患者と家族の思いをつなぐ訪問診療
安心できる在宅生活をサポート
おちゃのまクリニック
(大和市/鶴間駅)
最終更新日:2026/07/06
- 保険診療
高齢化が進む中、通院が難しくなった人が住み慣れた自宅で医療を受けられる「訪問診療」のニーズが高まっている。その一方で、「自宅で過ごしたい」という本人の思いと、「何かあったときは病院のほうが安心」という家族の思いが一致せず、訪問診療という選択肢を前に悩む家庭も少なくない。「おちゃのまクリニック」の富田晃史院長は、介護老人保健施設で在宅復帰支援に携わった経験を生かし、患者本人だけでなく家族の思いにも寄り添いながら、その家庭にとって最善の選択を一緒に考えることを大切にしている。今回は、訪問診療を検討している人はもちろん、「まだ相談するほどではない」と感じている人にも知ってほしいこととして、訪問診療の対象者や診療内容、診療開始までの流れ、患者や家族との関わり方などについて、富田院長に話を聞いた。
(取材日2026年6月26日)
目次
検診・治療前の素朴な疑問を聞きました!
- Q訪問診療は、どのような方が対象になるのでしょうか?
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A
訪問診療というと、高齢者が対象というイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし実際には、年齢による制限はありません。事故によるけがや生まれつきの障害、病気など、さまざまな理由で通院が難しい方であれば、若い世代やお子さんも対象となります。また、ご本人が歩けても一人で通院できない、付き添うご家族の負担が大きくなっている場合も、訪問診療を検討するタイミングです。相談は、ケアマネジャーや地域包括支援センター、入院先の病院を通じて行うほか、当院へ直接お問い合わせいただくことも可能です。「利用できるかわからない」「まだ早いかもしれない」と迷われる場合でも、まずはお気軽にご相談ください。
- Q訪問診療では、どのような診療が受けられるのでしょうか?
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A
自宅にいながら外来と同様にさまざまな医療を受けることができます。診察はもちろん、採血や尿検査、血圧測定などの検査をはじめ、在宅酸素療法や中心静脈栄養の管理、経鼻胃管や各種カテーテルの交換・管理、在宅緩和ケアにも対応しています。また、床ずれの処置や医療機器の管理などは、訪問看護と連携しながら、ご自宅でも安心して療養を続けられるようサポートしています。さらに、24時間365日連絡が取れる体制を整え、必要に応じて緊急往診にも対応しています。定期的にご自宅へ伺うことで、体調のわずかな変化にも気づきやすく、ご本人やご家族の不安や疑問にもその場で丁寧にお応えできることが、訪問診療の大きな特徴です。
- Q診療の際、どのようなことを心がけていますか?
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A
訪問診療で大切にしているのは、医療者と患者という距離をできるだけ感じさせない関係づくりです。病気や事故によってこれまでの日常を失った方の多くは、「家に帰ること」だけでなく、「以前の生活に戻りたい」という思いを抱えています。そのため、「医師が来た」と身構えるのではなく、「知り合いがたまたま医師だった」と思っていただけるような、気軽に相談できる存在でありたいと考えています。また、ご家族の不安や介護の悩みにも耳を傾け、病状の見通しや今後の選択肢をわかりやすくお伝えしています。一人ひとりの状況に寄り添い、ご本人とご家族が安心して在宅生活を続けられるよう、一緒に考えることを心がけています。
検診・治療START!ステップで紹介します
- 1訪問診療の依頼・相談
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ケアマネジャーや家族などから相談を受け、まず訪問診療の対象となるかを確認する。現在の病状や通院状況、介護状況、利用中の医療・介護サービス、自宅療養で困っていることなどをヒアリング。相談内容を丁寧に整理しながら、必要な医療管理への対応可否や制度上の利用条件を確認し、継続的な診療に必要な信頼関係を築けるかも見極める。無理に受け入れるのではなく、本人にとって最適な医療につなげることを重視。
- 2面談
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診療開始前には、基本的には本人や家族との面談を実施する。病状だけでなく、在宅療養への希望や不安、訪問診療に期待することなどを確認し、提供する医療との方向性をすり合わせる。必要に応じて生活環境や住まいの様子も確認し、ケアマネジャーや訪問看護との連携方法を検討。退院直後など面談が難しい場合もあるが、本人の状態や生活背景をできる限り把握し、今後の診療方針を考えるための大切な情報を収集する。
- 3契約の締結
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診療内容や費用、緊急時の対応などについて十分に説明し、本人や家族が理解した上で契約を締結する。契約時には診療への不安や疑問にも丁寧に対応し、安心して在宅療養を始められるようサポートする。併せて初診日を調整し、訪問診療を開始。対応エリアはクリニックから16km圏内を基本とし、病院からの退院に合わせて訪問診療へ移行する場合は、契約と初診を同日に行うなど、状況に応じて柔軟に対応。
- 4初診・診療、状況に応じた検査や治療
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初診では、まず患者や家族との距離感を見極めながら信頼関係を築く。安心して相談できる雰囲気を大切にし、一人ひとりに合わせたコミュニケーションを心がける。病院や他院から訪問診療へ切り替わる場合は、事前の診療情報や検査結果を確認し、今後の検査計画を立てる。事前情報がない場合は、初診時に採血などの検査を行い、現状を客観的に評価。検査結果や服薬内容も踏まえながら、2回目以降の診療方針を検討していく。
- 5定期的な訪問
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定期訪問は原則は月2回としているが、病状が安定している場合は月1回の相談にも対応可能か検討する。診察では病気の管理だけでなく、食事や水分摂取、飲み込みの状態、排便・排尿の状況など、日常生活全体を確認。体調の変化や季節ごとのリスクも見据えながら、健康状態を継続的に見守る。診察時は本人や家族の不安や困り事にも耳を傾け、必要に応じて訪問看護師やケアマネジャーと連携。医療と生活の両面から在宅療養を支える。

