿が印象的な自見院長に、診療の方針や地域への思いを聞いた。
(取材日2026年7月11日)
脳神経外科にとどまらず、脳の不安に気軽に応える場に
こちらのクリニックを開設された経緯を教えてください。

当院は、同じ相鉄本線の二俣川駅近くにある「子安脳神経外科クリニック」の分院として、2026年4月に開院しました。瀬谷駅周辺から本院まで通われる患者さんも多く、この地域にMRIなどの検査設備を備えた脳神経外科のクリニックが必要ではないかと考えました。瀬谷駅北口から徒歩1分という立地も、患者さんがなるべく通いやすい場所でという思いからです。また、医院名を「瀬谷こやす脳神経クリニック」とし、「外科」の名称を入れなかったのは、内科的な面も含めて脳卒中リスクの軽減に努める当院のコンセプトを明確にするため。脳神経外科は受診のハードルが高く感じられますから、名称からも内科も含めて診る当院の考えが伝わればと思っています。
どんなときに受診すれば良いのでしょうか。MRI検査は当日受けられますか?
頭痛やめまい、しびれなどの症状、あるいは生活習慣病をお持ちで将来の脳の病気がご心配なときなど、気になることがあればいつでも受診してください。当院では最初にお話を丁寧に伺い、症状が始まった時期や頻度、日常生活の様子を確認した上で、必要に応じて、院内にある1.5テスラのMRIで検査を行います。予定が空いていれば受診当日に検査を受けていただけますし、結果もその日のうちにご説明します。またエックス線画像診断装置のほか、超音波検査装置では超音波を首に当てて動脈硬化の進み具合も測定できます。受診のタイミング次第では、診察から検査、結果説明まで1時間半ほどで済むこともあります。「大丈夫ですよ」とお伝えできれば、皆さんホッとされると思いますので、その安心をなるべく早くお届けすることを当院では重視しています。
日々の診療で大切にされていることを教えてください。

患者さんが話しやすい雰囲気をつくること。そして、何に困っているのかをしっかり聞くことが、診療の出発点だと思っています。検査で重大な病気がないかどうかを調べ、問題がなく安心していただいたところで、現在悩まれている症状について治療の方向性を一緒に考えていきます。勤務医時代は入院中の患者さんと信頼関係が築けても、退院後の様子を知ることはあまりありませんでした。クリニックでは患者さん一人ひとりのお困りのことや生活背景まで、幅広くお話を伺う機会が増え、それが新鮮で興味深く感じています。ありがたいことにスタッフにも恵まれ、お待ちの患者さんへの対応を安心して任せられますから、その分私も目の前の患者さんの診療に集中できています。
脳を守るため全身を診る。片頭痛の新しい治療にも対応
脳の病気の予防で大切なことは何でしょうか。

脳の血管が詰まったり出血したりする脳血管障害は、高血圧症や糖尿病、コレステロールの異常といった生活習慣病が大元の原因になっていることが多いのです。私は患者さんによく「脳血管障害の予備軍ともいえる状態です」とお話しするのですが、元気なうちは病気のことなんて考えませんよね。コレステロールが高くても自覚症状はありませんから。でも元気で長生きをしたいなら、メンテナンスが大事です。MRI検査では、今の脳の状態だけでなく、血管の状態や動脈硬化の進み具合もわかります。いわゆる「血管年齢」が実年齢より進んでいるようであれば、将来のリスクに備えた生活の見直しにつなげられます。脳と全身は切り離せませんから、当院では生活習慣病の管理も含めて一緒に診ていけたらと考えています。
より精密な検査や緊急の対応が必要とわかった場合はどうなりますか?
症状や患者さんのご希望に合わせて、適した医療機関にご紹介しています。当院でMRI検査を行い、軽い脳卒中が疑われるケースのほか、転倒などの外傷後、しばらくして頭痛や歩行の異常が現れる慢性硬膜下血腫といった症例でも、ある程度の診断をつけた上でお送りしますので、紹介先ではスムーズに治療に入っていただけると思います。特に迅速な対応が求められるケースでは、午後の遅い時間帯であっても柔軟に受け入れて、必要ならすぐに手術をしていただける病院を選び、私から相手の病院に状況をご説明して紹介するように心がけています。以前にいた脳神経外科の専門病院で築いた医療機関とのつながりを生かし、患者さんに合った紹介先をご案内できるのは、当院の強みの一つだと考えています。
頭痛で受診される方も多いのでしょうか。

片頭痛の患者さんは予想以上に多いと感じています。頭痛の中には、市販の頭痛薬を長く飲み続けることでかえって頭痛が起きてしまう「薬物乱用頭痛」などもありますから、頭痛が続いている方は、市販薬でやり過ごすことなく、早めに専門家にご相談いただくことが大切だと思います。片頭痛の治療では、発症の予防に期待できる新しいタイプの薬が登場しています。月1回や3ヵ月に1回の皮下注射で発作を起きにくくすることをめざすもので、自己注射にも対応しているため通院の負担を軽くできる可能性があります。同じく頭痛の発症を抑制するための飲み薬も出てきています。当院では片頭痛治療薬について幅広い選択肢を用意しており、患者さんの症状や通院の頻度、生活スタイルに合わせて選択していきます。
地域の検査拠点としても、頼られるクリニックに
地域の医療機関との連携はいかがでしょうか。

近隣の整形外科や内科、耳鼻咽喉科などの先生方からMRI検査のご依頼を多くいただいています。各クリニックを受診された患者さんの頭痛やめまいの原因を調べる検査のほか、整形外科からはエックス線ではわかりにくい腰や脊椎の軟組織の検査、内科からは腹部症状を精査する目的で、胃や大腸、膵臓などの検査をご依頼いただくこともあります。当日のご依頼でも、MRIの空き状況によってはすぐに検査を行い、結果をお渡しできます。当院ではなるべくお待たせしない迅速な対応を心がけておりますので、検査が必要な際には気軽にご連絡いただければと思います。
地域医療にかける思いについて教えてください。
私は横浜市内の脳神経外科専門病院で20年以上にわたり診療に携わってきました。急性期医療の現場では、入院患者さんの治療や経過観察に深く関わる一方、退院後の生活まで知る機会は限られていましたから、クリニックでの診療に移ってからは、患者さんの生活背景や日常のお困り事まで継続して伺えるようになり、新たなやりがいを感じています。今後は勤務医時代の知見を生かしつつ、地域のかかりつけ医として、一人ひとりの患者さんに長く寄り添う医療を実践していきたいと考えています。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

脳のことに限らず、生活習慣病を抱えている方もどうぞお気軽にご相談ください。まだ病気のことを特に意識していないという方でも、何かちょっと気になることがあれば一度検査を受けていただければと思います。検査をして何事もなければそれが一番ですし、万一何か見つかった場合にはすぐに適切な病院をご紹介できます。脳に関連することであればひとまず診ることができますので、どこに相談すればいいかわからないという方の入り口になれたらうれしいですね。地域の方からは「近くにできて良かった」というお声もいただいていますので、その期待に応えていきたいと思います。近隣の医療機関の先生方にも、MRI検査をはじめぜひご活用いただければ幸いです。

